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宅建試験・テーマ別過去問解説集 その他の分野

  不動産取得税


平成18年[問 28] 不動産取得税

不動産取得税に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1)今年4月に住宅以外の家屋を取得した場合,不動産取得税の標準税率は,100分の3.5である。
(2)今年4月に宅地を取得した場合,当該取得に係る不動産取得税の課税標準は,当該宅地の価格の2分の1の額とされる。
(3)不動産取得税は,不動産の取得に対して,当該不動産の所在する都道府県が課する税であるが,その徴収は特別徴収の方法がとられている。
(4)今年4月に床面積250uである新築住宅に係る不動産取得税の課税標準の算定については,当該新築住宅の価格から1,200万円が控除される。

 

平成18年[問 28] 解説

(1)誤り。不動産取得税の税率の本則(地方税法の本来の定めである税率)は4%だ。しかし現在は特例で,「住宅の取得」と「土地の取得」は3%になっている。本肢は「住宅以外の家屋」の取得なので,本則に従い税率は4%(100分の4)になる。なお平成20年3月31日までは,「住宅以外の家屋」の取得の税率を3.5%にする特例があったが,現在は廃止されているので注意。
(2)正しい。宅地を取得した場合の不動産取得税の課税標準は,半分におまけされている。つまり,その宅地の価格の「2分の1」の額とされる。
(3)誤り。不動産取得税は,「不動産の取得」に対して課される税金だ。そして,その不動産の所在する「都道府県」が課する税(都道府県税)だ。そこまでは正しい。しかし不動産取得税の徴収は「普通徴収」(納税通知書を納税義務者に送付して徴収する)の方法による。特別徴収の方法によるのではない。
(4)誤り。住宅を新築した場合に係る不動産取得税の課税標準の算定については,その課税標準となるべき価格から1戸につき1,200万円が控除されるが,この控除が適用されるには,その新築住宅の面積が「50u以上240u以下」でなければならない。したがって,250uの新築住宅では1,200万円の控除はない。

 正解(2)


平成19年[問 28] 不動産取得税

不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)今年4月に土地を取得した場合に、不動産取得税の課税標準となるべき額が30万円に満たないときには不動産取得税は課税されない。
(2)9年前の4月に建築された床面積200uの中古住宅を法人が取得した場合の当該取得に係る不動産取得税の課税標準の算定については、当該住宅の価格から1,200万円が控除される。
(3)今年4月に商業ビルの敷地を取得した場合の不動産取得税の標準税率は、100分の3である。
(4)不動産取得税は、不動産の取得に対して課される税であるので、相続により不動産を取得した場合にも課税される。

 

平成19年[問 28] 解説

(1)誤り。不動産取得税の免税点(課税標準となるべき額が一定金額に満たないときに課税標準がないとされる場合の,その一定金額)は,「土地の取得の場合は10万円」だ。したがって本肢では,課税標準となるべき額が10万円に満たないときに不動産取得税が課税されない。
(2)誤り。床面積が50u以上240u以下の中古住宅を取得した場合,課税標準から一定金額(350万円から1,200万円…建築年数によって異なる)が控除される制度がある。しかしこの制度は,個人の居住用の住宅についてだけ適用される。本肢のように,法人が中古住宅を取得した場合には適用されない。
(3)正しい。不動産取得税の税率の本則(地方税法の本来の定めである税率)は4%だ。しかし現在は特例で,「住宅の取得」と「土地の取得」は3%になっている。本肢の商業ビルの敷地は土地だ(敷地=土地という日本語は中学生でも分かるだろう!)。したがって,本肢の税率は100分の3(3%)だ。
(4)誤り。不動産取得税は,不動産の取得に対して課される税(都道府県税)だ。しかし,相続によって不動産を取得した場合には,非課税だ。

 正解(3)


平成22年[問 24] 不動産取得税

不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)生計を一にする親族から不動産を取得した場合、不動産取得税は課されない。
(2)交換により不動産を取得した場合、不動産取得税は課されない。
(3)法人が合併により不動産を取得した場合、不動産取得税は課されない。
(4)販売用に中古住宅を取得した場合、不動産取得税は課されない。

 

平成22年[問 24] 解説

(1)誤り。不動産取得税は,不動産の取得に対して課される税(都道府県税)だが,身内(生計を一にする親族)からの取得でも,不動産取得税を課されるのが原則だ。身内からの取得で不動産取得税が非課税になるのは「相続によって取得した場合」と「包括遺贈(遺産の全体または何分の一という分数的割合を与える遺贈。包括遺贈があった場合,もらう者(受遺者)は民法上,相続人と同一の権利義務を持つ)によって取得した場合」だと押さえておこう。
(2)誤り。不動産取得税は,不動産の取得に対して課される税だが,ここで「不動産の取得」とは,「不動産の所有権を取得する」ことだ。所有権取得の典型は売買による取得だが,交換により不動産を取得した場合も,交換の当事者は不動産の所有権を取得しているのだから,不動産取得税が課される。
(3)正しい。法人の合併には,吸収合併(A社とB社が合併した場合にA社が残りB社が消滅する形)と新設合併(A社とB社が合併した場合にA社もB社も消滅しC社を新設する形)がある。いずれの場合も,合併後の法人は,合併前の法人の「すべての財産(人的資産・動産・不動産など全部)をまとめて受け継ぐ」性質がある。したがって合併による取得は,一つ一つを取得する一般の場合(売買や交換の場合)と違って,極めて形式的な「不動産の取得」に過ぎないので,不動産取得税が非課税になっている。
(4)誤り。販売用に中古住宅を取得することは,「不動産の所有権を取得する」ことになる。したがって,不動産取得税が課される。宅建業者に対する新築家屋の特例(宅建業者は,家屋が新築された時から1年経過しても最初の使用等が行われない場合に不動産取得税を納めれば良い)と混同しないように。

 正解(3)


平成24年[問 24] 不動産取得税

不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)不動産取得税の課税標準となるべき額が、土地の取得にあっては10万円、家屋の取得のうち建築に係るものにあっては1戸につき23万円、その他のものにあっては1戸につき12万円に満たない場合においては、不動産取得税が課されない。
(2)今年4月に取得した床面積250uである新築住宅に係る不動産取得税の課税標準の算定については、当該新築住宅の価格から1,200万円が控除される。
(3)宅地の取得に係る不動産取得税の課税標準は、当該宅地の価格の4分の1の額とされる。
(4)家屋が新築された日から2年を経過して、なお、当該家屋について最初の使用又は譲渡が行われない場合においては、当該家屋が新築された日から2年を経過した日において家屋の取得がなされたものとみなし、当該家屋の所有者を取得者とみなして、これに対して不動産取得税を課する。

 

平成24年[問 24] 解説

(1)正しい。不動産取得税の免税点(課税標準となるべき額が一定金額に満たないときに課税標準がないとされる場合の、その一定金額)は、
・土地の取得の場合………………10万円
・家屋の取得のうち
   ・建築による取得………………23万円
   ・その他(建築以外)の取得…12万円
だ。したがって、本肢の表現は正しい。
(2)誤り。新築住宅に係る不動産取得税の課税標準の算定については、その課税標準となるべき価格から1戸につき1,200万円が控除されるが、この控除が適用されるには、その新築住宅の床面積が「50u以上240u以下」でなければならない。したがって、250uの新築住宅では1,200万円の控除はない。
(3)誤り。宅地を取得した場合の不動産取得税の課税標準は、半分におまけされている。つまり、その宅地の価格の「2分の1」の額とされる。
(4)誤り。新築家屋については、最初にその家屋を買い受けた者に、不動産取得税が課税されるのが原則だ。ただし、家屋が新築された日から「6ヵ月」を経過しても最初の使用または譲渡が行われない場合(つまり売れ残った場合)は、その期間(6ヵ月)が経過した日に家屋が取得されたものとみなして、その時の所有者に、不動産取得税が課税される。本肢は「2年」を経過した日…とウソをついているので、誤り。なお、宅建業者が売り渡す家屋については、上の期間が6ヶ月ではなく「1年」になるので、注意!

 正解(1)


平成26年[問 24] 不動産取得税

不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)不動産取得税は、不動産の取得に対して、当該不動産の所在する市町村において課する税であり、その徴収は普通徴収の方法によらなければならない。
(2)共有物の分割による不動産の取得については、当該不動産の取得者の分割前の当該共有物に係る持分の割合を超えなければ不動産取得税が課されない。
(3)不動産取得税は、独立行政法人及び地方独立行政法人に対しては、課することができない。
(4)相続による不動産の取得については、不動産取得税が課される。

 

平成26年[問 24] 解説

(1)誤り。不動産取得税は、不動産の取得に対し、その不動産の所在する「都道府県」において課する税だ。市町村において課する税ではない。なお、不動産取得税の徴収は「普通徴収の方式」(徴税者が納税通知書を納税義務者に交付して税金を徴収する方法)によらなければならないという点は、正しい。
(2)正しい。不動産取得税は、共有物の分割による不動産の取得には課されないのが、原則だ。例えば、AとBが宅地を共有し、Aの持分を3分の1、Bの持分を3分の2としていたところ、この共有宅地を1対2の割合でAとBがそれぞれ単独所有するために分割したとする。この場合、AとBには不動産取得税は課されない。AとBの新たな単独取得は「形式的」なものに過ぎないからだ。なおこの場合、この共有宅地を2対2の割合でAとBがそれぞれ単独所有するために分割したとすると、話は別だ。この場合Aは、分割前のその共有物に係る持分の割合を超えて「実質的」な取得をしている(持分3分の1だったのに半分を単独所有している)ので、Aには差額に対する不動産取得税が課税される。本肢の抽象的な言い回しは、以上のような話をしているのだ。
(3)誤り。不動産取得税は、お上(国・都道府県・市町村・特別区=東京23区)には課することができないが、その他に、お上に近い公益性の強い機関にも課することができない。本肢に書いてある「地方独立行政法人」がそうだ。公立大学法人首都大学東京など60数校の公立大学、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターなど10数個の試験研究機関が、現在「地方独立行政法人」になっていて不動産取得税が非課税だ。なお独立行政法人は、非課税独立行政法人(例:国立公文書館・国立印刷局)とされるものだけが非課税になっていて、税務政策上すべての独立行政法人が非課税とされているわけではない。本肢は、独立行政法人なら何でも非課税と読める点が、誤りだ。
(4)誤り。相続による不動産の取得については、相続開始前の被相続人の「すべての財産をまとめて受け継ぐ」性質がある。したがって相続による取得は、一つ一つを取得する一般の場合(売買や交換の場合)と違って、極めて形式的な「不動産の取得」に過ぎないので、不動産取得税が非課税になっている。

 正解(2)

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