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宅建試験・テーマ別過去問解説集 その他の分野
地価公示法
昭和51年[問 28] 地価公示法
地価公示法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
(1)標準地は,国土利用計画法に基づく規制区域内には設けられない。
(2)不動産鑑定士は,標準地の設けられた都市計画区域内の土地を鑑定評価する場合で,土地の正常な価格を求めるときは,公示価格を規準としなければならない。
(3)土地鑑定委員会の委員は,一定の場合を除き,両議院の同意を得て,国土交通大臣が任命する。
(4)標準地の鑑定評価を行った不動産鑑定士は,当該標準地の正常な価格が公示されるまでの間は,正当な理由がなく,その鑑定評価に際して知ることのできた秘密を漏らしてはならない。
昭和51年[問 28] 解説
(1)正しい。地価公示は,公示区域内の土地について行われる。ただし,公示区域内の土地であっても,「国土利用計画法による規制区域内(土地取引が許可制になる所)」は除かれる。
(2)正しい。不動産鑑定士は,地価公示の実施地域内の土地について鑑定評価を行う場合において,その土地の正常な価格を求めるときは,公示価格を「規準」としなければならない。したがって,不動産鑑定士は,標準地の設けられた都市計画区域内の土地を鑑定評価する場合で,土地の正常な価格を求めるときは,公示価格を「規準」としなければならない。
(3)正しい。土地鑑定委員会は委員7人で構成されるが,この委員は,不動産の鑑定評価に関する事項又は土地に関する制度について学識経験を有する者のうちから,国土交通大臣が任命する。任命に際して,国土交通大臣は,一定の場合(衆議院が解散している場合)を除き,両議院(衆議院と参議院)の同意を得なければならない(衆議院が解散している場合は,参議院の同意だけで足りる)。
(4)誤り。標準地の鑑定評価を行った不動産鑑定士は,正当な理由がなく,その鑑定評価に際して知ることのできた秘密を漏らしてはならない。秘密を漏らすことが禁止されるのは,「正常な価格が公示されるまでの間」ではなく,「永久に」だ。
正解(4)
平成1年[問 32] 地価公示法
地価公示法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
(1)地価公示は,国土利用計画法による規制区域を除いた公示区域内の土地について,行われる。
(2)公示価格は,公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額を確定することを目的としない。
(3)地価公示の標準地は,土地の利用状況,環境等が通常と認められる一団の土地について,国土交通大臣が選定する。
(4)都市及びその周辺の地域等で土地の取引を行う者は,公示価格を規準として取引を行なうよう努めなければならない。
平成1年[問 32] 解説
(1)正しい。地価公示は,「公示区域内」の土地について行われる。公示区域内の土地であっても,国土利用計画法による規制区域(土地取引が許可制になる所)は除かれる。
(2)誤り。公示価格は,公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額を確定することを目的とする。
(3)誤り。標準地は,土地の利用状況,環境等が通常と認められる一団の土地だ。しかし,標準地を選定するのは国土交通大臣ではなく「土地鑑定委員会」だ。
(4)誤り。都市及びその周辺の地域等で土地の取引を行う者は,公示価格を「指標」として取引を行なうよう努めなければならない。なお,公示価格を「指標」にしろとは,なるべく参考にしろという意味であるのに対して,公示価格を「規準」にしろとは,絶対に参考にしろという意味だ。
正解(1)
平成2年[問 32] 地価公示法
地価公示法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
(1)標準地の単位面積当たりの正常な価格が判定されたときは,国土交通大臣は,その価格,所在地等について官報で公示し,関係市町村長に所要の図書を送付しなければならない。
(2)地価公示は,一般の土地の取引価格に対して指標を与え,及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資することを目的とするものである。
(3)標準地の鑑定評価を行うに当たっては,近傍類地の取引価格から算定される推定の価格,近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して,行わなければならない。
(4)標準地の正常な価格とは,土地に建物がある場合は,当該建物が存しないものとして,自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいう。
平成2年[問 32] 解説
(1)誤り。標準地の単位面積当たりの正常な価格が判定されたときは,「土地鑑定委員会」は,その価格,所在地等について官報で公示し,関係市町村長に所要の図書を送付しなければならない。
(2)正しい。地価公示は,一般の土地の取引価格に対して「指標」を与える。また地価公示は,公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資することを目的とする。
(3)正しい。標準地の鑑定評価を行うに当たっては…
@近傍類地の取引価格から算定される推定の価格(取引事例比較法によった比準価格)
A近傍類地の地代等から算定される推定の価格(収益還元法によった収益価格)
B同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額(原価法によった積算価格)
の3ツを勘案して行わなければならない。
(4)正しい。標準地の正常な価格は,土地に建物がある場合は,その建物が「存しないものとして」,自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいう。
正解(1)
平成3年[問 34] 地価公示法
地価公示法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
(1)地価公示の対象となる標準地は,都市計画区域の中から,自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において,土地の利用状況,環境等が通常と認められる一団の土地について選定される。
(2)公示価格は,都道府県知事が,各標準地について2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め,その平均価格を公示するものである。
(3)公示価格は,一般の土地の取引価格に対する指標となるものであり,標準地の鑑定評価を行うに当たっては,近傍類地の地代等から算定される推定の価格,いわゆる収益価格を勘案する必要はない。
(4)地価公示は,毎年1月1日時点の標準地の単位面積当たりの正常な価格を公示するものであり,この公示価格は官報で公示されるほか,関係市町村の一定の事務所において閲覧できる。
平成3年[問 34] 解説
(1)誤り。標準地は,自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において,土地の利用状況,環境等が通常と認められる一団の土地だが,このような標準地は「公示区域内」の土地から選定される。
(2)誤り。公示価格を決定するには,2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求めるが,その平均価格が公示価格になるわけではない。また,地価公示を行うのは,知事ではなく土地鑑定委員会だ。
(3)誤り。公示価格は,一般の土地の取引価格に対する「指標」となるが,標準地の鑑定評価を行うに当たっては,近傍類地の地代等から算定される推定の価格(つまり収益還元法によった収益価格)を勘案する必要がある。
(4)正しい。地価公示は,毎年1月1日時点の標準地の単位面積(1u)当たりの「正常な価格」を公示するものだ。この公示価格は官報で公示されるほか,関係「市町村」の一定の事務所で閲覧できる。
正解(4)
平成6年[問 34] 地価公示法
地価公示法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
(1)土地鑑定委員会は,都市計画区域内の標準地について,単位面積当たりの正常な価格を判定し,これを公示する。
(2)標準地は,土地鑑定委員会が,自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において,土地の利用状況,環境等が通常と認められる一団の土地について,選定する。
(3)標準地の正常な価格は,当該土地に建物があるときは,建物があるものとして,判定される。
(4)土地鑑定委員会は,標準地の価格を公示したときは,すみやかに都道府県知事に対し,公示した事項のうち当該都道府県に存する標準地に係る部分を記載した書面を,送付しなければならない。
平成6年[問 34] 解説
(1)誤り。標準地は公示区域中で選ばれる。公示区域には都市計画区域内でない所(土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域)も含まれる。
(2)正しい。標準地はどんな所かというと,自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において,土地の利用状況,環境等が通常と認められる一団の土地,だ。また,標準地を選定するのは,土地鑑定委員会だ。
(3)誤り。標準地の正常な価格(地価公示)は,標準地に建物が存する場合には,その建物が「存しないものとした価格」で行われる。公示価格は,自由な取引が行われるとした場合の価格であり,建物が存するものとしたのでは,自由な取引が行われることを想定できないからだ。
(4)誤り。土地鑑定委員会は,標準地の価格を公示したときは,すみやかに「市町村の長」に対し,公示した事項のうち当該「市町村」に存する標準地に係る部分を記載した書面を,送付しなければならない。本肢で言っているように,都道府県ないし知事単位にしたのでは,公示方法としてはキメが荒いのだ!
正解(2)
平成8年[問 33] 地価公示法
地価公示法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
(1)都市及びその周辺の地域において土地の取引を行う者は,取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を規準として取引を行わなければならない。
(2)標準地の正常な価格は,土地鑑定委員会が各標準地について2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め,その結果を審査し,必要な調整を行って判定される。
(3)標準地の鑑定評価は,近傍類地の取引価格から算定される推定の価格,近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額の平均を求めることにより行われる。
(4)標準地の正常な価格とは,当該土地に建物がある場合にはその建物が存しないものとして通常成立すると認められる価格をいうので,標準地の利用の現況は,官報で公示すべき事項に含まれていない。
平成8年[問 33] 解説
(1)誤り。都市及びその周辺の地域において土地の取引を行う者は,取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を「指標」として取引を行うよう努めなければならない。
(2)正しい。公示価格を求める前提として,土地鑑定委員会は,各標準地について2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求めることになっているが,その結果をそのまま信じるのではなく,審査し必要な調整を行って,公示価格が判定される。
(3)誤り。標準地の鑑定評価を行うに当たっては……
@近傍類地の取引価格から算定される推定の価格(取引事例比較法によった比準価格)
A近傍類地の地代等から算定される推定の価格(収益還元法によった収益価格)
B同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額(原価法によった積算価格)
の3ツを「勘案して行わなければならない」。標準地の鑑定評価は,その3ツの平均を求めることにより行うのではない。
(4)誤り。確かに,標準地の正常な価格は,その土地に建物がある場合にはその建物が存しないものとして通常成立すると認められる価格をいう。だからと言って,「標準地の利用の現況が官報で公示すべき事項に含まれていない」という理屈は成り立たない。官報で公示すべき事項には標準地の利用の現況(標準地の利用状況)が含まれている。
正解(2)
平成12年[問 29] 地価公示法
地価公示法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
(1)地価公示は,土地鑑定委員会が,一定の公示区域内の標準地について,毎年1月1日における単位面積当たりの正常な価格を判定し公示することにより行われる。
(2)地価公示の標準地は,自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において,土地の利用状況,環境等が通常と認められる一団の土地について選定される。
(3)標準地の鑑定評価は,近傍類地の取引価格から算定される推定の価格,近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して行われる。
(4)都道府県知事は,土地鑑定委員会が公示した事項のうち,当該都道府県に存する標準地に係る部分を記載した書面及び当該標準地の所在を表示する図面を,当該都道府県の事務所において一般の閲覧に供しなければならない。
平成12年[問 29] 解説
地価公示法は,都市やその周辺で土地の取引を行う者に,指標(目印)を与えることを,主な目的にする。「この辺の土地は1u当たり20万円が適正な値段だよ」とお上(かみ)が目印を与えるためにあるのが,地価公示法だ。
(1)正しい。指標を与えるお上は土地鑑定委員会だ(国土交通省の中にある)。指標となる場所は,公示区域とされた所から選ばれた標準地(代表的な土地)という所だ(全国で約3万ヶ所前後ある)。都市やその周辺での土地取引の指標を与えるのが地価公示法の目的だからだ。山の中は放任だ。指標は毎年1回,3月から4月に与えるが,指標となる土地の値段は,その年の1月1日時点の1u当たり(単位面積当たり)の適正な値段(正常な価格)だ。
(2)正しい。指標を与えるには,その地域を反映した代表的な性質を持つひとまとめの土地が望ましいだろう。その地域の代表的な土地のことを,法律はわざと難しく「自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において,土地の利用状況,環境等が通常と認められる一団の土地」と表現して,普通の人を煙(けむ)に巻く!
(3)正しい。標準地の鑑定は,「不動産の鑑定評価の理論」にしたがって行う必要がある。この理論には,取引事例比較法(その標準地と似たような取引で付いた値段を参考にする方法),収益還元法(その標準地と似たような土地が生み出す土地の貸し賃を参考にする方法),原価法(その標準地と同じ土地をもう一度造成すると仮定したときの費用を参考にする方法)の3つがあるが,本肢ではこの3つを参考にすると書いてあるので,正しい。
(4)誤り。指標は「公示」する方法(公に示す方法)で行うが,基本的には官報(独立行政法人国立印刷局が発行する国の公報紙)で行う。でも,官報は読売新聞や朝日新聞のように何百万部も発行されないので,すべての国民に情報が行き渡らないおそれがある。そこで地価公示法は,せめて「市町村単位で情報が行き渡るように」配慮している。具体的には,土地鑑定委員会は官報で公示されたのと同じ内容の情報を市町村長に送り,「市町村長は,土地鑑定委員会が公示した事項のうち,その市町村の標準地に関係する部分を記載した書面や図面を,その市町村の事務所で一般の人に閲覧させなければならない」と決めている。本肢に書いてあるように,都道府県単位で知事が閲覧させるのでは,公示手段としては大雑把すぎるのだ。
正解(4)
平成14年[問 29] 地価公示法
地価公示法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
(1)都市及びその周辺の地域等において,土地の取引を行う者は,取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を指標として取引を行うよう努めなければならない。
(2)地価公示は,土地鑑定委員会が,毎年1回,2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め,その結果を審査し,必要な調整を行って,標準地の正常な価格を判定し,これを公示するものである。
(3)標準地の正常な価格とは,土地について,自由な取引が行われるとした場合に通常成立すると認められる価格をいい,当該土地に地上権がある場合には,その地上権が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。
(4)標準地の鑑定評価は,近傍類地の取引価格から算定される推定の価格,近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して行われる。
平成14年[問 29] 解説
(1)正しい。都市及びその周辺の地域等において,土地の取引を行う者は,取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を「指標」として取引を行うよう努めなければならない。地価公示法は,都市やその周辺で土地の取引を行う者に,目印(指標)を与えることを,主な目的にするからだ。
(2)正しい。
@地価公示は「土地鑑定委員会」がする。
A地価公示は「毎年1回」する。
B地価公示の前提として,「2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求める」。
C地価公示は,土地鑑定委員会が「Bの結果を審査し,必要な調整を行って標準地の正常な価格を判定し」てする。
以上@〜Cを一つの文章にまとめると本肢のようになる。
(3)誤り。標準地の正常な価格とは,土地について,自由な取引が行われるとした場合に通常成立すると認められる価格をいう。ところで,その土地に地上権がある場合には,その地上権が「存しないものとして」通常成立すると認められる価格をいう。地上権が「存するもの」としたのでは,自由な取引が行われることを想定できないからだ。
(4)正しい。標準地の鑑定評価を行うに当たっては,
@近傍類地の取引価格から算定される推定の価格(取引事例比較法によった比準価格)
A近傍類地の地代等から算定される推定の価格(収益還元法によった収益価格)
B同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額(原価法によった積算価格)
の3ツを「勘案して行わなければならない」。
正解(3)
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