presented by 宅建倶楽部

宅建試験・テーマ別過去問解説集 その他の分野

  建物の知識

昭和63年[問 1] 建物の知識

建築物の構造方法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1)鉄筋コンクリート造の建築物に使用するコンクリートの材料は,鉄筋をさびさせ,又はコンクリート造の凝結及び硬化を妨げるような酸,塩,有機物又は泥土を含んではならない。
(2)階数が2である木造の建築物に関する設計図書の作成にあたっては,構造計算によって,その構造が安全であることを確かめなければならない。
(3)組積造(補強コンクリートブロック造を除く。)の塀の高さは, 1.8m以下としなければならない。
(4)高さ1m以上の階段にあっては,必ず手すりを設けなければならない。

 

昭和63年[問 1] 解説

(1)正しい。鉄筋コンクリート造の建築物に使用するコンクリートの材料は,鉄筋をさびさせ,又はコンクリート造の凝結及び硬化を妨げるような物(酸,塩,有機物,泥土)を含んではならない。
(2)誤り。高さ60m以下で,「3階以上の木造」建築物の建築については,政令で定める基準に従った「構造計算」によって安全性が確かめられたものとしなければならない。したがって,階数が2の木造建築物はこの要件に当てはまらないので,構造計算が必要とは言い切れない。
(3)誤り。組積造(補強コンクリートブロック造を除く)の塀の高さは,「 1.2m以下」としなければならない。
(4)誤り。「高さ1m超」の階段の部分には手すりを設けなければならないのが原則だ。ただし,階段の幅が3m以下で階段及び踊り場の両側に側壁等があるときは,手すりを設けなくてもよい。したがって,「高さ1m以上の階段にあっては,必ず手すりを設けなければならない」と言ったら,誤り。

 正解(1)


平成2年[問 1] 建物の知識

建築物の敷地及び構造に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1)建築物の敷地は,原則として,これに接する道路の境より高くなければならない。
(2)湿潤な土地,出水のおそれの多い土地に建築物を建築する場合は,盛土,地盤の改良などの措置を講じなければならない。
(3)高さ15mの建築物は,原則としてその主要構造部を木造としてよい。
(4)延べ面積 5,000uの建築物は,主要構造部のうち床を木造としてよい。

 

平成2年[問 1] 解説

(1)正しい。建築物の敷地は,これに接する道路の境より高くなければならないのが原則だ。でないと,水が敷地に入り込むから。
(2)正しい。湿潤な土地,出水のおそれの多い土地は,盛土,地盤の改良などの措置を講じなければならない。
(3)誤り。「高さ13m超,軒高9m超」のいずれかに当たる建築物は,主要構造部(壁・柱・はり)を耐火構造等の一定の基準に適合するもの(例:木造にしない)にするのが原則だ。「火災でやたら崩れない」ように,構造上の安全性を図る制度だ。本肢の建築物は高さ15mなので,原則としてその主要構造部を木造としてはならない。
(4)正しい。その主要構造部(壁・柱・はり)の全部又は一部に木材,プラスチックその他の可燃材料を用いた「延べ面積3,000u超」の建築物は,主要構造部を耐火構造等の一定の基準に適合するものにする必要がある。これも「火災でやたら崩れない」ように,構造上の安全性を図る制度だ。本肢の建築物は延べ面積5,000uなのでこの要件に当てはまりそうだが,違う。「床」が木材などの可燃材料でも,「火災でやたら崩れない」趣旨には反しない(壁・柱・はりと違い,床が木材でも火事の時に建物が崩れやすくなるとは言えない)から,「延べ面積3,000u超」の建築物でも床は木造にできるのだ。

 正解(3)


平成9年[問 49] 建物の知識

建築物の構造に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1)木造2階建の建築物で,隅柱を通し柱としない場合,柱とけた等との接合部を金物で補強することにより,通し柱と同等以上の耐力をもつようにすることができる。
(2)平面形状が長方形の木造建築物の壁は,多くの場合張り間方向とけた行方向とで風圧力を受ける面積が異なるので,それぞれ所定の計算方式により算出して耐力壁の長さを決める必要がある。
(3)鉄骨造は,自重が重く,靭性(粘り強さ)が大きいことから大空間を有する建築や高層建築の骨組に適しており,かつ,火熱による耐力の低下が比較的小さいので,鋼材を不燃材料等で被覆しなくても耐火構造とすることができる。
(4)鉄筋コンクリート造における柱の帯筋やはりのあばら筋は,地震力に対するせん断補強のほか,内部のコンクリートを拘束したり,柱主筋の座屈を防止する効果がある。

 

平成9年[問 49] 解説

(1)正しい。木造建築物の2階建てでは,原則として,すみ柱(四隅の柱)を通し柱(継ぎ目のない柱)としなければならないが,通し柱としない場合は,通し柱と同等以上の耐力をもつようにすることが必要だ。そうするには,柱とけた等との接合部を金物で補強すればよい。
(2)正しい。平面形状が長方形の木造建築物の壁は,多くの場合張り間方向とけた行方向とで風圧力を受ける面積が異なる。だから,耐力壁の長さは,それぞれ別の計算方式により算出して決める必要がある。

(3)誤り。鉄骨造は,靭性(粘り強さ)が大きいことから大空間を有する建築や高層建築の骨組に適していると言える。しかし,鉄骨造はそのままでは耐火性が劣る。鉄骨造は鉄が不燃材料(例:コンクリート)で覆われていないので,火災の際に鉄が直接火にさらされ,鉄骨が溶けたり曲がったりするからだ。したがって,鋼材を不燃材料等で被覆しなければ耐火構造とすることができない。
(4)正しい。鉄筋コンクリート造における柱の帯筋(横に入った鉄筋)や,はりのあばら筋(縦に入った鉄筋)は,地震力に対するせん断補強の効果がある。その他,柱の帯筋や,はりのあばら筋は,内部のコンクリートを拘束したり,柱主筋の座屈(折れ曲がり)を防止する効果もある。

 正解(3)


平成10年[問 48] 建物の知識

木造建築物に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1)枠組壁工法は,木材で組まれた枠組みに構造用合板等を釘打ちした壁及び床により構造体が形成される。
(2)建築物の設計においては,クリープ(一定過重のもとで時間の経過とともに歪みが増大する現象)を考慮する必要がある。
(3)建築物に用いる木材は,気乾状態に比べて湿潤状態の方が強度が大きくなるが,湿潤状態では,しろあり等の虫害や腐朽菌の害を受けやすい。
(4)鉄筋コンクリート造の布基礎とすれば,耐震性を向上させることができる。

 

平成10年[問 48] 解説

(1)正しい。枠組壁工法とはツーバイフォー工法のことだ。ツーバイフォーは,木材で組まれた枠組みに構造用合板等を釘打ちした壁及び床により構造体が形成される。
(2)正しい。建築物の設計において,一定過重のもとで時間の経過とともに歪みが増大する現象を考慮する必要があるのは,当然だ。
(3)誤り。木材は,気乾状態(空気が乾燥している状態)に比べて湿潤状態(湿っている状態)の方が強度が「小さくなる」。ヨーロッパの著名なバイオリニストやギタリストは,日本での演奏会に名器を持って来るのをいやがるというが,わが国は湿気が多く,木材強度が小さくなり楽器が壊れやすいからだ。なお,湿潤状態では,しろあり等の虫害や腐朽菌の害を受けやすい,という記述は正しい。
(4)正しい。木造建築物の基礎は,コンクリート造の布(ぬの)基礎(きそ)とするのが,原則である。耐震性を図るためだ。単なるコンクリート造でなく,鉄筋コンクート造の布基礎とすれば,より耐震性を向上させることができる。

 正解(3)


平成11年[問 50] 建物の知識

建築物に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1)鉄筋コンクリート造の柱については,主筋は4本以上とし,主筋と帯筋は緊結しなければならない。
(2)枠組壁工法は,主に柱の耐力によって地震などの外力に抵抗する方式であるため耐震性が高い。
(3)自然換気設備を設ける場合においては,給気口をできるだけ低くし,排気口をできるだけ高くするのがよい。
(4)杭基礎は,建築物自体の重量が大きく,浅い地盤の地耐力では建築物が支えられない場合に用いられる。

 

平成11年[問 50] 解説

(1)正しい。丈夫にするため,原則として鉄筋コンクリート造の柱は,縦に入れる鉄筋(主筋)を4本以上とし,主筋と帯筋(おびきん)(横に入れる鉄筋)はガッチリと連結(緊結)しなければならないことになっている。これは建築基準法施行令という政令(内閣が定める命令)で決まっている。
(2)誤り。ツーバイフォー工法は2インチ(約5cm)掛ける4インチ(約10cm)の材木を基本に厚い壁を作り,その壁が建物の重さを支える建築方式なので,「柱の力で建物を支える」ということはない。だから,「柱の耐力(力)によって地震などの外からの力に抵抗する方式」と言ったらウソになる。地震に強い点は正しい。
(3)正しい。自然に空気を入れ換える設備(自然換気設備)を設ける場合は,空気を入れる所(給気口)をできるだけ低くし,出す所(排気口)をできるだけ高くするのがよい。建物の中の空気は人間の活動で暖まり,暖かい空気は物理の法則で上のほうに行くから,排気口を高くすると換気の効率が良いのだ。この点について,建築基準法施行令に細かい決まりがあるが,そんなの覚えていてもダメ。中学生レベルの知識なので「なぜか」を考えるのが勉強の王道だ。
(4)正しい。電信柱のような形をしたコンクリートを地中に打ち込んだのが杭(くい)基礎(きそ)だ。ビルのように建物が重く,地盤が弱い所で使われる。ビルの建築現場を通りかかると,やぐらを建て大きいおもりでドカンドカンと杭基礎を打ち込んでる光景に出会ったことがあるだろう。相当うるさいので,打ち込む前に近所に菓子折(かしお)りを配る!?

 正解(2)


平成12年[問 50] 建物の知識

建築物に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1)組積造の建築物のはね出し窓又ははね出し縁は,鉄骨又は鉄筋コンクリートで補強しなければならない。
(2)鋳鉄は,曲げ,引張り等の強度が低いため,建築物の材料としては一切使用してはならない。
(3)木造建築物の継手及び仕口は,外部に露出しているため意匠の面を最も重視しなければならない。
(4)木造建築物の柱は,張り間方向及びけた行方向それぞれについて小径を独立に算出したうえで,どちらか大きな方の値の正方形としなければならない。

 

平成12年[問 50] 解説

(1)正しい。レンガやコンクリートブロックを積み上げて造った(組積造(そせきづくり)の)建築物のバルコニーなどは,鉄骨または鉄筋コンクリートで補強しなければならない。でないと,バルコニー部分が重さに耐えかねてポロリと落っこっちゃうからだ。
(2)誤り。鉄には鋳鉄(ちゅうてつ)と鋼鉄がある。鋳鉄でできているものとしてはマンホールの蓋が,鋼鉄でできているものとしては鉄道のレールが有名だ。鋳鉄は鉄鉱石を溶かしたばかりの鉄なので,炭素などの不純物が多い。そのため曲げや引張りに弱い。だから,建築材料には原則として使えないことになっている。ただし,鋳鉄は圧縮力(押す力)や磨耗には強いので,曲げや引張りの力が加わらない部分には使えることになっている。例えば,ドアのちょうつがい・引き戸の戸車(ガラガラと開ける形式の扉の車輪)などには使ってよい。本肢は,「一切」ダメと書いてあるので,誤り。
(3)誤り。柱を,平行につなぐ部分(継手(つぎて))や角度を持たせてつなぐ部分(仕(し)口(ぐち))は,建築物の外には出ていないのが一般だ。柱自体,建築物の中に立っているからだ。したがって,外に出ていない以上,「デザイン(意匠)の面を最も重視しなければならない」という言い方は,オカシイ。
(4)誤り。問題文をさらにホンヤクすると,「木造建築物の柱の断面は,正方形としなければならない」と書いてあることになるが,そんなことはない。柱には決められた断面の長さ(例:木造3階以上の1階部分の柱は,断面が13.5cm以上)があるが,柱の断面の形は長方形や円でもよい。例えば,ログハウス(山小屋)は丸太で造ってあるので,柱の断面は円だ。

 正解(1)


平成13年[問 50] 建物の知識

建築材料に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1)常温常圧において,鉄筋と普通コンクリートを比較すると,温度上昇に伴う体積の膨張の程度(熱膨張率)は,ほぼ等しい。
(2)コンクリートの引張強度は,一般に圧縮強度の10分の1程度である。
(3)木材に一定の力をかけたときの圧縮に対する強度は,繊維方向に比べて繊維に直角方向のほうが大きい。
(4)木材の辺材は,心材より腐朽しやすい。

 

平成13年[問 50] 解説

(1)正しい。平常の状態で(常温常圧において),鉄筋と普通のコンクリートを比較すると,温度上昇に伴う体積の膨張の程度(熱膨張率)は,ほぼ等しい。だからビルが鉄筋コンクリート造になっているのだ。もし熱膨張率が違っていたら,鉄筋コンクリート造の建物なんか造れなくなっちゃう!
(2)正しい。コンクリートの引っ張る力に耐える強さ(引張強度)は,一般に,押すつぶす力に耐える強さ(圧縮強度)の10分の1程度だ。コンクリートは,引っ張る力より押しつぶす力に強い,ということだ。鉄筋は逆だ。鉄筋は押しつぶす力より引っ張る力に強い。鉄筋コンクリート造の建物は,コンクリートの押しつぶす力に対する強さと,鉄筋の引っ張る力に対する強さをうまく利用しているわけだ。
(3)誤り。木材に一定の力をかけたときの圧縮に対する強度は,筋が通っている方向(繊維方向)に比べて,筋と直角の方向(繊維に直角方向)の方が「小さい」。言い方を換えると,繊維方向の方が直角方向より「強い」。お餅をつく臼を思い浮かべて欲しい。あれは山に生えている木を輪切りにして,もち米を入れる部分をくり抜いた物だ。お米を杵でついても,臼はなかなか潰れない。繊維方向の方が直角方向より「強い」からだ。
(4)正しい。山に生えている木を輪切りにして見た場合,樹木の周辺部から取った木材(辺材)は,中心部から取った木材(心材)と比べると,腐りやすい(腐朽しやすい)。なぜなら,樹木の周辺部は樹皮に近く害虫が侵入しやすい上,手入れが良くないと節(ふし)が出て,そこから水分が浸入しカビ等が繁殖するからだ。

 正解(3)


MAP 資格 行政書士 社会保険労務士 FP 宅建 マンション管理士 管理業務主任者 行政書士試験 資格人生 行政書士久留米市 相続遺言 相続相談 遺言書 遺産相続 保証人 公的融資 公正証書 法務会計研究会 SEO対策