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宅建試験・テーマ別過去問解説集 その他の分野

  宅地の知識

平成15年[問 49] 宅地の知識

土地に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1)地形図の上では斜面の等高線の間隔が不ぞろいで大きく乱れているような場所では,過去に崩壊が発生した可能性があることから,注意が必要である。
(2)断層は,ある面を境にして地層が上下又は水平方向にくい違っているものであるが,その周辺では地盤の強度が安定しているため,断層に沿った崩壊,地すべりが発生する危険性は低い。
(3)がけ崩れは,梅雨の時期や台風時の豪雨によって発生することが多く,がけに近接する住宅では日頃から降雨に対する注意が必要である。
(4)地形図で見ると,急傾斜地では等高線の間隔は密になり,傾斜が緩やかな土地では等高線の間隔は疎になっている。

 

平成15年[問 49] 解説

(1)正しい。等高線とは,地形図の上で同じ高さを結んだ線のこと。国土地理院発行の5万分の1の地形図では,標高20mごとに等高線が引かれている。2万5千分の1の地形図では,標高10mごとに引かれている。「等高線の間隔が不ぞろいで大きく乱れている」ということは,大昔からの隆起・浸食によるより,崩壊による可能性が高いと言えるだろう。崩壊の前歴のある場所は,いつまた崩れるか分からない。したがって,注意が必要だ。
(2)誤り。断層とは,地表がある面を境として互いに上下・左右にずれているものをいう。断層面周辺の部分の地層強度は著しく低下している。平成7年に発生した阪神大震災では断層(活断層)周辺での被害が著しかったが,それは断層面周辺の地層強度が著しく低下していたためだ。
(3)正しい。梅雨の時期や台風時の豪雨では地盤が緩むので,それらの時期には,がけ崩れが発生することが多い。
(4)正しい。等高線の間隔が蜜な所(等高線がギッシリ書き込まれている所)は山間部なので,その地形の傾斜が急だ。それに対して,等高線の間隔が疎の所(等高線がまばらな所)は平野部なので,その地形の傾斜が緩やかだ。

 正解(2)


平成20年[問 49] 宅地の知識

土地の形質に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)地表面の傾斜は、等高線の密度で読み取ることができ、等高線の密度が高い所は傾斜が急である。
(2)扇状地は山地から平野部の出口で、勾配が急に緩やかになる所に見られ、等高線が同心円状になるのが特徴的である。
(3)等高線が山頂に向かって高い方に弧を描いている部分は尾根で、山頂から見て等高線が張り出している部分は谷である。
(4)等高線の間隔の大きい河口付近では、河川の氾濫により河川より離れた場所でも浸水する可能性が高くなる。

 

平成20年[問 49] 解説

(1)正しい。地表面の傾斜は,等高線の密度で読み取ることができる。等高線の密度が高い所(等高線がギッシリ書き込まれている所)は傾斜が急だ(上の図の「密」の所)。反対に,等高線の密度が低い所(等高線があまり書き込まれていない所)は傾斜が緩やかだ(上の図の「疎」の所)。
(2)正しい。扇状地は,山地から川によって運ばれてきた砂礫などが堆積した平坦地だ。したがって扇状地は,山地から平野部に至る出口で,勾配が急に緩やかになる所に見られる。砂礫などが堆積しているので,等高線は同心円状(うずまき型)になるのが特徴的だ。なお扇状地と三角州は違うので注意。三角州は,川により運ばれてきた砂礫などが「河口で堆積」した地形だ。
(3)誤り。本肢は表現が逆なのでバツ。等高線が山頂に向かって高い方に弧を描いている部分(張り出している部分)は「谷」だ(上の図の「谷」の所)。また,山頂から見て等高線が張り出している部分は「尾根」だ(上の図の「尾根」の所)。
(4)正しい。河口付近は海の近くで平らなので,等高線の間隔は大きい。つまり地形の高低差がほとんどない。だから,もし河川が氾濫したら,河川より相当離れた場所にまで水が押し寄せ,浸水する可能性が高くなる。

 正解(3)


平成21年 [問 49] 宅地の知識

土地に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。

(1)山地の地形は、かなり急峻で大部分が森林となっている。
(2)台地・段丘は、農地として利用され、また都市的な土地利用も多い。
(3)低地は、大部分が水田として利用され、地震災害に対して安全である。
(4)臨海部の低地は、水利、海陸の交通に恵まれているが、住宅地として利用するためには十分な防災対策が必要である。

 

平成21年 [問 49] 解説

(1)適当。山地は平地の対義語(反対語)で,山が集合した地域だ。山は起伏や傾斜を持つので,かなり急峻(きゅうしゅん)だ(急峻とは「けわしい」という意味)。そして,わが国はまだ砂漠化した所がないので,山地の大部分が森林となっている。
(2)適当。台地とは周辺より高い台状の土地,段丘(だんきゅう)とは川・湖・海の岸にそって階段状に出来た地形だ。台地や段丘は周辺より高く水害に強いので,一般には良い土地だ。したがって,農地や都市的な利用も多いと言える。
(3)不適当。低地は周辺より低いため水を利用しやすく,水田に利用されることもある。しかし,低地は地震災害に対して安全とは言えない。周辺より低いため,軟弱地盤であることが多いし,液状化現象(地震の揺れで地下水や砂が地上に噴出し,建物が倒壊したり曲がったりして被害を受ける現象)が起きやすく,臨海部(海の近く)では地震による津波の被害も考えられるからだ。
(4)適当。臨海部は,水利,海陸の交通に恵まれているが,臨海部の低地を住宅地として利用するには,十分な防災対策が必要だ。例えば,液状化現象を防ぐ対策としてのドレーン工法がそれだ。これは,地盤の中にドレーン(透水性が高いパイプ)を作って,地震によって生じた地盤の中の水圧を速やかに低下させる工法だ。

 正解(3)


平成23年[問 49] 宅地の知識

土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1)住宅地としての立地条件として最も基本的な条件は、地形、地盤に関することである。
(2)山麓部の利用に当たっては、背後の地形、地質、地盤について十分吟味する必要がある。
(3)低地は一般に津波や地震などに対して弱く、防災的見地からは住宅地として好ましくない。
(4)埋立地は一般に海面に対して数mの比高を持ち、干拓地より災害に対して危険である。

 

平成23年[問 49] 解説

(1)適当。東日本大震災、それに起因する大津波を経験したことからも分かる通り、水害に強いことが、住宅地の立地条件としての基本中の基本だ。水害に強いためには、まず「地形」が基本になる。周辺より高い地形が良く、低い所はあまり良くない。水害に強いためには、次に「地盤」が基本となる。固い地盤が良く、軟弱地盤はあまり良くない。要するに、「住宅地としての立地条件として最も基本的な条件は、地形、地盤に関することである」と言えるわけだ。
(2)適当。「命あっての物種」なので、山麓部(山のふもと)の利用に当たっては、ガケ崩れのおそれがない所が重要だ。そのためには、山の背後の地形、地質、地盤について十分吟味する必要がある。
(3)適当。肢(1)で説明したように、水害に強いことが、住宅地の立地条件としての基本中の基本だが、水害に強いためには、「地形」や「地盤」が基本となる。地形が低地だと一般的に言って津波に対して弱い(日本の人口密集地は海に沿っていることが多いので)。また、低地だと一般的に言って地盤が軟弱なことが多く、地震に対しても弱い(東日本大震災の際は、主として首都圏臨海部の液状化現象が懸念された)。
(4)不適当。「埋立地は一般に海面に対して数mの比高(高さ)を持つ」という点は、適当な表現だ。埋立地の有名な例は千葉県浦安市の東京ディズニーランドだが、あそこは海面に対して3〜4mの比高を持つ。しかし本肢の、「埋立地は…干拓地より災害に対して危険である」という点は不適当だ。なぜならば、干拓地は海水を抜いて堤防で囲んだ土地であり、海面よりも低く、埋立地のように海面に対して数mの比高を持つものではないからだ。

 正解(4)


平成25年[問 49] 宅地の知識

日本の土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1)国土を山地と平地に大別すると、山地の占める比率は、国土面積の約75%である。
(2)火山地は、国土面積の約7%を占め、山林や原野のままの所も多く、水利に乏しい。
(3)台地・段丘は、国土面積の約12%で、地盤も安定し、土地利用に適した土地である。
(4)低地は、国土面積の約25%であり、洪水や地震による液状化などの災害危険度は低い。

 

平成25年[問 49] 解説

(1)適当。わが国は細長い島国であり、日本列島の中央を傾斜が急で険しい山脈が縦断しているため、「国土面積の約75%が山地」で占められている。わが国は山地によって分断されているとも言えるので、道路や鉄道の建設にあたっては、数多くのトンネルや橋梁が必要となり、工事費増大の要因となっている。ちなみに、わが国と同程度の面積を有するイギリスやドイツは、山地より平地の方がはるかに多い。
(2)適当。わが国は「国土面積の約7%が火山地」で占められている。7%を少ないと考えてはダメ。実は、わが国は世界有数の火山国なのだ。世界中の活火山の約10%がわが国に存在している。雲仙・普賢岳の噴火による島原災害など、大規模な火山災害が発生するリスクを常に負っている国、それが日本なのだ。そのようなリスクのために、山林や原野のままになっている火山地も多く、そのような所では水利に乏しい(=田畑や飲用のための水の利用に不便な)のが一般だ。
(3)適当。台地は周辺より高い台状の土地、段丘は川・湖・海の岸にそって階段状に出来た地形だ。わが国は「国土面積の約12%が台地・段丘」になっている。台地や段丘は、周辺より高いので津波・豪雨などの水害に強い。台地や段丘は、一般に砂質土(砂礫[砂や小石]・硬粘土[硬い粘土])で形成されているので、排水性がよく、そのために地盤も安定している。台地・段丘は、総じて土地利用に適した土地だと言える。土地利用に適した土地(台地・段丘)が国土面積の約12%だけという悲しい現実は、わが国は山地によって分断されている細長い島国であることに由来するのだ。
(4)不適当。低地は周辺より低い土地のこと。わが国は「国土面積の約13%が低地」になっている。低地は周辺より低いので、洪水による災害危険度が「高い」。また、低地の代表である埋立地は、地震による液状化などの災害危険度も「高い」。地震による液状化とは、地震の揺れで地下水や砂が地上に噴出し、建物が倒壊したり曲がったりして被害を受ける現象だが、埋立地は、埋め立て前の池・沼・海の水分が抜け切れていないおそれがあるのだ。

 正解(4)

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