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宅建試験・テーマ別過去問解説集 民法(権利関係)
請負契約
昭和52年[問 6] 請負契約
請負契約に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)目的物を第三者に譲渡した後は、注文者は、瑕疵の修補請求はできない。
(2)目的物に瑕疵がある場合、注文者は、その瑕疵の修補が可能であっても、修補を請求しないで、損害賠償を請求することができる。
(3)目的物が建物その他土地の工作物である場合でも、重大な瑕疵があって契約をなした目的を達することができなければ、注文者は、契約を解除することができる。
(4)請負人が仕事に着手した後では、注文者は、契約を解除することができない。
昭和52年[問 6] 解説
(1)誤り。請負人の担保責任(注文者の瑕疵修補請求権)は、注文者が目的物を第三者に譲渡した後であっても、注文者が追求できる。
(2)正しい。目的物に瑕疵がある場合、注文者は、その瑕疵の修補が可能であっても、修補を請求しないで、損害賠償を請求できる。請負人の担保責任の一環としての注文者の損害賠償請求権は、目的物に瑕疵がありさえすれば行使できる権利だからだ。
(3)誤り。請負の目的物が『建物その他土地の工作物』である場合には、たとえ重大な瑕疵があって契約をした目的を達することができない場合でも、注文者は、契約を解除できない。
(4)誤り。請負契約は、請負人が『仕事を完成しない間』は、注文者の方から、いつでも、損害を賠償して、解除できる。従って、請負人が仕事に着手した後であっても、仕事を完成しない間は、注文者は、契約を解除できる。
正解(2)
平成1年[問 8] 請負契約
請負契約における請負人の担保責任に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。
(1)完成した目的物に瑕疵があり,請負人が修補義務を負う場合において,その修補が可能なものであっても,注文者は,瑕疵の修補に代えて,直ちに損害賠償の請求をすることができる。
(2)完成した目的物に契約をした目的を達することができない重大な瑕疵があるときは,注文者は,瑕疵の修補又は損害賠償の請求をすることはできないが,契約を解除することができる。
(3)完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において,その物が引渡しを受けてから3年目に瑕疵により損傷したときは,注文者は,その時から2年以内に修補又は損害賠償の請求をすることができる。
(4)完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において,その物に契約をした目的を達することができない重大な瑕疵があるときは,注文者は,契約の解除をすることができる。
平成1年[問 8] 解説
(1)正しい。請負人の担保責任において、損害賠償請求は、目的物に瑕疵がありさえすれば、できる。
(2)誤り。損害賠償請求は、目的物に瑕疵がありさえすれば、できるので、本肢では損害賠償請求権がある。また、瑕疵修補請求は、@その瑕疵が重要であること、Aその瑕疵の修補に過分の費用を要しないこと、の『どちらかの要件』をみたせば、できるので、本肢では瑕疵修補請求権もある。
(3)誤り。その請負契約が建物その他土地の工作物の請負である場合、請負人の担保責任は引渡しから5年(石造等は10年)続くのが原則である。ただし、瑕疵により滅失または損傷したときは、請負人の担保責任は滅失または損傷したときから1年で終了する。
(4)誤り。請負人の担保責任において、解除は、@その瑕疵のため契約の目的を達成できないこと、Aその請負契約が建物その他土地の工作物の請負でないこと、の『両方の要件』をみたせば、できる。本肢では、その請負契約が建物その他土地の工作物の請負なので、Aの要件を欠き、解除できない。
正解(1)
平成6年[問 8] 請負契約
Aが建設業者Bに請け負わせて木造住宅を建築した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
(1)Aの報酬支払義務とBの住宅引渡義務は、同時履行の関係に立つ。
(2)Aは、住宅の引渡しを受けた場合において、その住宅に瑕疵があり、契約をした目的を達成することができないときは、引渡しを受けた後1年内であれば、その契約を解除することができる。
(3)Bは、引き渡した住宅に瑕疵があるときは、原則として引渡し後5年間瑕疵担保責任を負うが、この期間は、AB間の特約で10年にまで伸ばすことができる。
(4)Bは、瑕疵担保責任を負わないとする特約をAと結ぶこともできるが、その場合でも、Bが瑕疵の存在を知っていて、Aに告げなかったときは、免責されない。
平成6年[問 8] 解説
(1)正しい。請負契約が成立した場合、注文者は報酬支払義務を負い、請負人は目的物(住宅)引渡義務を負うが、この報酬支払義務と目的物(住宅)引渡義務は、『同時履行の関係』に立つ。でないと不公平になるからである。
(2)誤り。『建物その他土地の工作物』の請負契約は、いかに重大な瑕疵があっても、絶対に契約を解除することができない。有名な肢である。
(3)正しい。木造住宅の請負の場合、請負人が担保責任を負う期間は、引渡後『5年間』である。なお、この期間は請負人と注文者の特約で10年まで伸ばすことができる。
(4)正しい。請負人と注文者は「瑕疵があっても担保責任を負わない」という特約を結ぶことができる。つまり、請負人の担保責任は任意規定(当事者間の特約を許す規定)である。もっとも、「瑕疵があっても担保責任を負わない」という特約を結んだ場合でも、『請負人が知っていて注文者に告げなかった事実』については、請負人は、依然として担保責任を負う(責任を免れない)。
正解(2)
平成7年[問 10] 請負契約
請負契約により注文者Aが請負人Bに建物(木造一戸建て)を建築させた場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。ただし、担保責任に関する特約はないものとする。
(1)建物の完成後その引渡しを受けたAは、引渡しの時から2年以内に限り、その建物の瑕疵について、修補又は損害賠償の請求をすることができる。
(2)Bが建物の材料の主要部分を自ら提供した場合は、Aが請負代金の全額を建物の完成前に支払ったときでも、特別の事情のない限り、Bは、自己の名義で所有権の保存登記をすることができる。
(3)AがBから完成した建物の引渡しを受けた後、Cに対して建物を譲渡したときは、Cは、その建物の瑕疵について、Bに対し修補又は損害賠償の請求をすることができる。
(4)Aは、Bが建物の建築を完了していない間にBに代えてDに請け負わせ当該建物を完成させることとする場合、損害を賠償してBとの請負契約を解除することができる。
平成7年[問 10] 解説
(1)誤り。請負人の担保責任の期間は、本問のような『木造の建物の場合は、注文者に引き渡した時から5年』続く。したがって、注文者Aは、引渡しの時から5年、その建物の瑕疵について、修補又は損害賠償の請求をすることができる。
(2)誤り。注文者Aが、請負代金の全額を建物の完成前に支払ったときは、特別の事情のない限り、建物の所有権は、建物の完成と同時に、注文者Aに帰属する(判例)。したがって、建物が完成すれば、所有権の保存登記はAができることになる。Bはできない。
(3)誤り。請負人の担保責任は、注文者が目的物を第三者に譲渡した後であっても、注文者が追求できる(本問は、木造の建物なので引き渡しから5年)。したがって、その建物の瑕疵について、Bに対し修補又は損害賠償の請求をするのは、CではなくAである。
(4)正しい。請負契約は、『注文者の方から、請負人が仕事を完成しない間は、いつでも、損害を賠償して』解除できる。
正解(4)
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