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宅建試験・テーマ別過去問解説集 法令上の制限

 都市計画の種類

昭和52年[問 14] 都市計画の種類

都市計画法による用途地域の説明として正しいものは,次のうちどれか。

(1)第1種中高層住居専用地域は,低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域である。
(2)第1種住居地域は,中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域である。
(3)商業地域は,主として商業その他の業務の利便を増進するため定める地域である。
(4)準工業地域は,主として工業の利便を増進するため定める地域である。

 

昭和52年[問 14] 解説

(1)誤り。第1種中高層住居専用地域は,中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域だ。
(2)誤り。第1種住居地域は,住居の環境を保護するため定める地域だ。
(3)正しい。商業地域は,主として商業その他の業務の利便を増進するため定める地域だ。
(4)誤り。準工業地域は,主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域だ。

 正解(3)


昭和60年[問 18] 都市計画の種類

都市計画法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1)区域区分に関する都市計画が定められていない都市計画区域内において,一定規模以上の開発行為をしようとする者は,原則として,都道府県知事の許可を受けなければならない。
(2)地区計画の区域内において,建築物の建築を行おうとする者は,原則として,市町村長の許可を受けなければならない。
(3)都市計画施設の区域内において,建築物の建築をしようとする者は,原則として,都道府県知事の許可を受けなければならないが,木造2階建てで地階を有しない建築物の建築については,あらかじめ都道府県知事に届け出れば許可を要しないこととされている。
(4)風致地区内においては,地方公共団体の条例で,都市の風致を維持するため必要な規制をすることができるが,規制の対象は建築物の建築に限られる。

 

昭和60年[問 18] 解説

(1)正しい。非線引区域内(区域区分に関する都市計画が定められていない都市計画区域内)では,一定規模以上(3,000u以上)の開発行為をしようとする者は,原則として,知事の許可(開発許可)を受けなければならない。
(2)誤り。地区計画の区域内において,建築物の建築を行おうとする者は,原則として,市町村長へ「届け出」なければならない。許可ではない。
(3)誤り。都市計画施設の区域内で,建築物の建築をしようとする者は,原則として,知事の許可を受けなければならない。この場合,木造2階建てで地階を有しない等,一定の要件を有する建築物について許可申請があった場合,知事は,必ず許可しなければならない。しかし,このような建築物の建築についてはもともとが許可が不要だ(あらかじめ知事に届け出てもよい),というような規定はない。
(4)誤り。風致地区内では,地方公共団体の条例で,都市の風致を維持するため必要な規制をすることができる。その規制の対象は,建築物の規制・宅地の造成・木竹(木や竹)の伐採などだ。したがって,その規制の対象は建築物の建築には限られない。

 正解(1)


平成3年[問 18] 都市計画の種類

都市計画法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1)高度地区は用途地域内において市街地の環境を維持し,又は土地利用の増進を図るため,容積率の最高限度又は最低限度を定める地区である。
(2)特別用途地区は,特別の目的からする土地利用の増進,環境の保護等を図るために定める地区で,用途地域外であっても,定めることができる。
(3)地区計画は,建築物の建築形態,公共施設その他の施設の配置等からみて,一体としてそれぞれの区域の特性にふさわしい態様を備えた良好な環境の各街区を整備し,開発し,及び保全するための計画である。
(4)第一種低層住居専用地域は,主として住居の環境を保護するため定める地域である。

 

平成3年[問 18] 解説

(1)誤り。高度地区は,建築物の「高さ(最高限度または最低限度)を制限する」地区である。本肢の言い方は高度利用地区に関するものだ。
(2)誤り。特別用途地区は,「用途地域内でのみ」定めることができる。
(3)正しい。地区計画は,建築物の建築形態,公共施設その他の施設の配置等からみて,一体としてそれぞれの区域の特性にふさわしい態様を備えた良好な環境の各街区を整備し,開発し,及び保全するための計画だ。「それぞれの区域の特性にふさわしい態様を備えた良好な環境の各街区を整備等」するのが,地区計画だ。さらに言うと,一定のまとまりのある地区を対象に,その地区の実情にあったきめ細かい規制等を行うことを内容とするのが地区計画,ということだ。
(4)誤り。第一種低層住居専用地域は,低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域だ。「主として」住居の環境を保護するため定める地域は,第二種住居地域。

 正解(3)


平成7年[問 18] 都市計画の種類

都市計画法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1)特別用途地区とは,特別の目的からする土地利用の増進,環境の保護等を図るため定める地区であり,用途地域が定められていない区域において定められるものである。
(2)都市施設は,適切な規模で必要な位置に配置することにより,円滑な都市活動を確保し,良好な都市環境を保持するよう定めることとされており,市街化調整区域には定めることができない。
(3)市街地開発事業の施行区域又は都市計画施設の区域内において建築物の建築をしようとする者は,非常災害のため必要な応急措置として行う行為についても,都道府県知事の許可を受けなければならない。
(4)地区計画等とは,一定のまとまりのある地区を対象にその地区の実情にあったきめ細かい規制等を行うことを内容とするもので,地区計画,防災街区整備地区計画,沿道地区計画及び集落地区計画をいう。

 

平成7年[問 18] 解説

(1)誤り。特別用途地区は,常に,用途地域が定められている区域で定められる。なぜなら,特別用途地区は用途地域をさらにきめ細かくするための地区だからだ。
(2)誤り。都市施設は,市街化調整区域にも定めることができる。
(3)誤り。市街地開発事業の施行区域又は都市計画施設の区域内で建築物の建築をしようとする者は,原則として,都道府県知事の許可を受けなければならない。しかし,非常災害のため必要な応急措置として行う行為については,例外的に許可不要だ。
(4)正しい。地区計画等は,一定のまとまりのある地区を対象にその地区の実情にあったきめ細かい規制等を行うことを内容とする。そして,地区計画等には,地区計画・防災街区整備地区計画・沿道地区計画・集落地区計画の4種類がある。

 正解(4)


平成11年[問 17] 都市計画の種類

都市計画法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1)都市施設は,円滑な都市活動を確保し,良好な都市環境を保持するように都市計画に定めることとされており,市街化区域については,少なくとも道路,公園及び下水道を定めなければならない。
(2)第一種中高層住居専用地域は,中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するために定める地域であり,その都市計画には,建築物の高さの最低限度又は最高限度を定めなければならない。
(3)特別用途地区は,当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進,環境の保護等の特別の目的の実現を図るために定める地区であり,用途地域内においてのみ定めることができる。
(4)市街化調整区域内の土地の区域について定められる地区計画の地区整備計画においては,建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合の最低限度,建築物の建築面積の最低限度及び建築物等の高さの最低限度を定めることはできない。

 

平成11年[問 17] 解説

(1)正しい。都市施設には,道路,公園,下水道,学校,病院,鉄道施設など色々あるが,それらは,なめらかな都市活動と良い都市環境のために,都市計画で決めることになっている。ところで,市街化)区域というのは街中のことだ。そこでは大勢の人が都会生活を送っているので,最低限必要な都市施設を都市計画で決めておく必要がある。それが道路,公園,下水道の3つだ。問題文で言っているのは,こういう意味だ。
(2)誤り。第一種中高層住居専用地域の定義は問題文の通りだ。ここは中高層マンション向けの場所なので,建築物の高さの最低限度や最高限度を定めなければならないように見える。しかし,中高層マンション向けといっても色々あるので,高さの最低限度や最高限度を定める必要がある場合に備えて,都市計画法は,別に高度地区という都市計画を定めることができるようにしている。第一種中高層住居専用地域に高度地区を重ねて定めた場合は,高さの最低限度や最高限度を定めなければならないが,そこが第一種中高層住居専用地域だというだけでは,そのような規制はない。
(3)正しい。特別用途地区の定義は問題文の通りだ。「特別の性質,特別の目的」と言ったって色々ある。例えば,そこが第一種中高層住居専用地域という用途地域になっている場合でも,日本中のそういう所が同じ性質,目的を持つわけではない。人口流出による空洞化に悩んでいる都心部のビルもあるだろう。そういう所では,「中高層階住居専用地区」という名前の特別用途地区を第一種中高層住居専用地域という用途地域に重ねて定め,中高層ビルの3階以上を住宅にしろ,とできるのだ。このように,特別用途地区は用途地域に重ねて用途地区をキメ細かくするためのものだから,用途地域内でだけ定めることができる。
(4)正しい。地区計画は,日常生活に密着したキメ細かいレベルでの,範囲の狭い都市計画だ。例えば,そこら辺一帯は閑静なお屋敷町なので一定規模以上のマンションを建てさせない,という計画だ。そして,地区計画は市街化調整区域でも定めることができる。ところで,市街化調整区域はなるべく都市化を抑える所なので,一定規模「以下」のマンションはダメというのは矛盾だ。容積率の「最低限度」,建築面積の「最低限度」,高さの「最低限度」を地区計画の具体的な整備計画で定めるのは,一定規模「以下」のマンションはダメ,ということに通じる。だから市街化調整区域では,上のような「最低限度」の定めが禁止されるのだ。なお,「市街化調整区域以外」での地区計画なら,上のような「最低限度」の定めも許される。

 正解(2)


平成19年[問 18] 都市計画の種類

都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)高度地区は、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区である。
(2)都市計画区域については、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため、市街化区城と市街化調整区域との区分を必ず定めなければならない。
(3)地区計画の区域のうち、地区整備計画が定められている区域内において、土地の区画形質の変更又は建築物の建築を行おうとする者は、当該行為に着手した後、遅滞なく、行為の種類、場所及び設計又は施行方法を市町村長に届け出なければならない。
(4)都市計画の決定又は変更の提案をすることができるのは、当該提案に係る都市計画の素案の対象となる土地の区域について、当該土地の所有権又は建物の所有を目的とする対抗要件を備えた地上権若しくは賃借権を有する者に限られる。

 

平成19年[問 18] 解説

(1)正しい。同じ用途地域に属していても,高い建築物を建てるのが妥当な場所もあれば,低い建築物を建てるのが望ましい場所もあるだろう。そこで,用途地域だけではその地区の特殊性に対応できない場合,市街地の環境の維持や土地利用の増進を図るために,用途地域の中で用途地域と重ねて,さらに建築物の高さや低さを制限することが必要になる。このような場所を高度地区という。難しく定義すると,本肢の表現になる。
(2)誤り。市街化区城と市街化調整区域との区分のことを「区域区分に関する都市計画」という。この都市計画は,必要があるときに定めるのが原則だ。「必ず定めなければならない」わけではない。なお,東京・大阪・名古屋の三大都市,それらの周辺等では,例外的に,区域区分に関する都市計画を定めることが義務付けられている。
(3)誤り。地区計画の区域(道路・公園等の配置及び規模が定められている再開発等促進区若しくは開発整備促進区,又は地区整備計画が定められている区域に限る)内において,土地の区画形質の変更または建築物の建築を行おうとする者は,行為の種類,場所等の一定の事項を,「30日前までに」市町村長に届け出なければならないのが原則だ。「当該行為に着手した後に」届け出るのでは遅い!
(4)誤り。「土地所有者等」は,1人で,又は数人共同して,都道府県又は市町村に対し,都市計画の決定又は変更の提案ができるのが原則だ。提案できる「土地所有者等」は,対象となる土地の区域について所有権等を有する者に限らない。例えば,まちづくりの推進を図る活動を目的とする特定非営利法人(NPO法人)なども含まれる。

 正解(1)


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