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宅建試験・テーマ別過去問解説集 宅建業法
担保(保証協会)
昭和63年[問 49] 担保(保証協会)
宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)保証協会に加入しようとする者が弁済業務保証金分担金を納付する場合、国債証券、地方債証券その他一定の有価証券をもってこれに充てることができる。
(2)保証協会の社員が事業開始後新たに事務所を設置しようとする場合、その設置しようとする日までに、当該事務所につき政令で定める額の弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しないときは、その社員の地位を失う。
(3)保証協会の社員が社員の地位を失ったとき、当該社員であった者と宅地建物取引業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、保証協会が公告で定めた6月を下らない一定期間内に、保証協会の認証を受けるための申出をすることができる。
(4)保証協会は、社員と宅地建物取引業に関し取引をした者が有するその取引により生じた債権について弁済する義務を負うが、この義務は、当該社員が社員となる前に宅地建物取引業に関し取引をした者が有する債権には及ばない。
昭和63年[問 49] 解説
(1)誤り。保証協会に加入しようとする者が納付する『弁済業務保証金分担金』は、国債証券、地方債証券その他一定の有価証券をもってこれに充てることができない(現金納付に限る)。
(2)誤り。保証協会の社員が事業開始後新たに事務所を設置しようとする場合、その設置の日から『2週間以内』に、その事務所につき政令で定める額(1ヵ所30万円)の弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しなければならない。2週間以内に納付しないときは、その社員の地位を失う。
(3)正しい。保証協会の社員が社員の地位を失ったときは、保証協会が弁済業務保証金を取り戻せる。しかし、すぐに取り戻させてしまうと、還付請求権を有するお客さんが無担保になる恐れがある。そこで、「その社員であった者と宅建業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、保証協会が公告で定めた『6月を下らない一定期間内に、保証協会の認証を受けるための申出』をすることができる」ことになっている。
(4)誤り。保証協会は、社員と宅建業に関し取引をした者が有するその取引により生じた債権について弁済する義務を負う。この義務は、その社員が社員となる『前』に宅建取引業に関し取引をした者が有する債権にも及ぶ。
正解(3)
平成1年[問 45] 担保(保証協会)
次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,誤っているものはどれか。
(1)宅地建物取引業保証協会に加入しようとする宅地建物取引業者が同保証協会に納付すべき弁済業務保証金分担金の額は,主たる事務所につき60万円,その他の事務所につき事務所ごとに30万円の割合による金額の合計額である。
(2)宅地建物取引業保証協会の社員と宅地建物取引業に関し取引をした者は,その取引により生じた債権に関し,当該社員が宅地建物取引業保証協会に弁済業務保証金分担金として納付している額の範囲内で還付を受ける権利を有する。
(3)宅地建物取引業保証協会より還付充当金を納付すべき通知を受けた社員又は社員であった者は,その通知を受けた日から2週間以内に,その通知された額の還付充当金を当該宅地建物取引業保証協会に納付しなければならない。
(4)宅地建物取引業者は,宅地建物取引業保証協会の社員の地位を失ったときは,当該地位を失った日から1週間以内に営業保証金を供託しなければならない。
平成1年[問 45] 解説
(1)正しい。弁済業務保証金分担金の額は、主たる事務所60万円、 従たる事務所(その他の事務所)1ヶ所30万円、の合計額である。
(2)誤り。保証協会の社員と宅地建物取引業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、『当該社員が社員でないとしたならば供託すべき営業保証金の範囲内』で還付(弁済)を受ける権利を有する。その社員(業者)が「弁済業務保証金分担金として納付している額の範囲内」で還付を受けるのではない。
(3)正しい。保証協会より還付充当金を納付すべき通知を受けた社員又は社員であった者は、その通知を受けた日から『2週間以内』に、その通知された額の還付充当金をその保証協会に納付しなければならない。
(4)正しい。業者は、保証協会の社員の地位を失ったときは、その地位を失った日から『1週間以内』に営業保証金を供託しなければならない。
正解(2)
平成3年[問 48] 担保(保証協会)
宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)宅地建物取引業者は、保証協会の社員の地位を失ったときは、当該地位を失った日から2週間以内に営業保証金を供託しなければならない。
(2)保証協会は、その社員が社員となる前に宅地建物取引業に関し取引をした者から、当該取引により生じた債権に関して弁済を受けることができる額について認証の申出でがあった場合において、当該弁済が行われることにより弁済業務の円滑な運営に支障があると認めるときは、当該社員に対し、担保の提供を求めることができる。
(3)弁済業務保証金の還付がなされた場合において、保証協会からその通知を受けた社員は、その通知を受けた日から2週間以内に、当該還付額の 60/1000に相当する額の還付充当金を保証協会に納付しなければならない。
(4)宅地建物取引業者は、保証協会の社員になったことにより営業保証金を供託することを要しなくなった場合において、当該営業保証金の取戻しをしようとするときは、6月を下らない一定の期間内に債権の申出をすべき旨の公告をしなければならない。
平成3年[問 48] 解説
(1)誤り。業者が保証協会の社員の地位を失ったときは、その地位を失った日から『1週間以内』に営業保証金を供託しなければならない。
(2)正しい。保証協会は、宅地建物取引業に関し取引をした者から、その取引により生じた債権に関して弁済を受けることができる額について認証の申出でがあった場合において、その弁済が行われることにより弁済業務の円滑な運営に支障があると認めるときは、その社員に対し、担保の提供を求めることができる。以上の理屈は、その社員が社員となる『前』に宅地建物取引業に関し取引をした者に対しても同じである。
(3)誤り。弁済業務保証金の還付がなされた場合において、保証協会からその通知を受けた社員は、その通知を受けた日から2週間以内に、その『還付額に相当する額』の還付充当金を保証協会に納付しなければならない。還付された額の全額を納付するのであり、60/1000 という限定などない。
(4)誤り。保証協会の社員になったことにより営業保証金を供託することを要しなくなった場合は、直ちに、営業保証金の取戻しをすることができる。本肢のような公告はしなくてよい。
正解(2)
平成5年[問 47] 担保(保証協会)
宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)甲の社員A(国土交通大臣免許)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
(1)Aは、甲保証協会の社員となることによって営業保証金の供託義務を免除されるが、弁済業務保証金の還付可能額を増額するため、さらに乙保証協会の社員になることもできる。
(2)Aが新たに従たる事務所を設置した場合、Aは、その日から2週間以内に、弁済業務保証金分担金を納付しないと、甲保証協会の社員たる地位を失うのみならず、国土交通大臣から業務停止処分を命ぜられることがある。
(3)Aが従たる事務所を廃止した場合、Aは、当該弁済業務保証金の還付請求権者に対する公告を行えば、その事務所に係る政令で定める額の弁済業務保証金分担金の返還を、甲保証協会に対し請求することができる。
(4)甲保証協会がAの取引に関し弁済業務保証金の還付を行った場合、Aは、甲保証協会の社員たる地位を失うとともに、その還付充当金の納付をしなければならない。
平成5年[問 47] 解説
(1)誤り。保証協会の社員となれば営業保証金の供託義務を免除される。しかし、いかなる場合も2ツ以上の保証協会の社員になることはできない。
(2)正しい。新たに従たる事務所を設置した場合は、その日から2週間以内に、弁済業務保証金分担金(1ヵ所30万円)を納付しないと、保証協会の社員たる地位を失う。のみならず、業務停止処分を命ぜられることがある。
(3)誤り。保証協会の社員である業者が従たる事務所を廃止した場合は、保証協会が、弁済業務保証金の超過額を取戻し、業者にその分の弁済業務保証金分担金を返還する。この場合には、弁済業務保証金の還付請求権者に公告を行う制度はない。
(4)誤り。弁済業務保証金の還付が行われた場合でも、還付充当金を納付すべきことを保証協会から通知された日から2週間以内に納付すれば、社員たる地位を失うことはない。
正解(2)
平成8年[問 44] 担保(保証協会)
宅地建物取引業者A (事務所数1) が、宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入しようとし、又は加入した場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)Aは、保証協会に加入するため弁済業務保証金分担金を納付する場合、国債証券、地方債証券その他一定の有価証券をもってこれに充てることができ、国債証券を充てるときは、その額面金額は60万円である。
(2)Aが保証協会に加入した後、新たに支店を1ヵ所設置した場合、Aは、その日から2週間以内に、弁済業務保証金分担金30万円を供託所に供託しなければならない。
(3)Aは、保証協会から還付充当金を納付すべき旨の通知を受けた場合、その日から2週間以内に、当該還付充当金を納付しなければ社員の地位を失う。
(4)Aが保証協会の社員の地位を失い、弁済業務保証金分担金の返還を受けようとする場合、Aは、一定期間以内に保証協会の認証を受けるため申し出るべき旨の公告をしなければならない。
平成8年[問 44] 解説
(1)誤り。保証協会に加入するための弁済業務保証金分担金の納付は、有価証券ではできない。金銭(現金)納付に限る。
(2)誤り。保証協会に加入した後、新たに支店を1ヵ所設置した場合は、その日から2週間以内に、弁済業務保証金分担金30万円を『保証協会に納付』しなければならない。供託所に供託するのではない。
(3)正しい。保証協会から還付充当金を納付すべき旨の通知を受けた場合、その日(通知を受けた日)から『2週間以内』に、その還付充当金を納付しなければならない。これを怠ると、社員(保証協会の会員)の地位を失う。
(4)誤り。保証協会の社員の地位を失ったときは、弁済業務保証金分担金の返還を受けることができる。この場合、一定期間(6ヵ月を下らない期間)以内に保証協会の認証を受けるため申し出るべき旨の公告、という手続きをしなければならない。保証協会の社員であった者に対する債権者(宅建取引業に関する取引により生じた債権を有する者)を探すためである。しかし、この公告手続きは、保証協会の社員であった者(A)がするのではなく、保証協会がしなければならない。
正解(3)
平成9年[問 35] 担保(保証協会)
宅地建物取引業者A(甲県知事免許、事務所数1)が宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入している場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
(1)Aは、甲県内に新たに支店を2ヵ所設置した場合、その日から2週間以内に弁済業務保証金分担金 120万円を保証協会に納付しなければならない。
(2)Aは、保証協会加入前に供託していた営業保証金を取り戻す場合、還付請求権者に対する公告をした旨を甲県知事に届け出なければならない。
(3)Aは、宅地建物取引業に関する取引の相手方に対し、取引が成立するまでの間に、取引主任者をして保証協会の社員である旨及び当該保証協会の名称を説明させなければならない。
(4)保証協会の供託した弁済業務保証金について弁済を受ける権利を有する者が、その還付請求をしようとする場合は、当該保証協会の認証を受けた後、法務大臣及び国土交通大臣の定める供託所に請求しなければならない。
平成9年[問 35] 解説
(1)誤り。保証協会の社員である宅建取引業者が、新たに事務所を設置(増設)したときは、その日から2週間以内に、1ヵ所30万円の弁済業務保証金分担金を保証協会に納付する必要がある。したがって、本肢では60万円を保証協会に納付すればよい。
(2)誤り。保証協会の社員である宅建取引業者が、保証協会加入前に供託していた営業保証金を取り戻す場合は、還付請求権者に対する公告をする必要はない。したがって、公告した旨を免許権者(甲県知事)に届け出る制度もない。
(3)誤り。宅建取引業者が保証協会の社員であるときは、相手方等に対して、契約(取引)が成立するまでの間に、保証協会の社員である旨、当該保証協会の名称等を説明しなければならないが、この説明は取引主任者にさせる必要はない。
(4)正しい。保証協会の供託した弁済業務保証金について弁済を受ける権利を有する者が、その還付請求をしようとする場合は、保証協会の認証を受けなければならない。そして、還付請求先は、『法務大臣及び国土交通大臣の定める供託所』である。そもそも弁済業務保証金の供託先が法務大臣及び国土交通大臣の定める供託所になっているので、還付請求先も同じ供託所になるわけだ。ちなみに現在、法務大臣及び国土交通大臣の定める供託所は、東京法務局となっている。
正解(4)
平成10年[問 38] 担保(保証協会)
宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入しようとし、又は加入した場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)Aは、弁済業務保証金分担金を金銭をもって保証協会に納付しなければならないが、保証協会は、弁済業務保証金を国債証券その他一定の有価証券をもって供託所に供託することができる。
(2)Aと取引した者が複数ある場合で、これらの者からそれぞれ保証協会に対し認証の申出があったとき、保証協会は、これらの者の有する債権の発生の時期の順序に従って認証に係る事務を処理しなければならない。
(3)Aが保証協会に対して有する弁済業務保証金分担金の返還請求権を第三者Bが差し押さえ、転付命令を受けた場合で、その差押えの後に保証協会がAに対して還付充当金の支払請求権を取得したとき、保証協会は、弁済を受けるべき還付充当金相当額についても、Bに対して支払いを拒否できない。
(4)Aが、保証協会の社員の地位を失ったため、その地位を失った日から1週間以内に営業保証金を供託した場合、Aは、その旨を甲県知事に届け出なければ、指示処分を受けることなく、直ちに業務停止処分を受けることがある。
平成10年[問 38] 解説
(1)正しい。保証協会に加入するための弁済業務保証金分担金の納付は、有価証券ではできず、金銭(現金)納付に限る。それに対して、保証協会が供託所に供託する弁済業務保証金は、国債証券その他一定の有価証券で納付できる。
(2)誤り。保証協会は、「債権の発生の時期の順序」ではなく『認証の申出書の受理の順序』に従って、認証に係る事務を処理する必要がある。
(3)誤り。

民法の規定によれば、債権に対する差押えがされたときは、債務者は債権者に弁済することが禁じられ、差し押さえた者に支払う必要がある(民法 481条1項)。したがって本肢では、保証協会は『弁済業務保証金分担金』を業者Aではなく差し押さえたBに支払う必要がある。しかし保証協会は、『還付充当金』についてまでBに支払う必要はない。Bが差し押さえたのは弁済業務保証金分担金であり還付充当金ではないからだ。
(4)誤り。保証協会の社員の地位を失ったときは、その地位を失った日から『1週間以内』に営業保証金を供託しなければならない。この期間内に供託しないときは、業務停止処分を受けることがある。しかし、本肢のように1週間以内に営業保証金を供託した以上、その旨を届け出なくても直ちに業務停止処分を受けることはない。つまり、この届出を怠ること自体は業務停止処分事由に該当しない。なお、指示処分を受けることはある。
正解(1)
平成11年[問 44] 担保(保証協会)
宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という)に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
(1)保証協会に加入しようとする者は,加入しようとする日までに弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しなければならないが,加入に際して,加入前の宅地建物取引業に関する取引により生じたその者の債務に関し,保証協会から担保の提供を求められることはない。
(2)弁済業務保証金の還付を受けようとする者は,保証協会の認証を受けなければならず,認証申出書の提出に当たっては,弁済を受ける権利を有することを証する確定判決の正本を必ず添付しなければならない。
(3)保証協会は,弁済業務保証金の還付があった場合は,当該還付に係る社員又は社員であった者に対し,その還付額に相当する額の還付充当金を法務大臣及び国土交通大臣の定める供託所に納付すべきことを通知しなければならない。
(4)保証協会は,社員に対して債権を有する場合は,当該社員が社員の地位を失ったときでも,その債権に関し弁済が完了するまで弁済業務保証金分担金をその者に返還する必要はない。
平成11年[問 44] 解説
(1)誤り。加入しようとする日までに弁済業務保証金分担金(本店60万円,支店1ヶ所30万円)を納付しなければならない,という点は正しい。でも,(1)のような場合は,保証協会から担保の提供(それまでの宅建業に関する取引により生じたその者の借金に関して,保証協会から,払えないときの保証となるものの提出)を求められることがあるので,誤り。なぜ担保の提供を求められるのか。保証協会は,その業者が会員(社員)になる前に負った債務(借金)についても,お客さんに弁償しなければならない(弁済義務を負う)からだ。
(2)誤り。弁済業務保証金から弁償(還付)を受けようとする者(お客さん)は保証協会の証明(認証)を受けなければならない,という点は正しい。でも,そのために,確定判決の正本(弁償を受ける権利があることを証明する確定した裁判の判決について裁判所書記官が作成した文書)など添える必要はないので,誤り。お客さんが弁償してもらうときに裁判になるとは限らないからだ。もともと保証協会の認証が必要なのは,ウソの弁償請求(還付請求)を防ぐためにある。だから,お客さんは認証を願い出る書類(認証申出書)に,いきさつがわかる書類(宅建業者との契約書,取引が成立した時期など)を添えればよいことになっている。
(3)誤り。保証協会は,弁済業務保証金の還付があった(弁済業務保証金から取引の相手方に弁償がされた)場合は,還付充当金(弁償された金額)を、「保証協会」に納付するように通知する必要がある。還付充当金の納付先は供託所ではなく保証協会だから,通知も,「保証協会」に納付するようにするのだ。保証協会制度では,宅建業者と供託所との間に必ず保証協会が入るから,業者が直接に供託所と接触することは一切ない。
(4)正しい。弁済業務保証金分担金は会員権(社員となる権利)を買うお金なので,会員でなくなれば保証協会から返してもらえるのが原則だ。でも,保証協会から見れば,社員が借金を払う義務を果たさない以上,保証協会も自分の義務(弁済業務保証金分担金を返すこと)を拒めた方が,お互い公平だ。つまり,保証協会には同時履行の抗弁権を認めるべきだ。そこで,(4)のような場合,保証協会は,社員の借金の弁済が完了するまで,弁済業務保証金分担金を返還しないで良いことになっている。
正解(4)
平成12年[問 45] 担保(保証協会)
宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入している場合に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
(1)Aは,宅地建物取引業を行うに当たり保証協会へ加入することが義務付けられているが,一の保証協会の社員となった後に,重ねて他の保証協会の社員となることはできない。
(2)Aは,保証協会から弁済業務保証金の還付に係る還付充当金を納付すべき旨の通知を受けたときは,その通知を受けた日から2週間以内に,通知された額の還付充当金を保証協会に納付しなければならない。
(3)Aが,保証協会から特別弁済業務保証金分担金を納付すべき旨の通知を受けた場合で,その通知を受けた日から2週間以内に,通知された額の特別弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しないとき,Aは,社員の地位を失う。
(4)保証協会は,Aがその一部の事務所を廃止したため弁済業務保証金分担金をAに返還しようとするときは,弁済業務保証金の還付請求権者に対し,一定期間内に保証協会の認証を受けるため申し出るべき旨を公告しなければならない。
平成12年[問 45] 解説
保証協会とは,そこに加入することで,宅建業者が営業保証金を供託したのと同じ保証を,お客さんに与えることができるようにするための,業界団体だ。
(1)誤り。保証協会に加入していない者が宅建業を行うには,あらかじめ営業保証金を供託所に供託すればよい。だから,Aは,宅建業を行うに当たり保証協会へ加入することが義務付けられているわけではない。なお,保証協会に加入した場合は,「重ねて他の保証協会の社員(会員)になることはできない」と書いてある点は,正しい。
(2)正しい。保証協会に加入している宅建業者が倒産したときは,保証協会が,お客さんに弁償することになっている。その弁償金を弁済業務保証金という。弁償金は他の業者の会費でまかなわれているので,倒産した業者は,保証協会が弁償した分を保証協会に返さなければならない。そのお金を還付充当金という。そして,還付充当金は,返せという通知を受けた日から「2週間以内」に納めなければならない。なぜ2週間以内か,というハッキリした理由は不明だが,営業保証金制度や保証協会制度では,「なるべく早く」ある行為をさせた方が妥当な場合,2週間以内という期限を付けることが多い。
(3)誤り。倒産した業者は,(2)で述べた還付充当金さえ払えない場合も多いだろう。そういう場合に備えて,保証協会は,ふだんから弁済業務保証金準備金というお金を積み立てて(供託して)おく義務がある。でも,倒産する業者が多く出たときは,その準備金さえ不足する。そこで宅建業法は,準備金が足りなくなったときは,すべての会員業者に対して,準備金不足を補う資金を徴収できることになっている。この資金のことを,特別弁済業務保証金分担金という。会員業者は急に言われても困るから「1ヶ月以内」に納付すればよいことになっている。(3)は2週間以内と書いてある点が誤りだ。なお,準備金不足を補うことは会員業者の義務なので,1ヶ月以内に納めない者は,保証協会から除名される(社員の地位を失う)ことになっている。
(4)誤り。宅建業者の会費(弁済業務保証金分担金)は事務所の数によって決まっているので,業者が一部の事務所を廃止したときは,保証協会は,減った事務所の分の弁済業務保証金分担金を業者に返す必要がある。その場合,(4)に書いてあるようなオフレ(公告)を発する必要はない。このオフレは,弁済業務保証金(弁償金)を返してもらえるお客さんに名乗り出てもらうために発するが,業者が一部の事務所を廃止したときは倒産したわけじゃないので,名乗り出るお客さんはいないからだ。したがって,公告は不要だ。
正解(2)
平成13年[問 40] 担保(保証協会)
宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に加入した場合に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
(1)Aについて弁済業務保証金が還付された場合で,Aが,その還付された分に充当されるべき金額を,保証協会の通知を受けた日から2週間以内に保証協会に納付しないときは,保証協会の社員としての地位を失う。
(2)Aは,保証協会に加入したときは,その加入の日から2週間以内に,弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しなければならない。
(3)弁済業務保証金について弁済を受けることのできる権利を有する者には,Aがチラシの制作を依頼し,代金が未払である広告代理店も含まれる。
(4)弁済業務保証金について弁済を受ける権利を有する者には,Aが保証協会の社員となる前にAと宅地建物の取引をした者は含まれない。
平成13年[問 40] 解説
(1)正しい。弁済業務保証金の還付とは,保証協会の会員(社員)である宅建業者が倒産して,お客さんから預ったお金を返せなくなった場合などに,お客さんが,弁済業務保証金から弁償してもらうことだ。詳しく言うと,弁済業務保証金の還付の手続きは,次の順番で行われる。
@最初に,お客さんが弁済業務保証金から弁償(還付)してもらう。
A次に,保証協会が,「2週間以内」に還付された額と同じ額の弁済業務保証金を,供託所に供託する必要がある。
Bそれから,保証協会が,社員または社員だった宅建業者に,還付された額と同じ額の還付充当金を,保証協会に納付しろと通知する必要がある。
C社員または社員だった宅建業者は,Bの通知を受けた日から「2週間以内」に通知された額と同じ額の還付充当金を,保証協会に納付する必要がある。
D社員である宅建業者は,Cの納付をしないと,社員の地位を失う。
(1)の問題文は,上の@CDを正しく表現している。なお「社員の地位を失う」とは,保証協会の会員を除名される,ということだ。
(2)誤り。順番が違う。保証協会に加入したいなら,まず最初に,弁済業務保証金にあてるための弁済業務保証金分担金(負担金)を保証協会に納付しなければならない。つまり,保証協会に「加入しようとする日までに」,負担金を保証協会に納付しなければならない。
(3)誤り。弁済業務保証金から弁償(還付)してもらえる権利があるのは,宅建業者と「宅建業に関する取引」をした者,つまり不動産屋さんのお客さんだ。
いくら宅建業者からお金をもらえる権利があるとしても,広告代理店は,その意味では不動産屋さんのお客さんではない(取引先にすぎない)から,たとえ宅建業者が倒産しても,弁済業務保証金から弁償(還付)してもらえない。
(4)誤り。弁済業務保証金から弁償してもらえる権利が有る者には,Aが保証協会の会員となる「前」に,Aと宅地建物の取引をした者が含まれる。なぜなら,保証協会の社員となった宅建業者は,営業保証金を供託していないので,昔のことについても保証協会の弁済業務保証金制度で面倒を見ないと,お客さんが保護されないからだ。
正解(1)
平成14年[問 43] 担保(保証協会)
宅地建物取引業保証協会(以下「保証協会」という。)に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,正しいものはどれか。
(1)保証協会の社員は,宅地建物取引業者に限られる。
(2)保証協会は,民法第34条に規定する財団法人でなければならない。
(3)一の保証協会の社員が,同時に他の保証協会の社員となっても差し支えない。
(4)保証協会は,弁済業務保証金分担金の納付を受けたときは,その日から2週間以内に弁済業務保証金を供託しなければならない。
平成14年[問 43] 解説
(1)正しい。保証協会は,国土交通大臣が指定する宅建業者の業界団体だが,保証協会として国土交通大臣に指定してもらうためには,「宅建業者のみを社員とするものであること」という要件を充たす必要がある。したがって,「保証協会の社員(会員)は,宅建業者に限られる」と言える。保証協会は宅建業者の業界団体なのだから,当然のことだ。
(2)誤り。保証協会として国土交通大臣に指定してもらうためには,「民法34条の定め(公益法人に関する定め)により設立された社団法人であること」という要件も充たす必要がある。民法(34条)では公益法人のことを定めているが,公益法人とは,営利を目的としない法人のことで,社団法人と財団法人がある。そのうち,保証協会は社団法人でなければならないということだ。財団法人じゃダメということだが,それは,法人の基盤(役員等)が社団法人の方がしっかりしているからだ。ちなみに,宅建試験の実施機関である不動産適正取引推進機構は財団法人なので,保証協会の指定を受けられない。
(3)誤り。宅建業者は,複数の保証協会の社員になれない。現在,わが国には,「社団法人全国宅地建物取引業保証協会」と「社団法人 不動産保証協会」の2つがあるが,どちらか1つの保証協会の社員にしかなれないということ。
(4)誤り。「弁済業務保証金分担金」の納付を受けた保証協会は,宅建業者が納付した弁済業務保証金分担金と同じ金額の「弁済業務保証金」を,納付を受けた日から「1週間以内」に,供託所に供託する必要がある。2週間以内じゃない。あまり長い間負担金を保証協会に滞留させないで,来週の同じ曜日までに(1週間以内に)担保として供託しておけ,ということだ。
正解(1)
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