宅建試験・マトメ集 その他の分野

presented by 宅建倶楽部

2 贈与税

贈与税の定義

(1)
贈与税とは,個人が個人から,贈与によって財産を取得した場合に課される国税だ。つまり,まだ生きている個人から財産を得た個人が,国に払う税金だ。

(2)
贈与税は,個人が個人から財産を取得した場合にだけ課税される。贈与税は,相続税の脱法を防ぐ税金だからだ。したがって,相続税と同様,次の場合には贈与税が課されない。
・個人が法人から財産を取得した場合(所得税の対象になる)
・法人が法人から財産を取得した場合(法人税の対象になる)
・法人が個人から財産を取得した場合(法人税の対象になる)

贈与税の税額

(1)
贈与税の税額も[課税標準×税率=税額]という式で求めることができる。

(2)
課税標準
課税標準は,贈与されたものの価格だが,次の場合は課税標準から控除される。
@年間110万円までの金額(これを贈与税の基礎控除という)。
A社交儀礼上の贈与(見舞い金,結婚式の祝儀,葬式の香典など)。
B婚姻期間20年以上の者が,その配偶者から居住用財産または居住用財産を取得するための資金の贈与を受けたときは,2,000万円までが控除される(これを贈与税の配偶者控除という)。
なお,この配偶者控除を受けるには,同じ配偶者から以前にこの控除を受けたことがないことが必要だ。つまり,同じ配偶者からの贈与には一生に一度しか配偶者控除を受けることができない。

(3)
税率と税額
税率は,控除後の課税標準に応じて,「200万円以下の部分の10%」から「1000万円を超える部分の50%」まで,全部で6段階になっている(平成15年1月1日以降の贈与等に適用)。

(4)
相続時精算課税制度
高齢者(65歳以上の親など)が保有する資産を次世代(20歳以上の子など)に円滑に移転すれば,高齢者の資産の有効活用が図られ,経済の活性化に寄与する。こんな考慮のもとに平成15年1月1日から適用されるようになった制度だ。

@相続時精算課税制度とは,65歳以上の親が20歳以上の子に資産を贈与した場合,その贈与を将来の相続を前提とした資産の移転と考え,贈与段階では,2,500万円まで贈与税が課税されない制度だ。2,500万円を超える部分については,一律20%の税率にとどまる。

A相続時精算課税制度は,いわば相続税の前払い制度であり,将来相続が発生し(親が死に)相続税を支払う時に,すでに支払った贈与税が精算される。相続が発生した場合,親の遺産にすでに贈与された財産を加算し,その合計額に対して相続税が課されるが,相続税からは,すでに子が支払った贈与税が清算される(払い過ぎがあれば還付され,不足があれば追徴される)。

B相続時精算課税制度の適用を受けるには,次の要件が必要だ。
a.贈与者は65歳以上の父母であり(祖父母はダメ),受贈者は20歳以上の子(代襲相続があった場合は孫でもよい)であること(年齢は贈与の年の1月1日現在で判定する)。
b.受贈者は,平成15年1月1日以降,住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税額の計算の特例(平成17年12月31日で廃止された550万円特例)を受けていないこと。
c.贈与が住宅用家屋の新築資金や取得資金(敷地の取得のための金銭を含む),増改築資金であるときは,その住宅は次の要件をみたすこと。
・贈与を受けた日の属する翌年の3月31日までに,新築,取得,増改築をすること。
・床面積が50u以上であること。
・床面積の2分の1以上に相当する部分が居住用であること。
・中古住宅の場合,木造は建築後20年以内であること,耐火建築物や準耐火建築物は建築後25年以内であること(ただし平成17年4月1日以降に,新耐震基準を満たすことを証明している中古住宅を取得したときは,建築後の年数は適用されない)。

C相続時精算課税制度の適用を受けると,次の取扱いがされる。
a.贈与段階では,2,500万円まで贈与税が課税されず,2,500万円を超える部分については,一律20%の税率になる。
なお,贈与が「住宅用家屋」の新築資金や取得資金(敷地の取得のための金銭を含む),増改築資金であるときは,3,500万円まで贈与税が課税されず,3,500万円を超える部分については,一律20%の税率になる。これを3,500万円特例という。
この3,500万円特例を受けるには,親の年齢は65歳以上でなくてもよいことになっている(子の年齢は20歳以上でなければダメ)。
b.年間110万円までの贈与税の基礎控除が受けられなくなる。


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