宅建試験・マトメ集 その他の分野

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第3 固定資産税

固定資産税は,不動産等を『持っているとき』に毎年納める税金だ。固定資産税は,地方税法という法律で定められている。
固定資産税も,定義と税額の2つに分けて整理するのが合理的だ。

1 固定資産税の定義

(1)
固定資産税とは,固定資産の所有者に対して課される市町村税だ。
固定資産所在地の市町村が課税する。

(2)
固定資産とは,
・土地
・家屋(建物)
・償却資産(土地や家屋以外の物で,工場の機械などのように事業に供することができる資産)
のどれかを指す。
したがって,償却資産を所有している場合も固定資産税が課税される。つまり,固定資産税の課税客体は土地,家屋及び償却資産だ。

(3)
固定資産の『所有者』とは,1月1日現在,登記簿または固定資産課税台帳に所有者として登記または登録されている者をいう。
だから,1月1日に登記または登録されている者が,固定資産税の納税義務者になる。
年の途中で固定資産の売買があり所有者が変わった場合でも,その年の1月1日に登記または登録されている者が,全額を納付する義務を負う(所有していた月数や日数に応じて納付するのではない)。
1月1日に登記簿または固定資産課税台帳に登記または登録されていれば,本当の所有者でなくても納税義務者になる。
所有者として登記または登録されている者が,賦課期日である1月1日に死亡している場合がある。この場合は,賦課期日の時点で本当に(現実に)その固定資産を所有している者が納税義務者になる。
なお,例外的な話として,質権または100年より長い存続期間の地上権の目的となっている土地については,その質権者や地上権者(原則として登記または登録されている者)が,ここでの所有者と扱われ,固定資産税の納税義務者となる。

(4)
固定資産税は市町村税だが,市町村税とは市町村に納める税金のことだ(固定資産税は都道府県に納める都道府県税ではない)。

(5)
「固定資産課税台帳」の閲覧制度
市町村長が,「納税義務者本人や借地人・借家人」などの求めに応じて,「その者に関係する固定資産課税台帳の部分(又はその写し)」を,年間を通じて,これらの者に閲覧させなければならない制度だ。

(6)
固定資産評価証明書の交付
市町村長が,「納税義務者本人や借地人・借家人」などの求めに応じて,「その者に関係する固定資産課税台帳に記載されている事項」の証明書を,これらの者に交付しなければならない制度だ。

(7)
審査を申し出る制度
納税者は,固定資産課税台帳に登録された価格に異議があるときは,原則として,その市町村の固定資産評価審査委員会に審査を申し出ることができる。

(8)
「土地価格等縦覧帳簿及び家屋価格等縦覧帳簿」の縦覧制度
(5)の「固定資産課税台帳」の閲覧制度では,「その者に関係する固定資産課税台帳の部分(又はその写し)」しか閲覧できないので,土地・家屋の評価額が同一市町村内の他の土地や家屋の固定資産税評価額と比べて適正であるかどうか判断できない。そこで,この判断を可能にするために作られた制度が,「土地価格等縦覧帳簿及び家屋価格等縦覧帳簿」の縦覧制度だ。
市町村長は,毎年3月31日までに,固定資産税を課すことができる土地と家屋について,価格等を記載した「土地価格等縦覧帳簿」及び「家屋価格等縦覧帳簿」を作成する。そして,毎年4月1日から,4月20日又はその年度の最初の納期限の日のいずれか遅い日以降の日までの間,指定の場所で納税者等に縦覧させなければならない。

(9)
共有物に対する固定資産税は,共有者全員が納税義務者となるのが原則だ(つまり,共有者全員で固定資産税の連帯納付義務を負うのが原則だ)。
ただし,区分所有の共用部分や敷地部分の固定資産税は,各区分所有者(マンションの各住人)全員が連帯納付義務を負うのではなく,各区分所有者が自己の共有持分として按分された部分(要するに自分の分)についてだけ,納付義務を負う。
もっとも,専用駐車場の敷地部分のように各専有部分と共用部分の持分の割合が一致しない場合は,各区分所有者に按分されるのではなく,専用駐車場を持っている者だけが納税義務を負う。

(10)
なお,国,都道府県,市町村,地方開発事業団などに対しては,固定資産税を課することができない(非課税)。


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