宅建試験・マトメ集 その他の分野
presented by 宅建倶楽部
第2 建物の知識
ここでは建物についての次のことを勉強する。
1 建物の種類
2 地震や火事等に対する強さ
3 建物の安全・衛生に関する基準
1 建物の種類
建物は一般に,柱,梁(はり),壁などの骨組から構成されており,骨組を構成する材料別に建物を分類すると,
・鉄骨造
・鉄筋コンクリート造
・鉄骨鉄筋コンクリート造
・組積造(そせきづくり)
・木造
に分けることができる。
鉄骨造
(1)
鉄骨造とは,主要な骨組に鋼材を用いた建物だ。
(2)
鉄骨造の骨組の形式には,次のものがある。
@トラス(△の組合せ)
…鋼材を三角形に組んで骨組を造る形式。大スパン(支柱間の距離が長い)の建物を造ることができる。倉庫,劇場などに多く見られる。
Aラーメン(□の組合せ)
…鋼材を四角形に組んで骨組を造る形式。中高層建築物に見られる。
Bアーチ(トラスの円弧状の組合せ)
…トラスをアーチ状に組合せ骨組を造る形式。最近では,東京ドームのようなドーム球場の骨組に見られる。
(3)
鉄骨造は,大張り間構造の(大空間を有する)建築物に適している。
鉄骨は自重(自分自身の重さ)が重く,靭性(粘り強さ)が大きいからだ。
(4)
鉄骨造は,火熱による耐力(たいりょく)の低下が大きい。
つまり,鉄骨造は鉄が裸のままなので,鋼材をコンクリート等の不燃材料で被膜しないと耐火構造にできない。
鉄筋コンクリート造
(1)
鉄筋コンクリート造とは,主要な骨組に鉄筋を入れたコンクリートを用いた建物だ。
鉄筋は引っ張る力に強く,コンクリートは圧縮力に強い。そこで両者の長所を合理的に組み合わせて,基礎,柱,梁,床,屋根などが一体になるように作った建物が,鉄筋コンクリート造だ。
なお,鉄筋に対するかぶりは,鉄筋のさび止めのためと耐火のために必要だ。
鉄筋とコンクリートの組み合わせは,常温常圧での両者の熱膨張率がほぼ等しいので,建物を劣化させる原因にはならない。
(2)
原則として,鉄筋コンクリート造の柱は,主筋(縦に入れる鉄筋)を4本以上とし,主筋と帯筋(横に入れる鉄筋)は緊結する(ガッチリと連結する)必要がある。
柱を丈夫にするためだ。
(3)
コンクリートの材料は,鉄筋をさびさせ,又はコンクリートの凝結や硬化を妨げるような酸・塩(えん)・有機物・泥土を含まないようにする必要がある。
鉄骨鉄筋コンクリート造
(1)
鉄骨鉄筋コンクリート造とは,主要な骨組に鉄骨と鉄筋を入れたコンクリートを用いた建物だ。
(2)
鉄骨鉄筋コンクリート造は,鉄骨造と鉄筋コンクリート造の長所を組み合わせたものなので,主に高層建築物に用いられる。
組積造
(1)
組積造とは,主要な骨組にレンガ・コンクリートブロック等を用いた建物だ。レンガ・コンクリートブロック等をモルタルでつないで積み上げたのが,組積造だ。
(2)
組積造は,そのままでは地震等に弱いので,鉄骨又は鉄筋コンクリートで補強しなければならないこともある。
例えば,組積造の建物のはね出し窓やはね出し縁(バルコニー)は,鉄骨又は鉄筋コンクリートで補強しなければならない。でないとポロリと落ちちゃう危険性があるからだ。
木造
(1)
木造とは,主要な骨組に木材を用いた建物だ。
(2)
木造建築物を建築する場合,主として次の3つの工法がある。
@軸組工法
…柱などの垂直材と梁などの水平材を主体として構成されている。昔ながらの和風住宅が軸組工法によっている。
3階建ても建築できるが,3階建て以上の設計図書の作成にあたっては,構造計算によってその構造が安全であることを確かめる必要がある。
A枠組壁工法(ツーバイフォー工法ともいう)
…2インチ×4インチの木材を部材として厚い壁を作り,その壁自体で建物の荷重を支える工法。
耐震性に富み,工期が短いのが特徴だ。
3階建ても建築できるが,3階建て以上の設計図書の作成にあたっては,構造計算によってその構造が安全であることを確かめる必要がある。
枠組壁工法(ツーバイフォー工法)は,壁で建物を支えるの工法なので,柱の耐力(柱の力)で地震などに抵抗するわけではない。あくまで壁で建物を支える工法だ。
B丸太組工法
…丸太造りの建物(ログハウス)がこの工法だ。
(3)
木造建築物の基礎には,コンクリート造の布基礎(ぬのきそ),独立基礎などがある。
@コンクリート造の布基礎
…一般の木造住宅の基礎がこれで,建物の外枠の下部と平行して連続している基礎だ。「布」は,平行・連続という意味の字なので,「布」基礎という。連続基礎ともいう。
鉄筋を入れない布基礎もあるが,入れた方がより堅固になり,耐震性が向上する。
A独立基礎
…1本の柱の荷重を1個の基礎で支えるものだ。古いお寺などの基礎に見られる。耐震上は好ましいとは言えない。
建築物の基礎には,その他に,べた基礎というのがある。べた基礎は,基礎と建築物とを一体化させ,基礎スラブで建築物の荷重を支える形式のものだ。構造的に最も堅固な基礎なので,軟弱地盤の場合や,高層建築物の基礎に適している。
なお,建築物自体の重量が大きく浅い地盤の地耐力(地盤の力)では建築物を支えられない場合には,べた基礎の下に杭(くい)基礎が用いられる。
(4)
木材の特長
@木材の辺材(樹皮に近い外側の部分から取った材木)は,心材(中心部分から取った材木)と比較すると,腐りやすい。
A木材の圧縮強度は,繊維に直角の方向と比較すると,繊維方向の方が強い。
B木材の強度は,乾いている状態の方が湿っている状態より強い。
(5)
木造建築物に関するその他の知識
@梁のたわみが大きくならないようにする必要がある。
A地面から1m以内の土台等には,有効な防腐措置を講ずるとともに,必要に応じて白あり対策等の防虫措置を講じる必要がある。
B2階以上の場合,原則としてすみ柱を通し柱とし,管柱(くだばしら)としてはいけない。ただし,柱とけた等の接合部を金物で補強することにより,通し柱と同等以上の耐力を持つようにすれば,すみ柱を管柱とできる。
C3階以上の場合,1階部分の構造耐力上主要な部分の柱の小径(太さ)は,13.5p以上とする必要がある。
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