宅建試験・参考書 民法(権利関係)No.17
presented by 宅建倶楽部
第9章 不動産登記法
民法は1,044条にも及ぶ膨大な法律なので,登記に関する細かいことは,民法を補足する法律に書かれている。それが 不動産登記法だ。
ところで,平成17年3月6日までは明治32年にできた不動産登記法(以下「旧法」という)が使われていたが,コンピュータを中心とする最近の高度情報化社会に対応させるため,平成17年3月7日からは,改正不動産登記法(以下「新法」という)が施行されている。
1 登記はどうやって行うか
登記は, 登記官が登記簿に登記事項を記録することによって行う。
この登記記録(登記簿)は, 最近の高度情報化社会に対応させるため,電磁的記録によるのが原則となっている。
1−1 土地の登記記録と建物の登記記録
登記記録には,土地の登記記録と建物の登記記録がある。
(1)
土地の登記記録は, 一筆の土地ごとに,作成する。
(2)
建物の登記記録は,一個の建物ごとに,作成する。
1−2 登記記録の中身
一つの登記記録は, 表題部と 権利部に区分して作成する。
(1)
表題部とは,登記記録のうち,表示(地番・大きさ等の物理的状況)に関する登記が記録される部分。
表題部には「地目」(土地の主な用途。宅地・塩田・田・山林等23種類に区分される。ただし土地の登記記録の場合)や「建物の種類」(建物の主な用途。居宅・店舗・事務所等に区分される。ただし建物の登記記録の場合)も,記録される。
(2)
権利部とは,登記記録のうち,権利(所有権・抵当権・地役権等)に関する登記が記録される部分。
(3)
権利部は,甲区および乙区に区分し,甲区には所有権に関する登記の登記事項を記録し,乙区には所有権以外の権利に関する登記の登記事項を記録する。
2 登記記録(登記簿)はどこに備えられるか
(1)
登記記録は登記所に備えられる。
登記所には管轄があり,不動産の所在地を管轄する登記所に登記記録が備えられる。
(2)
不動産が二つ以上の登記所の管轄区域にまたがる場合は,法務大臣または法務局長もしくは地方法務局長が,その不動産に関する登記事務をつかさどる登記所を指定する。
したがって,二つ以上の登記所の管轄区域にまたがる不動産の登記申請は,上の法務大臣等が指定した方の登記所でする必要がある。
(3)
登記記録は永久に保存されるのが原則。
ただし 閉鎖登記記録は,次のように取り扱われる。
@土地に関する閉鎖登記記録は,閉鎖した日から50年間保存される。
A建物に関する閉鎖登記記録は,閉鎖した日から30年間保存される。
(4)
なお登記所には,登記記録の他に,地図や建物所在図なども備えられる。
@地図は,一筆または二筆以上の土地ごとに作成し,各土地の区画を明確にし,地番を表示する。
A建物所在図は,一個または二個以上の建物ごとに作成し,各建物の位置および家屋番号を表示する。
B地図や建物所在図は,最近の高度情報化社会に対応させるため,電磁的記録(磁気ディスク等)に記録できる。
3 登記記録の公開
(1)
何人(なんぴと)も,登記官に対し,手数料を納付して,登記事項証明書(登記記録に記録されている事項の全部または一部を証明した書面)の 交付を請求できる。
なお,登記事項証明書の請求は,
@請求書を登記所に提出する方法
A登記官の管理する入力装置に請求情報を入力する方法
Bインターネットを利用したオンラインによる方法(請求情報を電子情報処理組織を使用して登記所に提供する方法)
のどれかによることができる。
(2)
何人も,登記官に対し,手数料を納付して,登記事項要約書(登記記録に記録されている事項の概要を記載した書面)の交付を請求できる。
(3)
(1)と(2)の手数料の納付は,収入印紙でするのが原則。
そして,手数料を収入印紙で納付するときは,請求書に収入印紙をはり付けてしなければならない。
4 登記の申請
登記制度を利用するかどうかは当事者の自由な判断にまかせるべきなので,不動産登記法は,「登記は,法令に別段の定めがある場合を除き,当事者の申請または官公署の嘱託(委託)がなければ,することができない」と定めている。これを当事者申請主義という。
ところで,登記は当事者本人から委任された任意代理人(例:司法書士)に申請させることもできるが,その場合の任意代理人の代理権は,本人が死亡しても,消滅しない。民法の定めでは,本人が死亡すれば任意代理権は当然に消滅するが,民法のように取り扱うと登記権利者(例:不動産の買主)の権利が著しく阻害される(登記手続きが大幅に遅れる)からだ。
4−1 登記の申請方法
登記の申請は, 不動産を識別するために必要な事項(不動産識別事項),申請人の氏名または名称,登記の目的その他の登記の申請情報を登記所に提供して,電子申請または書面申請によりしなければならない。
(1)
電子申請とは,電子情報処理組織を使用する方法による申請をいう。つまり,インターネットを利用したオンライン申請だ。
(2)
書面申請とは,申請情報を記載した書面(磁気ディスクを含む)を登記所に提出する方法による申請をいう。
(3)
コンピュータを中心とする最近の高度情報化社会に対応させるため,平成17年3月7日から施行された新法では,電子申請を原則としている。
なお登記官は,上の電子申請または書面申請があったときは,その申請の受付をしなければならず,申請の受付をしたときは受付番号を付けなければならない。
4−2 「表示に関する登記」の申請
(1)
表示に関する登記とは,登記記録の表題部にされる登記。
表示に関する登記は,税金取り立ての資料としての意味合いが強い登記なので,表示(地番・大きさ等の物理的状況)に変動があったときは,原則として申請しなければならない。つまり,表示に関する登記は申請義務がある。
(2)
表示に関する登記を申請しなければならないのは,具体的には次のような場合。
・建物を新築した場合 ・建物が滅失した場合
・建物の所在,種類,構造等に変更があった場合
・土地を埋立てた場合 ・土地の地目に変更があった場合
要するに,表題部に記録すべき事項に変動があった場合だ。
(3)
表示に関する登記を申請すべき期間は,表題部に記録すべき事項に変動があってから,1ヵ月以内と決められている。
(4)
表示に関する登記の申請義務を負うのは,原則として 表題部所有者または所有権の登記名義人。
(5)
申請義務者が表示に関する登記を申請しない場合,登記官が無理やり登記できるのが原則だ。これを表示に関する登記は,「登記官の職権でできる」という。
(6)
表示に関する登記は,電子申請または書面申請によりしなければならない。
4−3 「特殊な表示に関する登記」の申請
不動産登記法の上位に位置する民法は,自分勝手にならない限り,その人が思った通りの事をさせてあげようとする。
そこで登記簿の上で,複数の不動産だったものを合わせて一つにしたり,一つの不動産だったものを複数に分けたりするのも,原則として自由になる。
つまり表示に関する登記は,われわれが自由に操作できる面がある。
(1)
合筆の登記
合筆の登記とは,土地登記簿の上で,数筆の土地を合併して一筆の土地にすること。
合筆の登記は,表題部所有者または所有権の登記名義人が自由に申請できるのが原則。ただし,合筆することで登記簿が「分かりにくくなる」ときは,合筆の登記を申請できない。自分勝手になるからだ。
次の場合が,合筆の登記を申請できない例。
@所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆
A地目が違う土地の合筆
B所有権の登記名義人が異なる土地の合筆
(2)
分筆の登記
分筆の登記とは,土地登記簿の上で,一筆の土地を分割して数筆の土地にすること。
@分筆の登記も,表題部所有者または所有権の登記名義人が自由に申請できるのが原則。
A一筆の土地の一部について地目の変更があった場合は,表題部所有者または所有権の登記名義人は,分筆の登記を申請する義務がある。この場合は,分筆の登記を申請する他に表示の変更の登記も申請する必要がある。
4−4 「権利に関する登記」の申請
(1)
権利に関する登記とは,登記記録の権利部にされる登記だ。
権利に関する登記は第三者に対抗するための登記なので,権利に変動があったとしても,申請しないでよい。つまり,権利に関する登記は申請義務がない。
(2)
権利に関する登記は,
@登記することが認められた権利(所有権・地上権・抵当権・不動産賃借権など)に,物権変動が生じた場合
A登記することが認められた権利の登記名義人が,氏名・住所を変更した場合
など,権利部の甲区または乙区に記録すべき事項に変動があった場合に申請できる。
なお,権利に関する登記はそもそも申請義務がないので,申請すべき期間もない。
(3)
権利に関する登記を申請しない場合,登記官は無理やり登記できないのが原則だ。
これを権利に関する登記は,「登記官の職権でできない」という。
(4)
権利に関する登記は,申請するなら,電子申請または書面申請によりしなければならない。
(5)
権利に関する登記は, 登記権利者と 登記義務者が共同で申請しなければならないのが原則だ(これを共同申請主義という)。
登記することで利益を受ける者(登記権利者)の他に不利益を受ける者(登記義務者)も関与させた方が,登記の真実性を確保できるからだ。
ただし,次の登記は登記権利者が単独で申請できる(例示)。
a.登記の申請を共同してしなければならない者の一方に,登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記は,その申請を共同してしなければならない者の他方が,単独で申請できる。
b.相続による権利の移転の登記は,登記権利者が単独で申請できる。
c.法人の合併による権利の移転の登記は,登記権利者が単独で申請できる。
d.登記名義人の氏名・名称・住所についての 変更の登記または 更正の登記は,登記名義人が単独で申請できる。
e. 所有権の保存の登記は,表題部所有者等が単独で申請できる。
(6)
権利に関する登記を申請する場合,申請人は,「申請情報」と「添付情報」を登記所に提供しなければならないのが原則だ。主として登記の真実性を確保するためだ。
@申請情報
申請情報とは,不動産を識別するために必要な事項(不動産識別事項),申請人の氏名または名称,登記の目的その他の情報だ。
・電子申請するときは,申請情報に電子署名を行う必要がある。
・書面申請するときは,申請情報を記載した書面に記名押印する必要があり,この書面には,原則として登記義務者の印鑑証明書を添えなければならない。なお,この印鑑証明書は作成後3ヶ月以内のものでなければならない。
A添付情報
添付情報とは,登記を申請する場合に,申請情報と併せて,登記所に提供しなければならない情報だ。
a.代理人によって登記を申請するときの代理権を証する情報
b.登記原因について第三者の許可等を要するときのその第三者の許可等を証する情報
c.登記原因を証する情報(登記原因証明情報)
d.登記識別情報
などが添付情報の例だ。
このうち重要なのはc.とd.なので,それらについてさらに書いておく。
イ.登記原因を証する情報(登記原因証明情報)
色々あるが,所有権移転登記や抵当権設定登記を申請するときは,登記義務者が物権変動の内容等を確認した上で電子署名または記名押印した情報が,これに該当する。つまり,売買契約書や抵当権設定契約書そのものでなくても良いが,その登記をする根拠となった情報が「登記原因を証する情報」(登記原因証明情報)だ。
なお旧法では,申請書に「登記原因を証する証書」または「申請書副本」を登記所に提出することになっていたが,新法では廃止された。
ロ.登記識別情報
登記識別情報とは,アラビア数字その他の符号の組合せにより,不動産及び登記名義人となった申請人ごとに登記所が定める情報のことだ。個別に定められる暗証番号のようなものと思えば良い。
権利に関する登記を申請するときは,申請人は,申請情報と併せて,「登記義務者の」登記識別情報を,登記所に提出しなければならないのが原則だ。
なお旧法では,申請書と一緒に「登記済証(俗に権利証と言われるもの)」を登記所に提出することになっていたが,新法では「登記済証」の制度は原則として廃止された。それに代わって導入されたのが,登記識別情報だ。
4−5 「特殊な権利に関する登記(仮登記)」の申請
(1)
仮登記とは,将来なされる本登記の順位を仮登記の時点で確保するためにする予備的な登記だ。本登記の順位を確保するための予約券と思えば良い。
難しく定義すると,仮登記とは,本登記をするのに必要な手続上の要件が完備しない場合(添付情報の不備),または,実体法上の要件が完備しない場合(物権変動が生じていない)に,将来それらの要件が備わったときになすべき本登記の登記記録上の順位を確保しておくために,あらかじめなされる予備的な登記だ,ということになる。
(2)
仮登記できるのは,次のどちらかの場合だ。
@本登記をするのに必要な,手続上の要件が完備しない( 添付情報の不備がある)が,実体法上の要件が完備している(物権変動が生じている)場合
こういう場合にする所有権の仮登記を,「所有権移転の仮登記」という。
A本登記をするのに必要な,実体法上の要件が完備しない(物権変動が生じていない)が,手続上の要件が完備している(添付情報の不備がない)場合
こういう場合にする所有権の仮登記を,「所有権移転請求権保全の仮登記」という。
(3)
仮登記も権利に関する登記なので,仮登記権利者と仮登記義務者が共同で申請しなければならないのが原則だ。
ただし,次の仮登記は仮登記権利者が単独で申請できる。
・仮登記義務者の承諾があるとき
・仮登記を命ずる裁判所の処分があるとき
(4)
仮登記には本登記と同様の対抗力はない。
つまり,仮登記しただけでそのまま放っておいたのでは,物権変動を第三者に対抗できない。
(5)
登記官は,権利部の相当区(甲区とか乙区)に仮登記をしたときは,その次に,その仮登記の順位番号と同一の順位番号により本登記をすることができる,余白を設けなければならない。その余白には,将来なされるべき本登記が記載される。
(6)
仮登記は所有権以外の場合もできる。例えば抵当権についても仮登記できる。
(7)
「所有権に関する」仮登記に基づく本登記は,登記上の利害関係を有する第三者がいるときは,その第三者の承諾(または,第三者に対抗できる裁判があったことを証する情報)があるときに限り,申請できる。所有権は物を全面支配できる権利なので,仮登記に遅れる第三者の権利と両立できない(第三者の権利を抹消しなければならない)からだ。
なお,「所有権以外の権利」に関する仮登記に基づく本登記は,このような制限なく,申請できる。所有権以外の権利は物を全面支配できないので,仮登記に遅れる第三者の権利と両立できる(第三者の権利を抹消しないで良い)からだ。
5 権利に関する登記の順位
不動産に関する物権変動は,原則として登記がなければ第三者に対抗できない。
第三者間の争いは,先に登記した方が勝ちということだが,具体的には次のようになる。
(1)
同一の不動産についてされた 主登記の順位は,『登記の前後』によるのが原則だ。
@『登記の前後』は,登記記録の同一の区にした登記相互間では, 順位番号による(順位番号の若い方が勝つ)。甲区なら甲区相互間,乙区なら乙区相互間では,順位番号の若い方が勝つということだ。
A『登記の前後』は,登記記録の別の区にした登記相互間では, 受付番号による(受付番号の若い方が勝つ)。
甲区と乙区相互間では,受付番号の若い方が勝つということだ。
(2)
付記登記の順位は,主登記の順位による(主登記の順位に従う)。
例えば,同じ不動産についてされた登記の1つは抵当権なので乙区にされているが,それが付記登記に過ぎないときは,その付記登記の順位は,同じ抵当権の主登記の順位によって決める,ということだ。
(3)
仮登記に基づいて本登記をした場合は,その本登記の順位は,その仮登記の順位による。
例えば,同じ不動産についてされた登記の1つは所有権なので甲区に記録されているが,それが仮登記に過ぎないときでも,後で本登記にしたときは,その本登記の順位は,以前にされた仮登記の順位によって決める,ということだ。仮登記は本登記の順位を確保するための予約券だからだ。
6 区分建物(分譲マンション等)の登記
6−1 区分建物の登記簿
(1)
表題部
建物の登記記録は,一個の建物ごとに,作成する。区分建物(区分所有建物)で「一個の建物」は,各自の専有部分を指すが,専有部分ごとに登記記録を作成したのでは分かりにくい。203号室といっても何号棟か分からないだろう。そこで,区分建物の登記記録の「表題部」は,一棟の建物の表題部と区分建物の表題部に区分することになっている。
(2)
権利部
登記記録の「権利部」は,普通の建物と同じだ。一個の建物(各自の専有部分)ごとに,作成する。
権利部は,甲区および乙区に区分し,甲区には所有権に関する登記の登記事項を記録し,乙区には所有権以外の権利に関する登記の登記事項を記録する。
(3)
規約共用部分は,登記(共用部分であることの登記)がなければ,共用部分であることを第三者に対抗できないが,この規約共用部分の登記は,表題部(区分建物の表題部)に記録される。
(4)
区分建物が属する一棟の建物が新築された場合の,その区分建物の表題登記(表示に関する登記)の申請は,その新築された一棟の建物の表題登記の申請と併せてしなければならない。
分譲マンションの表示に関する登記は,全戸分を一括して申請しろ,ということだ。実際は,マンションの分譲業者が一括申請することになるから,分譲業者から各戸を取得した購入者には,表示に関する登記を申請する義務はない。
(5)
建物の床面積は,壁その他の区画の「中心線」で囲まれた部分の水平投影面積で算出され登記されるのが原則だが,区分建物の床面積は,壁その他の区画の「内側線」で囲まれた部分の水平投影面積で算出され登記される。
(6)
所有権の保存の登記(未登記だった不動産に初めてする所有権の登記)は,表題部所有者(例:マンションの分譲業者)が申請するのが原則だが,区分建物では,表題部所有者から所有権を取得した者(例:分譲業者から購入した者)も,直接自己名義で,所有権の保存の登記を申請できる。
6−2 敷地権
99%以上の分譲マンションでは,建物と敷地の一体的な管理を行い,かつ,分譲マンションに関する登記の合理化を図るために,規約で別段の定めを設けず,敷地利用権と専有部分とが分離処分できないようになっている。
このように,専有部分との分離処分が禁止されたマンションの敷地を「敷地権」という。
そして敷地権があるマンションでは,登記の合理化を図るために,次のような取り扱いがされている。
(1)
敷地権があるときは,登記官によって,「建物の登記記録」の「表題部(区分建物の表題部)」に,「敷地権の表示」が登記される。
これによって,そのマンションの敷地の種類等が,建物の登記記録で世の中に公示される。
(2)
(1)の敷地権の表示を登記した登記官は(登記官が敷地権について表題部に最初に登記をするときは),その敷地権の目的である「土地の登記記録」の権利部に記録されている所有権・地上権等について,それが「敷地権である旨」の登記をしなければならない。
これによって,その土地がマンションの敷地になっていることが,土地の登記記録でも世の中に公示される。
(3)
敷地権付き区分建物は,その建物のみの所有権移転登記や,その建物のみの抵当権設定登記等が,原則としてできなくなる。建物と敷地の一体的な管理のために,建物のみの登記を禁止するのだ。
ただし,その敷地権が生ずる前に登記原因が生じた,その建物のみの所有権の仮登記や質権・抵当権の設定登記等は,できる。
(4)
(2)によって,「敷地権である旨」の登記をした土地には,敷地権の所有権移転登記や敷地権の抵当権設定登記等が,原則としてできなくなる。建物と敷地の一体的な管理のために,土地だけの登記も禁止するのだ。
ただし,その土地が敷地権の目的となる前に登記原因が生じた,敷地権の仮登記や質権・抵当権の設定登記等は,できる。
(5)
敷地権付き区分建物にされた所有権移転登記や抵当権設定登記等は,敷地権である旨の登記をした土地の敷地権についてされた登記としての効力がある。
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