宅建試験・マトメ集 法令上の制限

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第2 単体規制

単体規制とは,建築物の安全・衛生を図ることを目的にする建築基準法の条文のことだ。
なお,建築物の安全・衛生は,日本中の建物について要求されるから,単体規制は全国的に適用されるのが原則だ。

建築物の敷地
(1)
建築物の敷地は,これに接する道の境より高くなければならず,建築物の地盤面は,これに接する周囲の土地より高くなければならない。
ただし,敷地内の排水に支障がない場合,または,建築物の用途により防湿の必要がない場合は,そのような必要はない。

(2)
建築物の敷地には,雨水及び汚水を排出し,又は処理するための適当な下水管,下水溝又は「ためます」その他これらに類する施設をしなければならない。

建築物の基礎
(1)
建築物の基礎は,建築物に作用する荷重および外力を安全に地盤に伝え,かつ,地盤の沈下または変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならない。

(2)
建築物には,異なる 構造方法による基礎を併用してはならない。
ただし,国土交通大臣が定める基準に従った 構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合は,違う構造方法による基礎を併用してもよい。

(3)
建築物の基礎の構造は,建築物の構造,形態及び地盤の状況を考慮して,国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとしなければならない。この場合において,高さ13m超,延べ面積3,000u超のどちらかに当たる建築物で,その建築物に作用する荷重が最下階の床面積1uにつき100キロニュートン(10トン)超の基礎の底部( 基礎ぐいを使用する場合は基礎ぐいの先端)は,良好な地盤に達することとしなければならない。
ただし,国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合は,良好な地盤に達していなくてもよい。

建築物の構造上の安全性
(1)
建築物は, 自重,積載加重,積雪荷重,風圧,土圧,水圧,地震その他の振動および衝撃に対して安全な構造のものとし,その建築物の安全上必要な構造方法に関して,政令で定める技術的基準に適合するものでなければならない。
なお,次の@〜Bの建築物については,政令で定める基準に従つた構造計算によつて安全性が確かめられたものとしなければならない(Cの建築物については,原則として構造計算は不要だ)。
@高さ60mを超える建築物
A高さ60m以下で,
・高さ13mを超え,または軒高9mを超える木造
・4階以上(地階を除く)の鉄骨造
・高さ20mを超える鉄筋コンクリート・鉄骨鉄筋コンクリート造
の建築物
B高さ60m以下で,
・3階以上(地階を含む),または延べ面積500u以上の木造
・2階以上(地階を含む),または延べ面積200u以上の木造以外
の建築物
C@〜B以外の建築物

(2)
高さ13m超,軒高9m超のいずれかに当たる建築物は, 主要構造部を耐火構造等の一定の基準に適合するもの(例:木造にしない)にする必要がある。「火災でやたら崩れない」ように,構造上の安全性を図る制度だ。
ただし,構造方法や主要構造部の防火の措置等が政令で定める技術的基準に適合する建築物は,主要構造部を耐火構造等の一定の基準に適合するものにしなくてもよい。

(3)
その主要構造部(床、屋根及び階段を除く)の全部又は一部に木材,プラスチックその他の可燃材料を用いた延べ面積3,000u超の建築物は,主要構造部を耐火構造等の一定の基準に適合するものにする必要がある。これも「火災でやたら崩れない」ように,構造上の安全性を図る制度だ。

建築物の防火性能
(1)
延べ面積1,000u超の木造建築物等は,その外壁および軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし,その屋根の構造を一定の構造(例:通常の火災を想定した火の粉による建築物の火災の発生を防止するために屋根に必要とされる性能に関して,政令で定める技術的基準に適合するもの)としなければならない。

(2)
延べ面積1,000u超の建築物は,防火上有効な構造の防火壁によって有効に区画し,かつ,各区画の床面積の合計をそれぞれ 1,000u以内としなければならない。
ただし、耐火建築物や準耐火建築物等は防火性能が高いので、その必要はない。

(3)
高さ20m超の建築物は,有効に避雷設備を設けなければならない。
ただし,周囲の状況によって安全上支障がない場合は,除かれる。

建築設備の安全性
(1)
建築物に設ける昇降機は,安全な構造で,かつ,その昇降路の周壁および開口部は,防火上支障がない構造でなければならない。

(2)
高さ31m超の建築物には,非常用の昇降機を設けなければならない。

建築物の衛生
(1)
住宅の居室,学校の教室,病院の病室または寄宿舎の寝室で,地階に設けるものは,壁および床の防湿の措置などについて,衛生上必要な政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない。

(2)
居住のための居室,学校の教室,病院の病室等には,採光のための窓その他の開口部を設け,その採光に有効な部分の面積は,その居室の床面積に対して,住宅では7分の1以上,その他の建築物では5分の1から10の1までの間において政令で定める割合以上としなければならない。
ただし,地階に設ける居室等については,適用されない。

(3)
建築物は,石綿その他の物質の建築材料からの飛散又は発散による衛生上の支障がないよう,一定の基準に適合する(例:建築材料に石綿を添加しない)ものとしなければならない。

(4)
居室を有する建築物は,石綿等以外の物質で,その居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがある政令で定める物質(ホルムアルデヒドなど)が発散しないよう,建築材料及び換気設備について,政令で定める技術的基準に適合しなければならない。いわゆるシックハウス対策を定めたものだ。

(5)
便所には,採光及び換気のため直接外気に接する窓を設けなければならない。
ただし,水洗便所で,これに代わる設備をした場合は,この限りでない。


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