宅建試験・マトメ集 法令上の制限

presented by 宅建倶楽部

3 建築確認
建築基準法は,建築物の安全・衛生を図ることと快適な街づくりを目指すことを目的とするが,その目的を達成するには,一定の要件に該当する建築物の建築等について,建築基準法関係の法令に違反していないことのお上(建築主事)のお墨付き(確認)をもらうようにすれば手っ取り早い。この御墨付きのことを建築確認という。
ここでは,建築確認にまつわる話として……
建築確認がいるかどうか
建築確認をめぐる手続き
に分けて説明して行く。

建築確認がいるかどうか

(1)
建築確認が必要なのは,次の@〜Eのどれかに当たる場合だ。
@都市計画区域または準都市計画区域で建築物を建築しようとする場合は,建築確認が必要だ(建築物の用途,構造,規模を問わない)。
A知事が指定した区域等で建築物を建築しようとする場合は,建築確認が必要だ(都市計画区域または準都市計画区域の内外,建築物の用途,構造,規模を問わない)。
Bその用途に供する部分の床面積の合計が100uを超える特殊建築物を,建築または大規模修繕または大規模模様替しようとする場合は,建築確認が必要だ(都市計画区域または準都市計画区域の内外,建築物の構造を問わない)。
C延べ面積が200uを超え,または2階以上の非木造建築物を,建築または大規模修繕または大規模模様替しようとする場合は,建築確認が必要だ(都市計画区域または準都市計画区域の内外を問わない)。
D延べ面積が500uを超え,または3階以上,または高さ13mを超え,または軒高9mを超える木造建築物を,建築または大規模修繕または大規模模様替しようとする場合は,建築確認が必要だ(都市計画区域または準都市計画区域の内外を問わない)。
E次のa.〜f.のどれかの工作物を築造しようとする場合は,建築確認が必要だ(都市計画区域または準都市計画区域の内外を問わない)
a.高さ2mを超える擁壁
b.高さ4mを超える広告塔
c.高さ6mを超える煙突
d.高さ8mを超える高架水槽
e.高さ15mを超える鉄柱・鉄筋コンクリート造の柱
f.メリーゴーランド等の遊戯施設,エレベーター等の建築設備

(2)
(1)の@〜Dに当たる建築物でも,次の3つをすべて満たす場合は,例外的に,建築確認が不要になる。
・建築物が防火地域および準防火地域外にある
・増築または改築または移転しようとする場合である
・床面積の合計が10u以内である

(3)
建築確認がいるかどうかの「まとめ」
省略

建築確認をめぐる手続き
建築確認が必要な場合には,(1)建築確認の申請→(2)建築確認→(3)工事着手→(4)工事完了→(5)完了検査申請書の受理→(6)検査→(7)検査済証交付→(8)使用開始,という手続きに沿ってしなければならない。
順番に説明する。

(1)
建築確認の申請
@建築確認の申請をしなければならないのは,建築主だ。
なお,建築確認はその建築物が建築基準法関係の法令に違反していないことを確認してもらう制度なので,建築主は,建築確認の申請に際して周辺住民の同意を得る必要はない。
A建築主が建築確認の申請をしなければならない時期は,工事着手前だ。

(2)
建築確認
@建築確認をするのは,建築主事または指定確認検査機関だ。
A建築主事または指定確認検査機関は,建築確認の申請を受理した日から7日以内に審査しなければならないのが原則だ。
ただし,大規模建築物については,35日以内に審査しなければならない。
※大規模建築物
次のどれかに当たる建築物
・その用途に供する部分の床面積の合計が100uを超える特殊建築物
・延べ面積が200uを超え,または2階以上の非木造建築物
・延べ面積が500uを超え,または3階以上,または高さ13mを超え,または軒高9mを超える木造建築物
B建築主事または指定確認検査機関は,消防長または消防署長の同意を得なければ建築確認できないのが原則だ。
ただし,防火地域および準防火地域外の住宅(共同住宅は除く)の場合は,消防長または消防署長の同意はいらない。
C建築主事または指定確認検査機関は,一定規模の建築物については,建築確認に際し,次の手続きを経ることが必要だ。
a.高さ60mを超える建築物は,「指定性能評価機関」の評価を受け,さらに国土交通大臣の認定を受けなければならない。
b.高さ60m以下で,
・高さ13mを超え,または軒高9mを超える木造
・4階以上(地階を除く)の鉄骨造
・高さ20mを超える鉄筋コンクリート・鉄骨鉄筋コンクリート造
の建築物は,「指定構造計算適合性判定機関」の判定を求めなければならない。

D建築主事または指定確認検査機関は,その建築物が建築基準法関係の法令に違反していないことを確認したときは,申請者に確認済証を交付する必要がある。

(3)
工事着手
@大規模建築物の建築等についての工事施工者は,工事現場の見易い場所に,建築主,設計者,工事施工者及び工事の現場管理者の氏名又は名称並びにその工事の建築確認があった旨の表示をしなければならない。

A中間検査
a.建築主は,建築確認を受けた工事が 特定工程を含む場合に,その特定工程に係る工事を終えたときは,その都度,建築主事に中間検査を申請しなければならない(この申請書は,その特定工程に係る工事を終えた日から4日以内に到達するようにしなければならない)。

特定工程の例
イ.階数が3以上である共同住宅の床及びはりに鉄筋を配置する工事の工程のうち政令で定める工程
ロ.イ.のほか、特定行政庁が,その地方の建築物の建築の動向又は工事に関する状況その他の事情を勘案して,区域,期間又は建築物の構造,用途若しくは規模を限つて指定する工程

b.建築主事がa.の申請を受理したときは,建築主事または指定確認検査機関は,4日以内に,検査前に施工された工事に係る建築物の部分および敷地が建築基準関係の規定に適合するかどうかを,検査(中間検査)しなければならない。
c.建築主事または指定確認検査機関は,b.の検査をして建築基準関係の規定に適合することを認めたときは,その建築主に対し,中間検査合格証を交付しなければならない。

(4)
工事完了
@建築主は,建築確認を受けて着工した工事が完了したときは,4日以内に到達するように,建築主事または指定確認検査機関に「完了検査申請書」を提出しなければならない。
A完了検査申請書は,建築確認を受けて着工した工事が完了したときに提出するものだから,そもそも建築確認が不要な場合には完了検査申請書を提出しないでよい。

(5)
完了検査申請書の受理
建築主事または指定確認検査機関は,完了検査申請書を受理したときは7日以内に検査をしなければならない。

(6)
検査
建築主事または指定確認検査機関は,検査の結果,建築基準関係の法令に適合しているときは,検査済証を建築主に交付しなければならない。

(7)
検査済証交付

(8)
使用開始
@大規模建築物は,検査済証の交付を受けた後でなければ使用開始できないのが原則だ。
ただし,大規模建築物でも次のどれかの場合は,検査済証の交付を受ける前でも仮使用できる。
a.特定行政庁が,安全上,防火上,避難上支障がないと認めて仮使用を承認したとき。
b.完了検査申請書が受理された日から7日を経過したとき。
A大規模建築物以外は,完了検査申請書を提出した段階で使用開始できる。
ただし,使用開始後でも検査を受けることがあり,その検査の結果不合格になったときは,手直しを命ぜられることがある。


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