宅建試験・過去問解説集 法令上の制限・平成10年

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※省略されている問題(解説)があります。

平成10年[問 16] 国土利用計画法

国土利用計画法の届出に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)土地に関する賃借権の移転又は設定をする契約については、対価として権利金その他の一時金の授受がある場合以外は、届出をする必要はない。
(2)注視区域及び監視区域内に所在する土地の停止条件付き売買等の契約については、その締結に当たり事前届出をするとともに、停止条件の成就後改めて届出をする必要がある。
(3)土地売買等の契約の当事者の一方が国又は地方公共団体である場合は、その契約について届出をしなければないが、勧告されることはない。
(4)届出をして国土利用計画法の規定による勧告を受けた者が、その勧告に従わない場合は、罰金に処せられることがある。


平成10年[問 16] 解説

(1)正しい。賃借権の移転又は設定をする契約については、対価として権利金その他の一時金の授受がある場合以外は国土法の土地取引に当たらないので、届出をする必要がない。賃借権設定契約は設定の対価のある場合だけ届出が必要だ、ということだ。『設定の対価』とは、賃借権設定契約に際して授受される金銭(権利金など)をいう。
(2)誤り。停止条件付売買契約も売買契約に変わりない。従って、注視区域や監視区域では締結前にあらかじめ事前届出をすれば、もう届け出ないでよい。
(3)誤り。当事者の一方または双方が国や地方公共団体(都道府県・市町村)の場合は、そもそも届出が不要だ。
(4)誤り。届出をして勧告を受けた者が、その勧告に従わない場合でも、罰則はない。知事が勧告に従わない旨を公表できるだけだ。

正解(1)


平成10年[問 17] 複合問題(都市計画法)

都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)地区計画は、良好な環境の街区の整備等を図るための都市計画であるが、市街化調整区域内における相当規模の建築物又はその敷地の整備に関する事業が行われた土地の区域についても定めることができる。
(2)特別用途地区は、土地の利用の増進、環境の保護等を図るため定める地区であることから、その区域内においては、用途地域で定める建築物の用途に関する制限を強化することができるが、制限を緩和することはできない。
(3)市町村は、市町村における都市計画の総合的なマスタープランとして、都道府県知事の承認を得て、当該市町村の都市計画に関する基本的な方針を定めることができる。
(4)都市計画事業の認可の告示後、事業地内において行われる建築物の建築については、都市計画事業の施行の障害となるおそれがあるものであっても、非常災害の応急措置として行うものであれば、都道府県知事の許可を受ける必要はない。

  正解(1)

平成10年[問 18] 開発許可

都市計画法の開発許可に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)市街化区域内の既に造成された宅地において、敷地面積が1,500uの共同住宅を建築する場合は、当該宅地の区画形質の変更を行わないときでも、原則として開発許可を受けなければならない。
(2)市街化区域内の山林において、土地区画整理事業(規模5ヘクタール)の施行として開発行為を行う場合は、原則として開発許可を受けなければならない。
(3)区域区分に関する都市計画が定められていない都市計画区域内の農地において、野球場を建設するため2へクタールの規模の開発行為を行う場合は、原則として開発許可を受けなければならない。
(4)市街化調整区域内の農地において、農業を営む者がその居住用の住宅を建築するため開発行為を行う場合は、原則として開発許可を受けなければならない。

  正解(3)

平成10年[問 19] 開発許可

都市計画法の開発許可に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)開発許可を申請しようとする者は、あらかじめ、開発行為に関係がある公共施設の管理者の同意を得なければならない。
(2)開発許可を申請した場合、開発行為をしようとする土地等について開発行為の施行又は開発行為に関する工事の実施の妨げとなる権利を有する者の相当数の同意を得ていなければ許可を受けることができない。
(3)自己居住用の住宅を建築するために行う開発行為について開発許可を受ける場合は、道路の整備についての設計に係る開発許可の基準は適用されない。
(4)開発許可を受けた者は、開発区域の区域を変更した場合においては、都道府県知事に届出をしなければならない。

  正解(4)

平成10年[問 20] 建築確認

建築基準法の確認に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1)木造3階建てで,高さ13mの住宅を新築する場合には,建築主事の確認を受けなければならない。
(2)建築物の改築で,その改築に係る部分の床面積の合計が10u以内のものであれば,建築主事の確認の申請が必要となることはない。
(3)建築物については,建築する場合のほか,修繕をする場合にも建築主事の確認を受けなければならないことがある。
(4)建築主事は,事務所である建築物について確認をする場合,建築物の工事施工地又は所在地を管轄する消防長又は消防署長の同意を得なければならない。

 

平成10年[問 20] 解説

(1)正しい。木造で,延べ面積 500uを超えるもの,または3階以上のもの(本問がこれに当たる),または,高さ13mを超えるもの,または,軒高9mを超えるものについては,建築(新築・増築・改築・移転),大規模修繕,大規模模様替に,建築確認が必要だ。
(2)誤り。都市計画区域内にある建築物を「建築」(改築も建築)する場合には,規模を問わず,建築確認を要するのが原則だ。ただし,防火地域または準防火地域「外」にあり,床面積の合計が「10u以内」のものを「増築,改築,移転」する場合であれば,例外的に確認を要しない。しかし本肢は,防火地域または準防火地域外にあるかどうか不明なので,「建築主事の確認の申請が必要となることはない」と言い切ったら不正確だ。
(3)正しい。(1)で述べたように,例えば,木造で,延べ面積 500uを超えるもの,または3階以上のもの,または,高さ13mを超えるもの,または,軒高9mを超えるものについては,建築(新築・増築・改築・移転)以外に,「大規模修繕」を行う場合にも建築確認が必要だ。
(4)正しい。特定行政庁または建築主事等は,この法律(建築基準法)の規定による許可または確認(つまり建築確認)をする場合は,建築物の工事施工地又は所在地を管轄する消防長又は消防署長の同意を得なければ,原則として,許可または確認をすることができない。その建築物が防火地域及び準防火地域以外の区域内における住宅の場合は,例外的に消防長や消防署長の同意はいらないが,本肢の建築物は事務所なので,原則通り消防長等の同意が必要となる。

 正解(2)


平成10年[問 21] 用途制限

建築物の用途制限に関する次の記述のうち,建築基準法の規定によれば,正しいものはどれか。ただし,特定行政庁の許可については考慮しないものとする。

(1)第一種低層住居専用地域内においては,小学校を建築することはできない。
(2)第一種住居地域内においては,床面積の合計が 1,000uの物品販売業を営む店舗を建築することはできない。
(3)近隣商業地域内においては,料理店を建築することはできない。
(4)工業地域内においては,共同住宅を建築することはできない。

 

[問 21] 解説

(1)誤り。「幼稚園・小学校・中学校・高校」を建築できないのは,工業地域と工業専用地域の2ツの用途地域だ。したがって,第一種低層住居専用地域では小学校を建築できる。
(2)誤り。「床面積の合計が 500uを超える物品販売業を営む店舗」(本肢の店舗)を建築できないのは,第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域・第一種中高層住居専用地域・工業専用地域の4ツの用途地域が原則だ。したがって,第一種住居地域では建築できる。
(3)正しい。料理店を建築できるのは,商業地域と準工業地域の2ツの用途地域だ。したがって,近隣商業地域では建築できない。なお,料理店とは,単なるレストランや飲食店ではなく,芸者さんを呼べるような所だ(いわゆる風俗店の一種)。
(4)誤り。住宅関係(本肢の共同住宅も含む)を建築できないのは,工業専用地域だけだ。したがって,工業地域では建築できる。

 正解(3)


平成10年[問 22] 容積率・建ぺい率

下図のような敷地A(第一種住居地域内)及び敷地B(準工業地域内)に住居の用に供する建築物を建築する場合における当該建築物の容積率(延べ面積の敷地面積に対する割合)及び建ぺい率 (建築面積の敷地面積に対する割合) に関する次の記 述のうち、建築基準法の規定によれば、正しいものはどれか。ただし、他の地域地区等の指定、特定道路及び特定行政庁の許可又は指定は考慮しないものとする。



(1)敷地Aのみを敷地として建築物を建築する場合、容積率の最高限度は 200パーセント、建ぺい率の最高限度は60パーセントとなる。
(2)敷地Bのみを敷地として建築物を建築する場合、敷地Bが街区の角にある敷地として特定行政庁の指定を受けているとき、建ぺい率の最高限度は20パーセント増加して80パーセントとなる。
(3)敷地Aと敷地Bをあわせてーの敷地として建築物を建築する場合、容積率の最高限度は 264パーセントとなる。
(4)敷地Aと敷地Bをあわせてーの敷地として建築物を建築する場合、建ぺい率の最高限度は74パーセントとなる。

  正解(3)

平成10年[問 23] 土地区画整理法

土地区画整理事業における換地処分に関する次の記述のうち、土地区画整理法の規定によれば、正しいものはどれか。

(1)換地処分は、換地計画に係る区域の全部について土地区画整理事業の工事がすべて完了した場合でなければ、することができない。
(2)土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業の換地計画において保留地が定められた場合、当該保留地は、換地処分の公告のあった日の翌日においてすべて土地区画整理組合が取得する。
(3)換地処分の公告があった日後においては、施行地区内の土地及び建物に関して、土地区画整理事業の施行による変動に係る登記が行われるまで、他の登記をすることは一切できない。
(4)土地区画整理事業の施行により公共施設が設置された場合、施行者は、換地処分の公告のあった日の翌日以降に限り、公共施設を管理する者となるべき者にその管理を引き継ぐことができる。


平成10年[問 23] 解説

(1)誤り。換地処分は、換地計画に係る区域の『全部について』工事が完了した後に行うのが原則だ。ただし、規準、規約、定款等に別段の定めがある場合は、全部について工事が完了する以前でも換地処分できる。例外があるので、「すべて完了した場合でなければ…」と表現したら誤り。
(2)正しい。保留地は、換地処分の公告のあった日の翌日において、施行者(本問では土地区画整理組合)が取得する。例外はないので、「すべて土地区画整理組合が取得する」と表現できる。
(3)誤り。換地処分の公告があった日後においては、土地区画整理事業の施行による『変動に係る登記がされるまで』は、施行地区内の土地について他の登記をすることができないのが原則だ。ただし、登記の申請人が確定日付のある書類によりその公告前に登記原因が生じたことを証明した場合は、この限りでない。例外があるので、「他の登記をすることは一切できない」と表現したら誤り。
(4)誤り。土地区画整理事業の施行により設置された公共施設は、換地処分の公告があった日の翌日において、その公共施設の所在する『市町村』が管理する。ただし、施行者は換地処分の公告がある以前においても、公共施設に関する工事が完了した場合は、その公共施設を管理することとなるべき者(市町村)に、その管理を引き継ぐことができる。従って、「換地処分の公告のあった日の翌日以降に限り…管理を引き継ぐことができる」と表現したら誤り。

  正解(2)

平成10年[問 24] 農地法

市街化区域外の農地に関する次の記述のうち、農地法の規定によれば、正しいものはどれか。

(1)農地を転用するため買い受ける場合は、農地法第3条の権利移動許可と同法第4条の農地転用許可の両方の許可を受ける必要がある。
(2)農地を一時的に資材置場に転用する場合は、あらかじめ農業委員会に届出をすれば、農地法第4条又は同法第5条の許可を受ける必要がない。
(3)自己所有の農地5へクタールを豚舎用地に転用する場合は、農地法第4条により都道府県知事の許可を受ける必要がある。
(4)相続した農地を遺産分割する場合は、農地法第3条の許可を受ける必要がない。

  正解(4)

平成10年[問 25] その他の法令制限

次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)宅地造成等規制法によれば、宅地造成工事規制区域は、宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの著しい市街地又は市街地となろうとする土地の区域について指定される。
(2)建築基準法によれば、災害危険区域内における建築物の建築に関する制限で災害防止上必要なものは、市町村の規則で定めなければならない。
(3)急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律によれば、急傾斜地とは、傾斜度が30度以上である土地をいい、急傾斜地崩壊危険区域は、崩壊するおそれのある急傾斜地を含む土地で所定の要件に該当するものの区域について指定される。
(4)河川法によれば、河川保全区域内において土地の形状を変更する行為(政令で定める行為を除く。)をしようとする者は、河川管理者の許可を受けなければならない。

  正解(2)


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