宅建試験・過去問解説集 法令上の制限・平成9年

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※省略されている問題(解説)があります。

平成9年[問 16] 国土利用計画法

国土利用計画法の届出に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)金銭消費貸借契約の締結に伴い、債務者の所有する土地に債権者のために抵当権を設定しようとする場合、届出が必要である。
(2)信託契約によって土地の所有権の移転を受けた受託者(信託銀行)が、信託財産である当該土地を売却する場合、届出をする必要はない。
(3)市街化区域(注視区域及び監視区城外)に所在する3,000uの土地を、A及びBが共有(持分均一)する場合に、Aのみがその持分を売却するとき、事後届出が必要である。
(4)注視区域に所在する土地について、事前届出をして勧告を受けなかった場合に、予定対価の額を減額するだけの変更をして、当該届出に係る契約を締結するとき、改めて事前届出をする必要はない。


平成9年[問 16] 解説

(1)誤り。『抵当権の設定』の場合には、国土利用計画法の届出は不要だ。
(2)誤り。信託契約そのものは、届出が必要な土地取引に当たらない。しかし、受託者(信託銀行)が『信託財産である土地を売却すること』は、届出が必要な土地取引に当たる。信託財産の売却は売買契約に他ならないからだ。
(3)誤り。注視区域及び監視区域外の市街化区域内では、 2,000u以上の一団の土地について事後届出が必要だ。本肢の場合は持分均一だから、 3,000uを2で割ると、Aの持分は 1,500uだから、届出がいらない。
(4)正しい。注視区域では事前届出の対象になるが,届出をして勧告を受けなかった場合に、予定対価の額を『増額』変更して、その届出に係る契約を締結するときは、改めて届出をする必要がある。しかし、予定対価の額を『減額』変更して、その届出に係る契約を締結するときは、改めて届出をする必要はない。

正解(4)


平成9年[問 17] 複合問題(都市計画法)

都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)都道府県が都市計画区域を指定する場合には、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を市町村の行政区域に沿って指定しなければならない。
(2)公衆の縦覧に供された都市計画の案について、関係市町村の住民及び利害関係人は、都市計画の案の公告の日から2週間の縦覧期間の満了の日までに、意見書を提出することができる。
(3)都市計画施設の区域内において建築物の新築をしようとする者は、原則として都道府県知事の許可を受けなければならないが、階数が2以下の木造建築物で、容易に移転し、又は除却することができるものの新築であれば、許可が必要となることはない。
(4)地区整備計画が定められている地区計画の区城内において建築物の建築を行う場合には、市町村長の許可が必要であり、市町村長は、地区計画の内容と建築行為の内容とが適合するとき許可をすることができる。

  正解(2)

平成9年[問 18] 開発許可

次に掲げる開発行為を行う場合に,都市計画法に基づく開発許可が常に不要なものはどれか。なお,開発行為の規模は 1,000u以上であるものとする。

(1)市街化区域内において行う開発行為で,博物館の建築の用に供する目的で行うもの(ただし,開発区域およびその周辺の地域における,適正かつ合理的な土地利用および環境の保全を図る上で支障がない)
(2)市街化区城内において行う開発行為で,農業者の居住用住宅の建築の用に供する目的で行うもの
(3)市街化調整区城内において行う開発行為で,周辺地域における日常生活に必要な物品の販売を営む店舗の建築の用に供する目的で行うもの
(4)市街化調整区城内において行う開発行為で,私立大学である建築物の建築の用に供する目的で行うもの

 

平成9年[問 18] 解説

(1)開発許可が常に不要。開発行為を,開発区域およびその周辺の地域における,適正かつ合理的な土地利用および環境の保全を図る上で支障がない「公益上必要な建築物」(本肢の博物館)の建築の目的で行う場合は,開発許可が不要だ。場所,規模,誰が開発行為を行うかを問わない。
(2)開発許可が必要。農業者の居住用住宅の建築の用に供する目的で行う開発行為は,「市街化区域以外」で行うときは,規模を問わず開発許可が不要だ。しかし,市街化区域内で行うときは,その規模が 1,000u未満でなければ,開発許可が不要とならない。本問の規模は 1,000u以上だから,開発許可が必要だ。
(3)開発許可が必要。市街化調整区域内で行うときに,規模を問わず開発許可が不要になるのは,「農林漁業者のための建築物(例:居住用住宅・温室・倉庫)」の建築の用に供する目的で行うものだ。本肢のような店舗の建築の用に供する目的で行うものは,開発許可が必要だ。
(4)開発許可が必要。市街化調整区域内で行うときに,規模を問わず開発許可が不要になるのは,(3)で述べたように「農林漁業者のための建築物」の建築の用に供する目的で行うものだ。本肢のような私立大学の建築の用に供する目的で行うものは,開発許可が必要だ。

 正解(1)


平成9年[問 19] 開発許可

市街化調整区域における開発行為に関する次の記述のうち,都市計画法の規定によれば,誤っているものはどれか。ただし,地方自治法に基づく指定都市等の特例については考慮しないものとする。

(1)都道府県知事は,開発区域の周辺における市街化を促進するおそれがなく,かつ,市街化区域内において行うことが著しく困難と認められる開発行為について開発許可をした場合は,すみやかに開発審査会の議を経なければならない。
(2)都道府県知事は,開発許可をする場合に当該開発区域内の土地について建築物の高さに関する制限を定めたときは,その制限の内容を開発登録簿に登録しなければならない。
(3)一定の規模以上の開発行為にあっては,環境を保全するため,開発区域における植物の生育の確保上必要な樹木の保存,表土の保全その他の必要な措置が講ぜられるように設計が定められていなければ,開発許可を受けることができない。
(4)開発許可を受けた者が,当該開発行為に関する工事完了の公告前に予定建築物等の用途を変更しようとする場合においては,一定の開発行為に該当するときを除き,都道府県知事の変更の許可を受けなければならない。

 

平成9年[問 19] 解説

(1)誤り。知事は,開発区域の周辺における市街化を促進するおそれがなく,かつ,市街化区域内において行うことが著しく困難と認められる市街化調整区域における開発行為について開発許可をしようとするときは,「あらかじめ」開発審査会の議を経なければならない。事後に開発審査会の議を経るのではダメだ。
(2)正しい。知事が開発許可をした場合は,一定事項を開発登録簿に登録する必要がある。この一定の事項には,「その開発区域内の土地について建築物の高さに関する制限を定めたときの制限の内容」が含まれる。
(3)正しい。政令で定める規模(1ヘクタール以上)の開発行為にあっては,環境を保全するため,開発区域における植物の生育の確保上必要な樹木の保存,表土の保全その他の必要な措置が講ぜられるように設計が定められていなければ,開発許可を受けることができない。
(4)正しい。開発許可を受けた者が,開発区域の位置・区域・規模,予定建築物の用途等を変更しようとするときは,知事の許可(変更の許可)を受けなければならない。但し,その開発行為が開発許可が不要な場合または国土交通省令で定める軽微な変更をしようとするときは,この限りでない。したがって本肢の表現は正しい。なお,上記の変更は,時間的に見ると「その開発行為に関する工事完了の公告前」に生じる可能性があるので,その点での本肢の表現も正しい。

 正解(1)


平成9年[問 20] 宅地造成等規制法

宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、地方自治法に基づく指定都市等の特例については考慮しないものとする。

(1)都道府県知事が、宅地造成工事規制区域(以下この問において「規制区城」という。)として指定できるのは、都市計画区域内の土地の区域に限られる。
(2)規制区域内の宅地において、 500uを超える面積について盛土に関する工事をする場合でも、当該宅地を引き続き宅地として利用するときは、都道府県知事の許可を受ける必要はない。
(3)規制区域内において、森林を公園にするため土地の形質の変更を行う場合でも、都道府県知事から宅地造成に関する工事の許可を受けなければならない。
(4)規制区城内において宅地以外の土地を宅地に転用した者は、その転用のための宅地造成に関する工事をしなかった場合でも、転用をした日から14日以内に都道府県知事に届け出なければならない。

  正解(4)

平成9年[問 21] 農地法

市街化区域外にある農地に関する次の記述のうち、農地法の規定によれば正しいものはどれか。

(1)農家が住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるため、自己所有の農地に抵当権を設定する場合は、農地法第3条の許可を受ける必要はない。
(2)農家が自己所有の農地に賃貸住宅を建設するため転用する場合は、農地法第4条の許可を受ける必要はない。
(3)農家が自己所有の農地にその居住用の住宅を建設するため転用する場合は、農地法第4条の許可を受ける必要はない。
(4)山林を開墾して造成した農地について、それを宅地に転用する目的で取得する場合は、農地法第5条の許可を受ける必要はない。


平成9年[問 21] 解説

(1)正しい。抵当権の設定の場合には、3条の許可が不要だ。農地が市街化区域の内外であるかどうかは無関係。
(2)誤り。農地に住宅を建設する行為は、農地の転用に当たる。農地の転用は4条許可を必要とする。自己所有だろうが賃貸住宅だろうが、同じだ。また、農地が市街化区域の内外であるかどうかを問わない。
(3)誤り。農地に住宅を建設する行為は、農地の転用に当たる。農地の転用は4条許可を必要とする。自己の居住用の住宅でも同じだ。
(4)誤り。山林を開墾して造成した農地について、それを宅地に転用する目的で取得する行為は、農地の転用目的での権利移動に当たる。農地の転用目的での権利移動には、5条許可を必要とする。その農地が、以前は山林であっても、現在は開墾され農地になっている以上、同じだ。

  正解(1)

平成9年[問 22] 土地区画整理法

土地区画整理事業(国土交通大臣が施行するものを除く。)の施行地区内における建築行為等の制限に関する次の記述のうち、土地区画整理法の規定によれば、正しいものはどれか。ただし、地方自治法に基づく指定都市等の特例については考慮しないものとする。

(1)土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業にあっては、事業の完成による解散についての認可の公告の日までは、施行地区内における建築物の新築について都道府県知事の許可を受けなければならない。
(2)都道府県知事は、建築行為等の許可をしようとするときに、土地区画整理審議会の意見を聞かなければならないことがある。
(3)階数が2以下で、かつ、地階を有しない木造建築物の改築については、都道府県知事は、必ず建築行為等の許可をしなければならない。
(4)建築行為等の制限に違反して都道府県知事の許可を受けずに建築物を新築した者から当該建築物を購入した者は、都道府県知事から当該建築物の除却を命じられることがある。

  正解(4)

平成9年[問 23] 防火・準防火地域

防火地域又は準防火地域に関する次の記述のうち,建築基準法の規定によれば,正しいものはどれか。

(1)防火地域内にある延べ面積が 150uの事務所の用に供する建築物は,準耐火建築物としなければならない。
(2)防火地域又は準防火地域内においては,建築物の屋根はすべて耐火構造又は準耐火構造としなければならない。
(3)防火地域又は準防火地域内にある建築物で,外壁が耐火構造のものについては,その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
(4)建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合においては,その全部について準防火地域内の建築物に関する規定が適用される。

 

平成9年[問 23] 解説

(1)誤り。防火地域内では,「延べ面積が 100uを超え,または,地階を含む階数が3以上」の建築物は,「耐火建築物」とする必要がある。本肢の建築物は延べ面積が 150uなので,耐火建築物としなければならない。
(2)誤り。防火地域または準防火地域のどちらかにある建築物の,屋根の構造は,市街地における火災を想定した火の粉による建築物の火災の発生を防止するために,屋根に必要とされる性能に関して,建築物の構造および用途の区分に応じて,政令で定める技術的基準に適合するもので,国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの,または国土交通大臣の認定を受けたものとする必要がある。したがって,防火地域又は準防火地域内の建築物の屋根を,すべて耐火構造又は準耐火構造にしなければならないわけではない。
(3)正しい。防火地域又は準防火地域内にある建築物で,外壁が耐火構造のものについては,その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。民法の原則によれば,建築物は境界線より50p以上の距離をおいて建てなければならないが,防火地域又は準防火地域のどちらかにあり,外壁が耐火構造のものは,延焼の危険がないので,敷地一杯の建築を許す趣旨だ。
(4)誤り。建築物が防火地域及び準防火地域にわたる(またがる)場合においては,その全部について防火地域内の建築物に関する規定が適用される。つまり,全部について「厳しい方の規定」(防火地域内の建築物に関する規定)が適用されるわけだ。

 正解(3)


平成9年[問 24] 建築確認

建築確認に関する次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、正しいものはどれか。

(1)人口10万人以上の市は、その長の指揮監督の下に、建築確認に関する事務をつかさどらせるために、建築主事を置かなければならない。
(2)建築主は、木造以外の建築物(延べ面積 200u)について、新たに増築して延べ面積を 250uとする場合は、建築確認を受けなければならない。
(3)建築主は、建築主事に対し建築確認の申請をする場合は、あらかじめ周辺住民の同意を得なければならない。
(4)建築主は、建築主事が建築確認の申請について不適合の処分をした場合は、国土交通大臣に対し、審査請求を行うことができる。

  正解(2)

平成9年[問 25] 単体規制

次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、正しいものはどれか。

(1)建築物の敷地には、雨水及び汚水を排出し、又は処理するための適当な下水管、下水溝又はためますその他これらに類する施設をしなければならない。
(2)鉄筋造の建築物でも、延べ面積が 300uのものであれば、その設計図書の作成にあたって、構造計算により構造の安全性を確かめる必要はない。
(3)住宅は、敷地の周囲の状況によってやむを得ない場合を除くほか、その1以上の居室の開口部が日照を受けることができるものでなければならない。
(4)住宅の居室、学校の教室又は病院の病室は、原則として、地階に設けることができない。

  正解(1)


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