マンションの建替えの円滑化等に関する法律3

第五章 危険又は有害な状況にあるマンションの建替えの促進のための特別の措置
  第一節 危険又は有害な状況にあるマンションの建替えの勧告等(第百二条・第百三条)
  第二節 賃借人居住安定計画の認定等(第百四条―第百十一条)
  第三節 転出区分所有者居住安定計画の認定等(第百十二条―第百十六条)
  第四節 賃借人等の居住の安定の確保等に関する措置(第百十七条―第百二十四条)
第六章 雑則(第百二十五条―第百三十一条)
第七章 罰則(第百三十二条―第百四十一条)
附則

   第五章 危険又は有害な状況にあるマンションの建替えの促進のための特別の措置

    第一節 危険又は有害な状況にあるマンションの建替えの勧告等

(危険又は有害な状況にあるマンションの建替えの勧告)
第百二条  市町村長は、構造又は設備が著しく不良であるため居住の用に供することが著しく不適当なものとして国土交通省令で定める基準に該当する住戸が相当数あり、保安上危険又は衛生上有害な状況にあるマンションで国土交通省令で定める基準に該当するものの区分所有者に対し、当該マンションの建替えを行うべきことを勧告することができる。
2  前項に規定するマンションの一部の区分所有者は、市町村長に対し、当該マンションの他の区分所有者に対し、同項の規定による勧告をするよう要請することができる。
3  市町村長は、第一項の規定による勧告をしようとするときは、あらかじめ、都道府県知事に協議しなければならない。
4  第一項の規定による勧告をした市町村長は、速やかに、都道府県知事にその旨を通知しなければならない。
5  第一項の規定による勧告をした市町村長は、当該勧告に係るマンション(以下「勧告マンション」という。)又はその敷地について質権、借家権、使用貸借による権利若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利又は担保権等の登記に係る権利を有する者があるときは、速やかに、これらの者にその旨を通知しなければならない。ただし、過失がなくてこれらの者を確知することができないときは、この限りでない。
6  市町村長は、第一項の規定の施行に必要な限度において、マンションの区分所有者に対し、当該マンションの保安上の危険性又は衛生上の有害性に係る事項に関する報告を求め、又はその職員に、マンション若しくはその敷地に立ち入り、当該マンション、その敷地、建築設備、建築材料、書類その他の物件を検査させることができる。ただし、住居に立ち入る場合においては、あらかじめ、その居住者の承諾を得なければならない。
7  前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
8  第六項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(代替建築物の提供又はあっせん)
第百三条  勧告マンションの賃借人は、市町村長に対し、当該勧告マンションに代わるべき建築物又はその部分(以下この条において「代替建築物」という。)の提供又はあっせんを要請することができる。
2  勧告マンションの賃貸人は、当該勧告マンションに係るマンションの建替え(以下「勧告マンションの建替え」という。)が行われる場合において、当該勧告マンションの賃借人の利用に供すべき代替建築物を提供し、又はあっせんすることが困難であるときは、市町村長に対し、当該代替建築物の提供又はあっせんを要請することができる。
3  勧告マンションの建替えが行われる場合において、当該勧告マンションの転出区分所有者は、市町村長に対し、代替建築物の提供又はあっせんを要請することができる。
4  施行者その他の勧告マンションの建替えを行う者(以下「勧告マンション建替実施者」という。)は、当該勧告マンションの転出区分所有者の利用に供すべき代替建築物を提供し、又はあっせんすることが困難であるときは、市町村長に対し、当該代替建築物の提供又はあっせんを要請することができる。
5  前各項の規定による要請を受けた市町村長は、当該勧告マンションの賃借人又は転出区分所有者の利用に供すべき代替建築物を提供し、又はあっせんするよう努めなければならない。

    第二節 賃借人居住安定計画の認定等

(賃借人居住安定計画の認定)
第百四条  勧告マンションの住戸の賃貸人(以下この章において「住戸賃貸人」という。)の一人又は数人は、勧告マンション建替実施者と共同して、当該住戸に居住している賃借人(以下この章において「住戸賃借人」という。)の意見を求めて、国土交通省令で定めるところにより、当該勧告マンションについて、当該住戸賃借人の居住の安定の確保及び当該勧告マンションの建替えに関する計画(以下「賃借人居住安定計画」という。)を作成し、市町村長の認定を申請することができる。
2  勧告マンション建替実施者が施行者以外の者である場合にあっては、前項の認定の申請は、当該勧告マンションの区分所有者(当該勧告マンションが建替え決議マンションである場合にあっては建替え合意者、当該勧告マンションが一括建替え決議マンション群に属するマンションである場合にあっては一括建替え合意者又は当該勧告マンションの区分所有者)の全員が共同してしなければならない。
3  第一項の認定を申請しようとする者は、その者及び賃借人居住安定計画に係る住戸賃借人(以下「計画賃借人」という。)以外に当該勧告マンション又はその敷地(これに隣接する土地を合わせて再建マンションの敷地とする場合における当該土地(以下「隣接再建敷地」という。)を含む。)について権利を有する者があるときは、賃借人居住安定計画についてその同意を得なければならない。ただし、次に掲げる者については、この限りでない。
一  第一項の認定を申請しようとする勧告マンション建替実施者が組合であるときその他勧告マンションが建替え決議マンション又は一括建替え決議マンション群に属するマンションであるときは、当該建替え決議マンションである勧告マンション又は当該一括建替え決議マンション群に属するすべてのマンションの区分所有者
二  区分所有法第六十九条 の規定により同条第一項 に規定する特定建物である勧告マンションの建替えを行うことができるときは、当該勧告マンションの所在する土地(これに関する権利を含む。)の共有者である団地内建物の団地建物所有者
三  第一項の認定を申請しようとする勧告マンション建替実施者が個人施行者であるときは、第四十五条第二項(第五十条第二項において準用する場合を含む。)の規定により同意を得た者
四  その権利をもって第一項の認定を申請しようとする者に対抗することができない者
4  前項の場合において、同項の規定により同意を得なければならないこととされている者のうち、区分所有権等以外の権利を有する者から同意を得られないとき、又はその者を確知することができないときは、その同意を得られない理由又は確知することができない理由を記載した書面を添えて、第一項の認定を申請することができる。
5  賃借人居住安定計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一  勧告マンションの位置
二  計画賃借人に賃貸している住戸(以下「計画賃貸住戸」という。)の数
三  計画賃貸住戸の規模、構造及び設備並びに家賃
四  計画賃借人の氏名、住所及び世帯構成
五  計画賃貸住戸の従前の管理の状況
六  計画賃借人に提供する計画賃貸住戸に代わるべき住宅(再建マンションの部分を当該計画賃貸住戸に代わるべき住宅として提供する場合にあっては、当該計画賃貸住戸が明け渡された日から再建マンションの部分を提供する日までの間に必要となる仮住居を含む。以下この章において「賃借人代替住宅」という。)の規模、構造及び設備、家賃並びに所在及び地番
七  計画賃借人により計画賃貸住戸が明け渡された日から勧告マンションを除却する日までの間における当該計画賃貸住戸の管理に関する事項
八  勧告マンションを除却する予定時期
九  勧告マンションの建替えに関する事業の概要及び資金計画
十  第一項の認定を申請した日から当該勧告マンションを除却する日までの間における勧告マンションの計画賃貸住戸以外のそれぞれの部分の管理に関する事項
十一  その他国土交通省令で定める事項
6  第一項の認定の申請をしようとする勧告マンション建替実施者が施行者である場合においては、当該申請は、第九条第一項又は第四十五条第一項の事業計画を添えてしなければならない。この場合においては、賃借人居住安定計画には、前項第九号に掲げる事項を記載することを要しない。
7  第一項の認定の申請をしようとする勧告マンション建替実施者が施行者である場合において、当該申請が権利変換計画公告の日以後であるときは、当該申請は、権利変換計画(権利変換計画の変更があったときは、その変更後のもの。次項、次条第一項第五号及び第百七条第二項において同じ。)を添えてしなければならない。
8  第一項の認定の申請をした勧告マンション建替実施者が施行者である場合において、当該申請の日から当該申請に対する処分の日までの間に権利変換計画公告があったときは、当該申請者は、速やかに、権利変換計画を市町村長に通知しなければならない。

(賃借人居住安定計画の認定基準)
第百五条  市町村長は、前条第一項の認定の申請があった場合において、当該申請に係る賃借人居住安定計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときでなければ、賃借人居住安定計画の認定をしてはならない。
一  賃借人居住安定計画に係る住戸賃貸人(以下「計画賃貸人」という。)が、計画賃貸住戸の修繕その他賃貸人としてなすべき義務を履行してきていること。
二  計画賃借人ごとに、前条第五項第三号及び第四号に掲げる事項その他計画賃借人に関する状況を勘案して、その規模、構造及び設備並びに家賃が妥当な水準の賃借人代替住宅が、計画賃借人の生活環境に著しい変化を及ぼさない地域内において確保されることが確実であること。
三  前条第一項の認定の申請を受けた日から勧告マンションが除却される日までの間に、当該勧告マンションについて新たな権利が設定されないことが確実であること。
四  勧告マンション建替実施者が施行者以外の者である場合にあっては、勧告マンションの建替えに関する事業の資金計画が当該事業を遂行するため適切なものであり、当該勧告マンションの建替えが行われることが確実であること。
五  前条第一項の認定の申請をする勧告マンション建替実施者が施行者である場合において、賃借人居住安定計画の認定の日前に権利変換計画公告があったときは、賃借人居住安定計画の内容が権利変換計画の内容に適合するものであること。
2  市町村長は、前条第一項の認定をしようとする場合において、当該賃借人居住安定計画に公営住宅法 (昭和二十六年法律第百九十三号)第二条第二号 に規定する公営住宅(以下「公営住宅」という。)、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律 (平成五年法律第五十二号。以下「特定優良賃貸住宅法」という。)第十八条第二項 に規定する賃貸住宅(以下「特定公共賃貸住宅」という。)又は高齢者の居住の安定確保に関する法律 (平成十三年法律第二十六号。以下「高齢者居住安定確保法」という。)第四十九条第一項 に規定する賃貸住宅(以下「高齢者向け公共賃貸住宅」という。)であって都道府県が管理するものが賃借人代替住宅として定められているときは、あらかじめ、当該賃借人代替住宅を示して当該都道府県の同意を得なければならない。
3  市町村長は、前条第一項の認定をしようとするときは、あらかじめ、当該賃借人居住安定計画に定められた賃借人代替住宅を示して計画賃借人の意見を聴かなければならない。

(賃借人居住安定計画の認定の通知)
第百六条  市町村長は、第百四条第一項の認定をしたときは、速やかに、当該認定に係る賃借人居住安定計画(以下「認定賃借人居住安定計画」という。)に定められた賃借人代替住宅を示して、当該認定をした旨を計画賃借人に通知しなければならない。この場合において、認定賃借人居住安定計画において賃借人代替住宅が再建マンション以外に定められている計画賃借人に対しては、賃借人代替住宅への入居を希望する旨を申し出ることができる期間(以下この章において「賃借人入居申出期間」という。)を併せて示さなければならない。
2  前項の場合において、認定賃借人居住安定計画に都道府県が管理する公営住宅、特定公共賃貸住宅又は高齢者向け公共賃貸住宅が賃借人代替住宅として定められているときは、市町村長は、速やかに、当該認定賃借人居住安定計画に定められた賃借人代替住宅及び賃借人入居申出期間を示して、当該賃借人居住安定計画の認定をした旨を当該都道府県に通知しなければならない。

(賃借人居住安定計画の変更等)
第百七条  第百四条第一項の認定を受けた者(以下「認定賃貸人等」という。)は、認定賃借人居住安定計画の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、関係する住戸賃借人の意見を求めて、国土交通省令で定めるところにより、市町村長の認定を受けなければならない。
2  認定賃貸人等である勧告マンション建替実施者が施行者である場合において、第百四条第一項の認定を受けた日以後に権利変換計画公告があり、かつ、権利変換計画の内容が認定賃借人居住安定計画の内容に適合していないときは、認定賃貸人等は、前項の認定を申請しなければならない。
3  第百四条第二項から第八項まで及び前二条の規定は、第一項の場合について準用する。

(報告の徴収)
第百八条  市町村長は、認定賃貸人等に対し、認定賃借人居住安定計画に係る計画賃借人(以下「認定賃借人」という。)の居住の安定の確保及び勧告マンションの建替えの状況について報告を求めることができる。

(地位の承継)
第百九条  認定賃貸人等の一般承継人又は認定賃貸人等から勧告マンションの区分所有権その他当該認定賃借人居住安定計画の実施に必要な権原を取得した者は、市町村長の承認を受けて、当該認定賃貸人等が有していた認定賃借人居住安定計画の認定に基づく地位を承継することができる。

(改善命令)
第百十条  市町村長は、認定賃貸人等が認定賃借人居住安定計画に従って認定賃借人の居住の安定を確保していないと認めるとき又は勧告マンションの建替えを行っていないと認めるときは、当該認定賃貸人等に対し、相当の期限を定めて、その改善に必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。ただし、勧告マンションの建替えを行うべき旨の命令は、当該勧告マンションから認定賃借人がすべて移転した場合に限り、することができる。

(賃借人居住安定計画の認定の取消し)
第百十一条  市町村長は、前条ただし書に規定する場合以外の場合において、認定賃貸人等が同条本文の規定による命令に違反したときは、賃借人居住安定計画の認定を取り消すことができる。
2  第百六条第一項前段及び第二項の規定は、市町村長が前項の規定による取消しをした場合について準用する。

    第三節 転出区分所有者居住安定計画の認定等

(転出区分所有者居住安定計画の認定)
第百十二条  勧告マンション建替実施者は、勧告マンションに居住している区分所有者のうちに当該勧告マンションの建替えに伴い転出区分所有者となる者がいるときは、国土交通省令で定めるところにより、当該勧告マンションについて、当該転出区分所有者の居住の安定の確保及び当該勧告マンションの建替えに関する計画(以下「転出区分所有者居住安定計画」という。)を作成し、市町村長の認定を申請することができる。
2  第百四条第二項の規定は、前項の認定の申請について準用する。
3  第一項の認定を申請しようとする者(認定賃貸人等である者を除く。)は、その者以外に当該勧告マンション又はその敷地(隣接再建敷地を含む。)について権利を有する者があるときは、転出区分所有者居住安定計画についてその同意を得なければならない。
4  第百四条第三項ただし書及び第四項の規定は、前項の規定により同意を得る場合について準用する。この場合において、同条第三項ただし書第一号、第三号及び第四号並びに第四項中「第一項」とあるのは、「第百十二条第一項」と読み替えるものとする。
5  第一項の認定を申請しようとする者は、あらかじめ、その者以外の転出区分所有者居住安定計画に係る転出区分所有者であって第三項及び前項において準用する第百四条第三項ただし書の規定により第三項の同意を得る必要のないもの(以下「同意を得ない計画転出区分所有者」という。)の意見を求めなければならない。
6  転出区分所有者居住安定計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一  勧告マンションの位置
二  転出区分所有者居住安定計画に係る転出区分所有者(以下「計画転出区分所有者」という。)が居住している住戸(以下「計画転出区分所有者住戸」という。)の数
三  計画転出区分所有者住戸の規模、構造及び設備
四  計画転出区分所有者の氏名、住所及び世帯構成
五  計画転出区分所有者に提供する計画転出区分所有者住戸に代わるべき住宅(以下この章において「転出区分所有者代替住宅」という。)の規模、構造及び設備、家賃並びに所在及び地番
六  勧告マンションを除却する予定時期
七  勧告マンションの建替えに関する事業の概要及び資金計画
八  第一項の認定を申請した日から当該勧告マンションを除却する日までの間における勧告マンションの部分のそれぞれの管理に関する事項
九  その他国土交通省令で定める事項
7  第百四条第六項の規定は、第一項の認定の申請について準用する。この場合において、同条第六項中「前項第九号」とあるのは、「第百十二条第六項第七号」と読み替えるものとする。

(転出区分所有者居住安定計画の認定基準)
第百十三条  市町村長は、前条第一項の認定の申請があった場合において、当該申請に係る転出区分所有者居住安定計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときでなければ、転出区分所有者居住安定計画の認定をしてはならない。
一  計画転出区分所有者ごとに、前条第六項第三号及び第四号に掲げる事項その他計画転出区分所有者に関する状況を勘案して、その規模、構造及び設備並びに家賃が妥当な水準の転出区分所有者代替住宅が、計画転出区分所有者の生活環境に著しい変化を及ぼさない地域内において確保されることが確実であること。
二  前条第一項の認定の申請を受けた日から勧告マンションが除却される日までの間に、当該勧告マンションについて新たな権利が設定されないことが確実であること。
三  勧告マンション建替実施者が施行者以外の者である場合にあっては、勧告マンションの建替えに関する事業の資金計画が当該事業を遂行するため適切なものであり、当該勧告マンションの建替えが行われることが確実であること。
2  第百五条第二項及び第三項の規定は、市町村長が前条第一項の認定をしようとする場合について準用する。この場合において、第百五条第二項及び第三項中「賃借人居住安定計画」とあるのは「転出区分所有者居住安定計画」と、「賃借人代替住宅」とあるのは「転出区分所有者代替住宅」と、同項中「計画賃借人」とあるのは「同意を得ない計画転出区分所有者」と読み替えるものとする。

(転出区分所有者居住安定計画の認定の通知)
第百十四条  市町村長は、第百十二条第一項の認定をしたときは、速やかに、当該認定に係る転出区分所有者居住安定計画(以下「認定転出区分所有者居住安定計画」という。)に定められた転出区分所有者代替住宅及び当該転出区分所有者代替住宅への入居を希望する旨を申し出ることができる期間(以下この章において「転出区分所有者入居申出期間」という。)を示して、当該認定をした旨を計画転出区分所有者に通知しなければならない。
2  前項の場合において、認定転出区分所有者居住安定計画に都道府県が管理する公営住宅、特定公共賃貸住宅又は高齢者向け公共賃貸住宅が転出区分所有者代替住宅として定められているときは、市町村長は、速やかに、当該認定転出区分所有者居住安定計画に定められた転出区分所有者代替住宅及び転出区分所有者入居申出期間を示して、当該転出区分所有者居住安定計画の認定をした旨を当該都道府県に通知しなければならない。

(転出区分所有者居住安定計画の変更等)
第百十五条  第百十二条第一項の認定を受けた者(以下「認定建替実施者」という。)は、認定転出区分所有者居住安定計画の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、市町村長の認定を受けなければならない。
2  第百十二条第二項から第七項まで及び前二条の規定は、前項の場合について準用する。

(報告の徴収等)
第百十六条  第百八条から第百十一条までの規定は、認定転出区分所有者居住安定計画について準用する。この場合において、第百八条から第百十一条までの規定中「認定賃貸人等」とあるのは「認定建替実施者」と、第百八条中「認定賃借人居住安定計画に係る計画賃借人(以下「認定賃借人」という。)」とあるのは「認定転出区分所有者居住安定計画に係る計画転出区分所有者(以下「認定転出区分所有者」という。)」と、第百十条中「認定賃借人の」とあるのは「認定転出区分所有者の」と、「認定賃借人が」とあるのは「認定転出区分所有者が」と、第百十一条第二項中「第百六条第一項前段及び第二項」とあるのは「第百十四条」と読み替えるものとする。

    第四節 賃借人等の居住の安定の確保等に関する措置

(公営住宅等への入居の申出)
第百十七条  第百六条第一項(第百七条第三項において準用する場合を含む。以下この節において同じ。)又は第百十四条第一項(第百十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による通知を受けた認定賃借人又は認定転出区分所有者は、それぞれ当該通知により示された賃借人代替住宅又は転出区分所有者代替住宅が公営住宅、特定公共賃貸住宅、高齢者向け公共賃貸住宅又は市町村が認定賃借人若しくは認定転出区分所有者に転貸するために借り上げた住宅(公営住宅を除く。以下「市町村借上住宅」という。)である場合においては、それぞれ、賃借人入居申出期間内又は転出区分所有者入居申出期間内に、当該賃借人代替住宅又は転出区分所有者代替住宅への入居を希望する旨を当該住宅を管理する地方公共団体に申し出ることができる。

(公営住宅への入居)
第百十八条  前条の規定による申出に係る賃借人代替住宅又は転出区分所有者代替住宅が公営住宅である場合において、当該申出をした者が公営住宅法第二十三条 各号に掲げる条件に該当する者であるときは、当該公営住宅を管理する地方公共団体は、同法第二十二条第一項 及び第二十五条第一項 の規定にかかわらず、その者を当該公営住宅に入居させるものとする。
2  前項に規定する公営住宅を管理する地方公共団体は、同項に規定する者(認定賃借人に限る。)を公営住宅に入居させる場合において、その者が従前賃借していた認定賃借人居住安定計画(第百七条第一項の変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下この節において同じ。)に定められた計画賃貸住戸(以下「認定賃貸住戸」という。)の家賃を当該公営住宅の家賃が超えることとなり、その者の家賃負担の軽減を図るため必要があると認めるときは、公営住宅法第十六条第一項 、第二十八条第二項又は第二十九条第五項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、当該公営住宅の家賃を減額することができる。
3  公営住宅法第十六条第五項 の規定は、前項の規定により家賃を減額する場合について準用する。

(特定公共賃貸住宅への入居)
第百十九条  第百十七条の規定による申出に係る賃借人代替住宅又は転出区分所有者代替住宅が特定公共賃貸住宅である場合において、当該申出をした者が特定優良賃貸住宅法第十八条第二項 に規定する国土交通省令で定める基準のうち入居者の資格に係るものに該当する者であるときは、当該特定公共賃貸住宅を管理する地方公共団体は、その者を当該特定公共賃貸住宅に入居させるものとする。
2  地方公共団体は、前項に規定する者を入居させた特定公共賃貸住宅の家賃については、公営住宅法第十六条第二項 の規定の例により算定した近傍同種の住宅の家賃以下で条例で定める額とするものとする。
3  第一項に規定する地方公共団体は、同項に規定する者(認定賃借人に限る。)を特定公共賃貸住宅に入居させる場合において、その者が従前賃借していた認定賃貸住戸の家賃を当該特定公共賃貸住宅の家賃が超えることとなり、その者の家賃負担の軽減を図るため必要があると認めるときは、条例で定めるところにより、当該特定公共賃貸住宅の家賃を減額することができる。

(高齢者向け公共賃貸住宅への入居)
第百二十条  第百十七条の規定による申出に係る賃借人代替住宅又は転出区分所有者代替住宅が高齢者向け公共賃貸住宅である場合において、当該申出をした者が高齢者居住安定確保法第四十九条第一項第三号 に規定する入居者の資格に該当する者であるときは、当該高齢者向け公共賃貸住宅を管理する地方公共団体は、その者を当該高齢者向け公共賃貸住宅に入居させるものとする。
2  前条第三項の規定は、前項に規定する者(認定賃借人に限る。)を高齢者向け公共賃貸住宅に入居させる場合について準用する。

(市町村借上住宅への入居)
第百二十一条  第百十七条の規定による申出に係る賃借人代替住宅又は転出区分所有者代替住宅が市町村借上住宅である場合においては、当該市町村借上住宅を管理する市町村は、当該申出をした者を当該市町村借上住宅に入居させるものとする。
2  第百十九条第二項の規定は前項に規定する者を、同条第三項の規定は前項に規定する者(認定賃借人に限る。)を市町村借上住宅に入居させる場合について準用する。
3  国は、市町村が前項において準用する第百十九条第三項の規定により市町村借上住宅の家賃を減額する場合には、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、その減額に要する費用の一部を補助することができる。

(移転料の支払)
第百二十二条  賃借人居住安定計画の認定を受けた住戸賃貸人(以下「認定賃貸人」という。)は、認定賃借人が認定賃貸住戸から認定賃借人居住安定計画に定められた賃借人代替住宅へその住居の移転(当該認定賃借人居住安定計画において再建マンションの部分が賃借人代替住宅として定められている場合にあっては、当該認定賃借人居住安定計画に定められた仮住居から当該賃借人代替住宅への移転を含む。)をする場合においては、当該認定賃借人に対して、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、通常必要な移転料を支払わなければならない。

(費用の補助)
第百二十三条  市町村は、認定賃貸人(国土交通省令で定める認定賃貸人を除く。)に対して、前条の規定による移転料の支払に要する費用の全部又は一部を補助することができる。
2  国は、市町村が前項の規定により補助金を交付する場合には、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、その費用の一部を補助することができる。

(賃貸借契約の更新拒絶等)
第百二十四条  認定賃貸人が認定賃借人に対し認定賃貸住戸について賃貸借の更新の拒絶の通知(条件を変更しなければ更新をしない旨の通知を除く。)をする場合においては、借地借家法 (平成三年法律第九十号)第二十六条第二項 及び第二十八条 の規定は、適用しない。
2  認定賃貸人が認定賃借人に対し認定賃貸住戸について賃貸借の解約の申入れをする場合においては、借地借家法第二十七条第二項 及び第二十八条 の規定は、適用しない。

   第六章 雑則

(意見書等の提出の期間の計算等)
第百二十五条  この法律又はこの法律に基づく命令の規定により一定期間内に差し出すべき意見書その他の文書が郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律 (平成十四年法律第九十九号)第二条第六項 に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項 に規定する特定信書便事業者による同条第二項 に規定する信書便で差し出されたときは、送付に要した日数は、期間に算入しない。
2  前項の文書は、その提出期間が経過した後においても、容認すべき理由があるときは、受理することができる。

(不服申立て)
第百二十六条  次に掲げる処分については、行政不服審査法 による不服申立てをすることができない。
一  第九条第一項又は第三十四条第一項の規定による認可
二  第十一条第三項(第三十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による通知
2  組合又は個人施行者がこの法律に基づいてした処分その他公権力の行使に当たる行為に不服のある者は、都道府県知事に対して審査請求をすることができる。
3  第百四条第一項、第百七条第一項、第百十一条第一項(第百十六条において準用する場合を含む。)、第百十二条第一項及び第百十五条第一項の規定による処分に不服がある者は、都道府県知事に対して審査請求をすることができる。

(権限の委任)
第百二十七条  この法律に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、その一部を地方整備局長又は北海道開発局長に委任することができる。

(大都市等の特例)
第百二十八条  この法律中都道府県知事の権限に属する事務は、地方自治法 (昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項 の指定都市(以下この条において「指定都市」という。)、同法第二百五十二条の二十二第一項 の中核市(以下この条において「中核市」という。)及び同法第二百五十二条の二十六の三第一項 の特例市(以下この条において「特例市」という。)においては、政令で定めるところにより、指定都市、中核市又は特例市(以下この条において「指定都市等」という。)の長が行うものとする。この場合においては、この法律中都道府県知事に関する規定は、指定都市等の長に関する規定として指定都市等の長に適用があるものとする。

(政令への委任)
第百二十九条  この法律に特に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、政令で定める。

(経過措置)
第百三十条  この法律の規定に基づき政令又は国土交通省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ、政令又は国土交通省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

(事務の区分)
第百三十一条  第九条第七項(第三十四条第二項、第四十五条第四項、第五十条第二項及び第五十四条第三項において準用する場合を含む。)、第十一条第一項(第三十四条第二項において準用する場合を含む。)、第十四条第三項(第三十四条第二項において準用する場合を含む。)、第二十五条第一項、第三十八条第五項、第四十九条第三項(第五十条第二項において準用する場合を含む。)、第五十一条第四項及び第六項並びに第九十七条第一項の規定により市町村が処理することとされている事務は、地方自治法第二条第九項第二号 に規定する第二号 法定受託事務とする。

   第七章 罰則

第百三十二条  組合の役員、総代若しくは職員、個人施行者(法人である個人施行者にあっては、その役員又は職員)又は審査委員(以下「組合の役員等」と総称する。)が職務に関して賄賂を収受し、又は要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。よって不正の行為をし、又は相当の行為をしないときは、七年以下の懲役に処する。
2  組合の役員等であった者がその在職中に請託を受けて職務上不正の行為をし、又は相当の行為をしなかったことにつき賄賂を収受し、又は要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役に処する。
3  組合の役員等がその職務に関し請託を受けて第三者に賄賂を供与させ、又はその供与を約束したときは、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
4  犯人又は情を知った第三者の収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

第百三十三条  前条第一項から第三項までに規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2  前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。

第百三十四条  組合が次の各号のいずれかに該当する場合においては、その行為をした役員又は職員を二十万円以下の罰金に処する。
一  第九十七条第一項の規定による報告又は資料の提出を求められて、報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をしたとき。
二  第九十七条第二項又は第九十八条第三項の規定による都道府県知事の命令に違反したとき。
三  第九十八条第一項又は第二項の規定による都道府県知事の検査を拒み、又は妨げたとき。

第百三十五条  個人施行者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、その行為をした個人施行者(法人である個人施行者を除く。)又は法人である個人施行者の役員若しくは職員を二十万円以下の罰金に処する。
一  第九十七条第一項の規定による報告又は資料の提出を求められて、報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をしたとき。
二  第九十七条第二項又は第九十九条第一項の規定による都道府県知事の命令に違反したとき。
三  第九十九条第一項の規定による都道府県知事の検査を拒み、又は妨げたとき。

第百三十六条  次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一  第百八条(第百十六条において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二  第百十条(第百十六条において準用する場合を含む。)の規定による市町村長の命令(勧告マンションの建替えを行うべき旨の命令に限る。)に違反した者

第百三十七条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前三条に規定する違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

第百三十八条  次の各号のいずれかに該当する場合においては、その行為をした組合の理事、監事又は清算人を、二十万円以下の過料に処する。
一  組合がマンション建替事業以外の事業を営んだとき。
二  第二十四条第七項の規定に違反して監事が理事又は組合の職員と兼ねたとき。
三  第二十八条第一項、第三項又は第四項(第三十一条第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反して総会又は総代会を招集しなかったとき。
四  第三十四条第三項又は第三十八条第三項の規定に違反したとき。
五  第四十条又は第四十二条に規定する書類に記載すべき事項を記載せず、又は不実の記載をしたとき。
六  第四十一条の規定に違反して組合の残余財産を処分したとき。
七  第九十五条第一項の規定に違反して簿書を備えず、又はその簿書に記載すべき事項を記載せず、若しくは不実の記載をしたとき。
八  第九十五条第二項の規定に違反して簿書の閲覧を拒んだとき。
九  都道府県知事又は総会若しくは総代会に対し、不実の申立てをし、又は事実を隠したとき。
十  この法律の規定による公告をせず、又は不実の公告をしたとき。

第百三十九条  第二十八条第五項の規定に違反して最初の理事又は監事を選挙し、又は選任するための総会を招集しなかった者は、二十万円以下の過料に処する。

第百四十条  個人施行者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、その行為をした個人施行者(法人である個人施行者を除く。)又は法人である個人施行者の役員若しくは清算人を二十万円以下の過料に処する。
一  第五十条第三項において準用する第三十四条第三項の規定に違反したとき。
二  第五十四条第二項の規定に違反したとき。
三  第九十五条第一項の規定に違反して簿書を備えず、又はその簿書に記載すべき事項を記載せず、若しくは不実の記載をしたとき。
四  第九十五条第二項の規定に違反して簿書の閲覧を拒んだとき。
五  この法律の規定による公告をせず、又は不実の公告をしたとき。

第百四十一条  第八条第二項の規定に違反してその名称中にマンション建替組合という文字を用いた者は、十万円以下の過料に処する。

   附 則(省略)


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