最終改正:平成二〇年五月二三日法律第四〇号
第一章 総則(第一条―第四条)
第二章 浄化槽の設置(第五条―第七条の二)
第三章 浄化槽の保守点検及び浄化槽の清掃等(第八条―第十二条の二)
第四章 浄化槽の型式の認定(第十三条―第二十条)
第五章 浄化槽工事業に係る登録(第二十一条―第三十四条)
第六章 浄化槽清掃業の許可(第三十五条―第四十一条)
第七章 浄化槽設備士(第四十二条―第四十四条)
第八章 浄化槽管理士(第四十五条―第四十七条)
第九章 条例による浄化槽の保守点検を業とする者の登録制度(第四十八条)
第十章 雑則(第四十九条―第五十八条)
第十一章 罰則(第五十九条―第六十八条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、浄化槽の設置、保守点検、清掃及び製造について規制するとともに、浄化槽工事業者の登録制度及び浄化槽清掃業の許可制度を整備し、浄化槽設備士及び浄化槽管理士の資格を定めること等により、公共用水域等の水質の保全等の観点から浄化槽によるし尿及び雑排水の適正な処理を図り、もつて生活環境の保全及び公衆衛生の向上に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 浄化槽 便所と連結してし尿及びこれと併せて雑排水(工場廃水、雨水その他の特殊な排水を除く。以下同じ。)を処理し、下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)第二条第六号に規定する終末処理場を有する公共下水道(以下「終末処理下水道」という。)以外に放流するための設備又は施設であつて、同法に規定する公共下水道及び流域下水道並びに廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第六条第一項の規定により定められた計画に従つて市町村が設置したし尿処理施設以外のものをいう。
二 浄化槽工事 浄化槽を設置し、又はその構造若しくは規模の変更をする工事をいう。
三 浄化槽の保守点検 浄化槽の点検、調整又はこれらに伴う修理をする作業をいう。
四 浄化槽の清掃 浄化槽内に生じた汚泥、スカム等の引出し、その引出し後の槽内の汚泥等の調整並びにこれらに伴う単位装置及び附属機器類の洗浄、掃除等を行う作業をいう。
五 浄化槽製造業者 第十三条第一項又は第二項の認定を受けて当該認定に係る型式の浄化槽を製造する事業を営む者をいう。
六 浄化槽工事業 浄化槽工事を行う事業をいう。
七 浄化槽工事業者 第二十一条第一項又は第三項の登録を受けて浄化槽工事業を営む者をいう。
八 浄化槽清掃業 浄化槽の清掃を行う事業をいう。
九 浄化槽清掃業者 第三十五条第一項の許可を受けて浄化槽清掃業を営む者をいう。
十 浄化槽設備士 浄化槽工事を実地に監督する者として第四十二条第一項の浄化槽設備士免状の交付を受けている者をいう。
十一 浄化槽管理士 浄化槽管理士の名称を用いて浄化槽の保守点検の業務に従事する者として第四十五条第一項の浄化槽管理士免状の交付を受けている者をいう。
十二 特定行政庁 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第三十五号本文に規定する特定行政庁をいう。ただし、同法第九十七条の二第一項の市町村又は特別区の区域については、当該浄化槽に係る建築物の審査を行うべき建築主事を置く市町村若しくは特別区の長又は都道府県知事をいう。
(浄化槽によるし尿処理等)
第三条 何人も、終末処理下水道又は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第八条に基づくし尿処理施設で処理する場合を除き、浄化槽で処理した後でなければ、し尿を公共用水域等に放流してはならない。
2 何人も、浄化槽で処理した後でなければ、浄化槽をし尿の処理のために使用する者が排出する雑排水を公共用水域等に放流してはならない。
3 浄化槽を使用する者は、浄化槽の機能を正常に維持するための浄化槽の使用に関する環境省令で定める準則を遵守しなければならない。
第三条の二 何人も、便所と連結してし尿を処理し、終末処理下水道以外に放流するための設備又は施設として、浄化槽以外のもの(下水道法に規定する公共下水道及び流域下水道並びに廃棄物の処理及び清掃に関する法律第六条第一項の規定により定められた計画に従つて市町村が設置したし尿処理施設を除く。)を設置してはならない。ただし、下水道法第五条第一項第一号に規定する予定処理区域(同法第四条第一項の規定により国土交通大臣又は都道府県知事の認可を受けた同項の事業計画において定められたものに限る。)内の者が排出するし尿のみを処理する設備又は施設については、この限りでない。
2 前項ただし書に規定する設備又は施設は、この法律の規定(前条第二項、前項及び第五十一条の規定を除く。)の適用については、浄化槽とみなす。
(浄化槽に関する基準等)
第四条 環境大臣は、浄化槽から公共用水域等に放流される水の水質について、環境省令で、技術上の基準を定めなければならない。
2 浄化槽の構造基準に関しては、建築基準法並びにこれに基づく命令及び条例で定めるところによる。
3 前項の構造基準は、これにより第一項の技術上の基準が確保されるものとして定められなければならない。
4 国土交通大臣は、浄化槽の構造基準を定め、又は変更しようとする場合には、あらかじめ、環境大臣に協議しなければならない。
5 浄化槽工事の技術上の基準は、国土交通省令・環境省令で定める。
6 都道府県は、地域の特性、水域の状態等により、前項の技術上の基準のみによつては生活環境の保全及び公衆衛生上の支障を防止し難いと認めるときは、条例で、同項の技術上の基準について特別の定めをすることができる。
7 浄化槽の保守点検の技術上の基準は、環境省令で定める。
8 浄化槽の清掃の技術上の基準は、環境省令で定める。
第二章 浄化槽の設置
(設置等の届出、勧告及び変更命令)
第五条 浄化槽を設置し、又はその構造若しくは規模の変更(国土交通省令・環境省令で定める軽微な変更を除く。第七条第一項において同じ。)をしようとする者は、国土交通省令・環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあつては、市長又は区長とする。第五項、第七条第一項、第五章、第四十八条第四項及び第五十七条を除き、以下同じ。)及び当該都道府県知事を経由して特定行政庁に届け出なければならない。ただし、当該浄化槽に関し、建築基準法第六条第一項(同法第八十七条第一項において準用する場合を含む。)の規定による建築主事の確認を申請すべきとき、又は同法第十八条第二項(同法第八十七条第一項において準用する場合を含む。)の規定により建築主事に通知すべきときは、この限りでない。
2 都道府県知事は、前項の届出を受理した場合において、当該届出に係る浄化槽の設置又は変更の計画について、その保守点検及び清掃その他生活環境の保全及び公衆衛生上の観点から改善の必要があると認めるときは、同項の届出が受理された日から二十一日(第十三条第一項又は第二項の規定により認定を受けた型式に係る浄化槽にあつては、十日)以内に限り、その届出をした者に対し、必要な勧告をすることができる。ただし、次項の特定行政庁の権限に係るものについては、この限りでない。
3 特定行政庁は、第一項の届出を受理した場合において、当該届出に係る浄化槽の設置又は変更の計画が浄化槽の構造に関する建築基準法並びにこれに基づく命令及び条例の規定に適合しないと認めるときは、前項の期間内に限り、その届出をした者に対し、当該届出に係る浄化槽の設置又は変更の計画の変更又は廃止を命ずることができる。
4 第一項の届出をした者は、第二項の期間を経過した後でなければ、当該届出に係る浄化槽工事に着手してはならない。ただし、当該届出の内容が相当であると認める旨の都道府県知事及び特定行政庁の通知を受けた後においては、この限りでない。
5 第一項の規定により保健所を設置する市又は特別区が処理することとされている事務(都道府県知事に対する届出の経由に係るものに限る。)は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第二号に規定する第二号法定受託事務とする。
(浄化槽工事の施工)
第六条 浄化槽工事は、浄化槽工事の技術上の基準に従つて行わなければならない。
(設置後等の水質検査)
第七条 新たに設置され、又はその構造若しくは規模の変更をされた浄化槽については、環境省令で定める期間内に、環境省令で定めるところにより、当該浄化槽の所有者、占有者その他の者で当該浄化槽の管理について権原を有するもの(以下「浄化槽管理者」という。)は、都道府県知事が第五十七条第一項の規定により指定する者(以下「指定検査機関」という。)の行う水質に関する検査を受けなければならない。
2 指定検査機関は、前項の水質に関する検査を実施したときは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、環境省令で定める事項を都道府県知事に報告しなければならない。
(設置後等の水質検査についての勧告及び命令等)
第七条の二 都道府県知事は、前条第一項の規定の施行に関し必要があると認めるときは、浄化槽管理者に対し、同項の水質に関する検査を受けることを確保するために必要な指導及び助言をすることができる。
2 都道府県知事は、浄化槽管理者が前条第一項の規定を遵守していないと認める場合において、生活環境の保全及び公衆衛生上必要があると認めるときは、当該浄化槽管理者に対し、相当の期限を定めて、同項の水質に関する検査を受けるべき旨の勧告をすることができる。
3 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた浄化槽管理者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたときは、当該浄化槽管理者に対し、相当の期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
第三章 浄化槽の保守点検及び浄化槽の清掃等
(保守点検)
第八条 浄化槽の保守点検は、浄化槽の保守点検の技術上の基準に従つて行わなければならない。
(清掃)
第九条 浄化槽の清掃は、浄化槽の清掃の技術上の基準に従つて行わなければならない。
(浄化槽管理者の義務)
第十条 浄化槽管理者は、環境省令で定めるところにより、毎年一回(環境省令で定める場合にあつては、環境省令で定める回数)、浄化槽の保守点検及び浄化槽の清掃をしなければならない。
2 政令で定める規模の浄化槽の浄化槽管理者は、当該浄化槽の保守点検及び清掃に関する技術上の業務を担当させるため、環境省令で定める資格を有する技術管理者(以下「技術管理者」という。)を置かなければならない。ただし、自ら技術管理者として管理する浄化槽については、この限りでない。
3 浄化槽管理者は、浄化槽の保守点検を、第四十八条第一項の規定により条例で浄化槽の保守点検を業とする者の登録制度が設けられている場合には当該登録を受けた者に、若しくは当該登録制度が設けられていない場合には浄化槽管理士に、又は浄化槽の清掃を浄化槽清掃業者に委託することができる。
第十条の二 浄化槽管理者は、当該浄化槽の使用開始の日から三十日以内に、環境省令で定める事項を記載した報告書を都道府県知事に提出しなければならない。
2 前条第二項に規定する政令で定める規模の浄化槽の浄化槽管理者は、技術管理者を変更したときは、変更の日から三十日以内に、環境省令で定める事項を記載した報告書を都道府県知事に提出しなければならない。
3 浄化槽管理者に変更があつたときは、新たに浄化槽管理者になつた者は、変更の日から三十日以内に、環境省令で定める事項を記載した報告書を都道府県知事に提出しなければならない。
(定期検査)
第十一条 浄化槽管理者は、環境省令で定めるところにより、毎年一回(環境省令で定める浄化槽については、環境省令で定める回数)、指定検査機関の行う水質に関する検査を受けなければならない。
2 第七条第二項の規定は、前項の水質に関する検査について準用する。
(廃止の届出)
第十一条の二 浄化槽管理者は、当該浄化槽の使用を廃止したときは、環境省令で定めるところにより、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
(保守点検又は清掃についての改善命令等)
第十二条 都道府県知事は、生活環境の保全及び公衆衛生上必要があると認めるときは、浄化槽管理者、浄化槽管理者から委託を受けた浄化槽の保守点検を業とする者、浄化槽管理士若しくは浄化槽清掃業者又は技術管理者に対し、浄化槽の保守点検又は浄化槽の清掃について、必要な助言、指導又は勧告をすることができる。
2 都道府県知事は、浄化槽の保守点検の技術上の基準又は浄化槽の清掃の技術上の基準に従つて浄化槽の保守点検又は浄化槽の清掃が行われていないと認めるときは、当該浄化槽管理者、当該浄化槽管理者から委託を受けた浄化槽の保守点検を業とする者、浄化槽管理士若しくは浄化槽清掃業者又は当該技術管理者に対し、浄化槽の保守点検又は浄化槽の清掃について必要な改善措置を命じ、又は当該浄化槽管理者に対し、十日以内の期間を定めて当該浄化槽の使用の停止を命ずることができる。
(定期検査についての勧告及び命令等)
第十二条の二 都道府県知事は、第十一条第一項の規定の施行に関し必要があると認めるときは、浄化槽管理者に対し、同項の水質に関する検査を受けることを確保するために必要な指導及び助言をすることができる。
2 都道府県知事は、浄化槽管理者が第十一条第一項の規定を遵守していないと認める場合において、生活環境の保全及び公衆衛生上必要があると認めるときは、当該浄化槽管理者に対し、相当の期限を定めて、同項の水質に関する検査を受けるべき旨の勧告をすることができる。
3 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた浄化槽管理者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたときは、当該浄化槽管理者に対し、相当の期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
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