平成24年度 マンション管理士試験問題 1

問1〜10 11〜20 21〜30 31〜40 41〜50 一覧表示

正解

〔問 1〕マンション(マンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下「マンション管理適正化法」という。)第2条第1号イに規定するマンションをいう。以下同じ。)に関する次の記述のうち、建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」という。)の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 マンションの建物に対して従物的な関係にある別個の建物は、法律上当然には共用部分とならない。
2 マンションの建物に附属し、効用上その建物と不可分の関係にある建物の附属物は、法律上当然に共用部分となる。
3 マンションである建物全体の基本的構造部分及びその構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供される建物の部分は、法律上当然に共用部分となる。
4 区分所有権の目的とすることができるマンションの建物の部分は、法律上当然には共用部分とならない。

〔問 2〕区分所有法第6条第1項の区分所有者の共同の利益に反する行為に該当しないものは、次のうちどれか。

1 直上・直下階の特定の区分所有者間の騒音問題について、一方の当事者が虚偽の事実を記載した文書を作成し、それを他の区分所有者に配布する行為
2 隣接する専有部分2個を所有する所有者がこれを1個の専有部分とするため、その間にある耐力壁である戸境壁を勝手に取り壊す行為
3 廊下、階段室に私物を置いて倉庫がわりに使うなど区分所有者の一人が共用部分を使用し、その結果他の区分所有者の通常の使用が妨げられるような行為
4 専有部分で営業を行っている区分所有者が勝手に外壁やベランダに看板を取り付けたり、屋上に広告塔を設置したりする行為

〔問 3〕以下の事実関係に係る次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。ただし、甲マンションの管理組合(区分所有法第3条に規定する区分所有者の団体をいう。以下同じ。)の規約は、マンション標準管理規約(単棟型)(以下「標準管理規約」という。)と同様であり、また、楽器の演奏については、別段の定めはないものとする。
  甲マンション401号室の区分所有者Aは、高校生の娘Bが演奏会に向けて深夜までピアノの猛練習をすることを容認していたので、401号室の近くの居住者はその騒音に悩まされている。近隣の居住者からの再三の中止要請にもA及びBは応じず、特に、直下の301号室のCは、その騒音により睡眠障害になり、通院を余儀なくされ仕事も休まざるを得ない状況となった。
  ある日、Cが理事長Dに事情を説明して「理事会で解決して欲しい。」と頼んだところ、Dは、理事会で協議し、AとBの実名を挙げて騒音行為を具体的に列挙し、今後の対応として、「“一切の楽器の演奏を禁止する。”との細則を理事会で定めた。」旨の文書を作成して、全住戸へ配布し、掲示板に掲示した。
  それを知ったAは理事会の会議中に押し入り、「AとBの実名を挙げて名誉を毀損したことについて、全住戸へ謝罪文書を配布しろ。」と要求したが、出席していた理事数名から逆になじられたことに激昂(げっこう)し、Aはそれらの理事に暴行を働いた。
  その後、Aは、理事長や理事らをひぼう中傷する内容の文書の配布や貼付を繰り返し、また、マンション管理業者の業務を妨害するなどしている。これらのAの行為は、単なる役員個人に対するひぼう中傷の域を超えるもので、同行為により役員に就任しようとする者がいなくなる等それにより管理組合の業務の遂行や運営に支障が生ずるなどしてマンションの正常な管理又は使用が阻害される状況となっている。

1 Cは、A及びBに対して不法行為に基づく損害賠償を請求することができる。
2 「一切の楽器の演奏を禁止する。」との細則は、無効である。
3 Aの理事に対する暴行について、名誉毀損に対する正当防衛は成立しない。
4 Aが理事会へ押し入ってからの一連の行為は、共同利益背反行為に当たらない。

〔問 4〕管理費等の負担に関する規約の設定についての次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。ただし、各区分所有者の専有部分の床面積は同じものとする。

1 住居と店舗が混在するマンションにおいて、住居部分と店舗部分の区分所有者について、異なる管理費等の負担を内容とする規約を設定することができる。
2 エレベーターのあるマンションにおいて、1階部分の区分所有者とそれ以外の区分所有者について、異なる管理費等の負担を内容とする規約を設定することができる。
3 住居専用のマンションにおいて、居住者が日本国籍を有するか否かによって、異なる管理費等の負担を内容とする規約を設定することはできない。
4 住居専用のマンションにおいて、現に居住する区分所有者と現に居住していない区分所有者について、管理組合の運営のための業務負担に応じ異なる管理費等の負担を内容とする規約を設定することはできない。

〔問 5〕管理者に関する次の記述のうち、区分所有法、民事訴訟法及び民事執行法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 管理者は、区分所有者のために、原告又は被告となることができるものであり、管理者が原告又は被告となった訴訟の確定判決の効力は、区分所有者には生じるが、管理者には生じない。
2 管理者は、その職務に関し、原告又は被告となることができるものであり、区分所有法で定める管理者の権限の範囲内において、原告又は被告となることが認められる。
3 管理者は、原告又は被告となることができるものであるが、仮差押え、仮処分の申請をし、又はその相手方となること並びに民事執行及び民事調停の当事者となることもできる。
4 管理者は、規約により原告又は被告になったときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならないが、区分所有者に対し訴訟への参加を求める訴訟告知をする必要はない。

〔問 6〕管理所有に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 規約に特別の定めを設けても、管理者以外の区分所有者に共用部分を管理所有させることはできない。
2 規約に特別の定めを設けても、建物の敷地を管理者に管理所有させることはできない。
3 規約に特別の定めを設けることによって、共用部分を管理所有とした場合、その旨を登記しなければならない。
4 管理所有者は、共用部分の形状又は効用の著しい変更を伴わないものであっても、共用部分の変更は行うことができない。

〔問 7〕管理組合、団地管理組合(区分所有法第65条に規定する団地建物所有者の団体をいう。)及び管理組合法人に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、規約に別段の定めはないものとする。

1 管理組合及び団地管理組合の管理者並びに管理組合法人の理事は、それぞれの集会において、区分所有者又は団地建物所有者及び議決権の各過半数の決議により選任する。
2 管理組合及び団地管理組合においては、その職務に関し、管理者が区分所有者を代理し、管理組合法人においては、その事務に関し、当該法人が区分所有者を代理する。
3 規約に特別の定めがあるときは、管理組合及び団地管理組合の管理者は、共用部分を管理所有することができるが、管理組合法人の理事は共用部分を管理所有することができない。
4 共同利益背反行為の停止の請求に係る訴訟の提起に関する集会の決議は、管理組合及び管理組合法人の集会においては行うことができるが、団地管理組合の集会においては行うことができない。

〔問 8〕管理組合法人に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 管理組合法人の理事は、共用部分についての損害保険契約に基づく保険金額の請求及び受領について管理組合法人を代理する。
2 管理組合法人の理事は、規約又は集会の決議により、管理組合法人の事務に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。
3 管理組合法人の財産をもってその債務を完済することができない場合でも、区分所有者がその債務の弁済の責めに任ずることはない。
4 管理組合法人は、代表理事その他の理事がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。

〔問 9〕区分所有者の管理費の滞納が共同利益背反行為に該当する場合において、当該区分所有者を被告(以下「被告」という。)として、管理者が、区分所有法第59条の区分所有権及び敷地利用権の競売(以下「競売」という。)を請求する場合の訴訟に関する次の記述のうち、区分所有法、民事訴訟法及び民事執行法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。

1 競売の訴訟の口頭弁論終結後から競売開始までの間に、被告が区分所有権及び敷地利用権を第三者に譲渡した場合には、管理者は、その譲受人に対しては、当該訴訟の判決に基づいて競売を申し立てることはできない。
2 競売の請求の訴えにおいて、管理者は仮執行の申立てを行うことができ、当該訴訟において勝訴判決を得た場合、仮執行の宣言を付した判決を債務名義として、競売を行うことができる。
3 競売は、滞納管理費を回収するために行われる担保不動産競売であるので、区分所有権及び敷地利用権に設定されていた担保権が買受人に引き受けられることはない。
4 競売の目的である区分所有権及び敷地利用権にその価額を上回る優先債権がある場合において、競売による買受可能価額が手続費用及び優先債権の見込額の合計額に満たないときは、競売を行うことができない。

〔問 10〕Aマンションが、甲地及び乙地の2筆にまたがって所在していたが、地震によってAの一部が滅失し、乙地上には建物が所在しなくなった。この場合に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、甲地及び乙地は、Aの区分所有者全員の共有に属するものとする。

1 乙地については、民法の共有物の管理又は変更に関する規定は適用されず、規約でAの敷地と定められたものとみなされ、区分所有法の共用部分の管理又は変更に関する規定が準用される。
2 乙地について、集会において、区分所有者及び議決権の各3/4以上の多数の決議により、規約に別段の定めをしない限り、区分所有者全員で、乙地に第三者のために駐車場として賃借権を設定することはできない。
3 乙地について、集会において、区分所有者及び議決権の各3/4以上の多数の決議により、Aの敷地と定められたものとみなされた規約を廃止し、Aの区分所有者全員の同意を得て、乙地を売却することができる。
4 乙地について、集会において、区分所有者及び議決権の各3/4以上の多数の決議により、規約に別段の定めをすれば、Aの区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る乙地の敷地利用権を分離して処分することができる。

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