行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律

最終改正:平成二七年九月九日法律第六五号
(最終改正までの未施行法令)
平成二十六年六月十八日法律第七十四号(一部未施行)
平成二十七年六月二十四日法律第四十五号(未施行)

(目的)

第一条 この法律は、行政機関等に係る申請、届出その他の手続等に関し、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により行うことができるようにするための共通する事項を定めることにより、国民の利便性の向上を図るとともに、行政運営の簡素化及び効率化に資することを目的とする。

 

(定義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 法令 法律及び法律に基づく命令をいう。

二 行政機関等 次に掲げるものをいう。
イ 内閣、法律の規定に基づき内閣に置かれる機関若しくは内閣の所轄の下に置かれる機関、宮内庁、内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第一項若しくは第二項に規定する機関、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項に規定する機関若しくは会計検査院又はこれらに置かれる機関

ロ イに掲げる機関の職員であって法律上独立に権限を行使することを認められたもの

ハ 地方公共団体又はその機関(議会を除く。)

ニ 独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。)

ホ 地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。)

ヘ 法律により直接に設立された法人、特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人(独立行政法人を除く。)又は特別の法律により設立され、かつ、その設立に関し行政庁の認可を要する法人(地方独立行政法人を除く。)のうち、政令で定めるもの

ト 行政庁が法律の規定に基づく試験、検査、検定、登録その他の行政上の事務について当該法律に基づきその全部又は一部を行わせる者を指定した場合におけるその指定を受けた者

チ ニからトまでに掲げる者(トに掲げる者については、当該者が法人である場合に限る。)の長

三 書面等 書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。

四 署名等 署名、記名、自署、連署、押印その他氏名又は名称を書面等に記載することをいう。

五 電磁的記録 電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。

六 申請等 申請、届出その他の法令の規定に基づき行政機関等に対して行われる通知(訴訟手続その他の裁判所における手続並びに刑事事件及び政令で定める犯則事件に関する法令の規定に基づく手続(次号から第九号までにおいて「裁判手続等」という。)において行われるものを除く。)をいう。

七 処分通知等 処分(行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為をいう。)の通知その他の法令の規定に基づき行政機関等が行う通知(不特定の者に対して行うもの及び裁判手続等において行うものを除く。)をいう。

八 縦覧等 法令の規定に基づき行政機関等が書面等又は電磁的記録に記録されている事項を縦覧又は閲覧に供すること(裁判手続等において行うものを除く。)をいう。

九 作成等 法令の規定に基づき行政機関等が書面等又は電磁的記録を作成し又は保存すること(裁判手続等において行うものを除く。)をいう。

十 手続等 申請等、処分通知等、縦覧等又は作成等をいう。

 

(電子情報処理組織による申請等)

第三条 行政機関等は、申請等のうち当該申請等に関する他の法令の規定により書面等により行うこととしているものについては、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、電子情報処理組織(行政機関等の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下同じ。)と申請等をする者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を使用して行わせることができる。

2 前項の規定により行われた申請等については、当該申請等を書面等により行うものとして規定した申請等に関する法令の規定に規定する書面等により行われたものとみなして、当該申請等に関する法令の規定を適用する。

3 第一項の規定により行われた申請等は、同項の行政機関等の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該行政機関等に到達したものとみなす。

4 第一項の場合において、行政機関等は、当該申請等に関する他の法令の規定により署名等をすることとしているものについては、当該法令の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって主務省令で定めるものをもって当該署名等に代えさせることができる。

 

(電子情報処理組織による処分通知等)

第四条 行政機関等は、処分通知等のうち当該処分通知等に関する他の法令の規定により書面等により行うこととしているものについては、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、電子情報処理組織(行政機関等の使用に係る電子計算機と処分通知等を受ける者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を使用して行うことができる。

2 前項の規定により行われた処分通知等については、当該処分通知等を書面等により行うものとして規定した処分通知等に関する法令の規定に規定する書面等により行われたものとみなして、当該処分通知等に関する法令の規定を適用する。

3 第一項の規定により行われた処分通知等は、同項の処分通知等を受ける者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該処分通知等を受ける者に到達したものとみなす。

4 第一項の場合において、行政機関等は、当該処分通知等に関する他の法令の規定により署名等をすることとしているものについては、当該法令の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって主務省令で定めるものをもって当該署名等に代えることができる。

 

(電磁的記録による縦覧等)

第五条 行政機関等は、縦覧等のうち当該縦覧等に関する他の法令の規定により書面等により行うこととしているもの(申請等に基づくものを除く。)については、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、書面等の縦覧等に代えて当該書面等に係る電磁的記録に記録されている事項又は当該事項を記載した書類の縦覧等を行うことができる。

2 前項の規定により行われた縦覧等については、当該縦覧等を書面等により行うものとして規定した縦覧等に関する法令の規定に規定する書面等により行われたものとみなして、当該縦覧等に関する法令の規定を適用する。

 

(電磁的記録による作成等)

第六条 行政機関等は、作成等のうち当該作成等に関する他の法令の規定により書面等により行うこととしているものについては、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、書面等の作成等に代えて当該書面等に係る電磁的記録の作成等を行うことができる。

2 前項の規定により行われた作成等については、当該作成等を書面等により行うものとして規定した作成等に関する法令の規定に規定する書面等により行われたものとみなして、当該作成等に関する法令の規定を適用する。

3 第一項の場合において、行政機関等は、当該作成等に関する他の法令の規定により署名等をすることとしているものについては、当該法令の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって主務省令で定めるものをもって当該署名等に代えることができる。

 

(適用除外)

第七条 別表の上欄に掲げる法律の同表の中欄に掲げる規定に基づく手続等については、それぞれ同表の下欄に定めるこの法律の規定は、適用しない。

 

(国の手続等に係る情報システムの整備等)

第八条 国は、行政機関等に係る手続等における情報通信の技術の利用の推進を図るため、情報システムの整備その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 国は、前項の措置を講ずるに当たっては、情報通信の技術の利用における安全性及び信頼性を確保するよう努めなければならない。

3 国は、行政機関等に係る手続等における情報通信の技術の利用の推進に当たっては、当該手続等の簡素化又は合理化を図るよう努めなければならない。

 

(地方公共団体の手続に係る情報通信の技術の利用の推進等)

第九条 地方公共団体は、地方公共団体に係る申請、届出その他の手続における情報通信の技術の利用の推進を図るため、この法律の趣旨にのっとり、当該手続に係る情報システムの整備及び条例又は規則に基づく手続について必要な措置を講ずることその他の必要な施策の実施に努めなければならない。

2 国は、地方公共団体が実施する前項の施策を支援するため、情報の提供その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 

(手続等に係る電子情報処理組織の使用に関する状況の公表)

第十条 行政機関等(第二条第二号ハに掲げるもの並びに同号ホに掲げる者及びその者の長(次条において「地方公共団体等」という。)を除く。)は、少なくとも毎年度一回、当該行政機関等が電子情報処理組織を使用して行わせ又は行うことができる申請等及び処分通知等その他この法律の規定による情報通信の技術の利用に関する状況について、インターネットの利用その他の方法により公表するものとする。

2 総務大臣は、少なくとも毎年度一回、前項の規定により公表された事項を取りまとめ、その概要について、インターネットの利用その他の方法により公表するものとする。

 

第十一条 地方公共団体等は、当該地方公共団体等が電子情報処理組織を使用して行わせ又は行うことができる申請等及び処分通知等その他この法律の規定による情報通信の技術の利用に関する状況について、インターネットの利用その他の方法により公表するものとする。

 

(主務省令)

第十二条 この法律における主務省令は、当該手続等について規定する法令(会計検査院規則、人事院規則、公正取引委員会規則、国家公安委員会規則、個人情報保護委員会規則、公害等調整委員会規則、公安審査委員会規則、中央労働委員会規則、運輸安全委員会規則及び原子力規制委員会規則を除く。)を所管する内閣官房、内閣府又は各省の内閣官房令、内閣府令又は省令とする。ただし、会計検査院、人事院、公正取引委員会、国家公安委員会、個人情報保護委員会、公害等調整委員会、公安審査委員会、中央労働委員会、運輸安全委員会又は原子力規制委員会の所管に係る手続等については、それぞれ会計検査院規則、人事院規則、公正取引委員会規則、国家公安委員会規則、個人情報保護委員会規則、公害等調整委員会規則、公安審査委員会規則、中央労働委員会規則、運輸安全委員会規則又は原子力規制委員会規則とする。

   附 則(省略)