平成19年度 行政書士試験問題

正解例

法令等[問題1〜問題40は択一式(5肢択一式)]

問題1 各種の裁判所や裁判官に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

1 高等裁判所長官、判事、判事補および簡易裁判所判事は、いずれも最高裁判所の指名した者の名簿によって、内閣が任命する。
2 高等裁判所、地方裁判所および家庭裁判所の裁判官については65歳の定年制が施行されているが、最高裁判所および簡易裁判所の裁判官については定年の定めが存在しない。
3 地方裁判所や家庭裁判所の裁判は、事案の性質に応じて、三人の裁判官による合議制で行われる場合を除き、原則として一人の裁判官によって行われるが、高等裁判所の裁判は、法律に特別の定めがある場合を除き、複数の裁判官による合議制で行われることになっている。
4 簡易裁判所は軽微な事件の処理のために設けられた下級裁判所であり、訴訟の目的の価額が一定額を超えない請求に関する民事事件、罰金以下の刑にあたる罪など一定の軽微な犯罪についての刑事事件の第一審を担当する。
5 最高裁判所は、大法廷または小法廷で審理を行うが、法令等の憲法違反の判断や最高裁判所の判例を変更する判断をするときは、大法廷で裁判しなければならない。

問題2 法格言に関する次のア〜オの記述のうち、[A]〜[E]に当てはまる語句として、最も適切な組合せはどれか。

ア 法実証主義の考え方によれば、「[A]もまた法である。」が、自然法思想によれば、「[A]は法ではない。」ことになる。
イ 時効の制度は、「[B]の上に眠る者は、保護されない。」という法格言から説明することもできる。
ウ 「[C]は証拠の女王である。」という法格言があるが、刑事訴訟において、[C]が被告人に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とすることはできない。
エ 事実の不知は許されるが、[D]の不知は許されない。」という法格言があるが、責任主義の観点から、この法格言がそのまま通用する訳ではない。
オ 「[E]は遵守されなければならない。」という法格言は、[E]の拘束力の根拠とされることがある。

  A   B   C   D   E
1 道徳 法  物証 倫理 法
2 悪法 権利 自白 常識 慣習
3 道徳 権利 物証 倫理 契約
4 悪法 権利 自白 法  契約
5 倫理 法  証言 法  慣習

問題3 次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。文章中の空欄のどれにも当てはまらないものは、1〜5のうちどれか。

「憲法84条は、課税要件及び租税の賦課徴収の手続が[ ]で明確に定められるべきことを規定するものであり、直接的には、租税について[ ]による規律の在り方を定めるものであるが、同条は、国民に対して[ ]を課し又は[ ]を制限するには[ ]の根拠を要するという法原則を租税について厳格化した形で明文化したものというべきである。したがって、国、地方公共団体等が賦課徴収する租税以外の公課であっても、その性質に応じて、[ ]又は[ ]の範囲内で制定された条例によって適正な規律がされるべきものと解すべきであり、憲法84条に規定する租税ではないという理由だけから、そのすべてが当然に同条に現れた上記のような法原則のらち外にあると判断することは相当ではない。そして、租税以外の公課であっても、賦課徴収の[ ]の度合い等の点において租税に類似する性質を有するものについては、憲法84条の趣旨が及ぶと解すべきである……。」
(最大判平成18年3月1日民集60巻2号587頁以下)

1 法律
2 予算
3 強制
4 権利
5 義務

問題4 国家公務員法102条1項が、その禁止対象とする「政治的行為」の範囲の確定を、独立行政委員会である人事院にゆだねていることの是非をめぐっては、次のようにさまざまな意見があり得る。それらのうち、内閣が行う高度に政治的な統治の作用と、一般の国家公務員による行政の作用とは質的に異なるという見地に基づく意見は、どれか。

1 憲法が「行政権はすべて内閣に属する」と規定しているにもかかわらず、公務員の人事管理を内閣のコントロールが及ばない独立行政委員会にゆだねるのは、違憲である。
2 公務員の政治的中立性を担保するためには、「政治的行為」の確定それ自体を政治問題にしないことが重要で、これを議会でなく人事院にゆだねるのは適切な立法政策である。
3 人事院の定める「政治的行為」の範囲は、同時に国家公務員法による処罰の範囲を定める構成要件にもなるため、憲法が予定する立法の委任の範囲を超えており、違憲である。
4 国家公務員法で人事官の弾劾訴追が国会の権限とされていることから、国会のコントロールが及んでおり、人事院規則は法律の忠実な具体化であるといえる。
5 行政各部の政治的中立性と内閣の議会に対する政治責任の問題は別であり、内閣の所轄する人事院に対して国会による民主的統制が及ばなくても、合憲である。

問題5 司法権の限界に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に照らして妥当でないものはどれか。

1 大学は、国公立であると私立であるとを問わず、自律的な法規範を有する特殊な部分社会を形成しているから、大学における法律上の紛争は、一般市民法秩序と直接の関係を有しない内部的な問題にとどまる限り、その自主的・自律的な解決にゆだねられる。
2 法律が、国会の両議院によって議決を経たものとされ、適法な手続によって公布されている場合、裁判所は両院の自主性を尊重して、法律制定の際の議事手続の瑕疵について審理しその有効無効を判断するべきではない。
3 政党の結社としての自主性にかんがみれば、政党の内部的自律権に属する行為は、法律に特別の定めのない限り尊重すべきであり、政党が党員に対してした処分は、一般市民法秩序と直接の関係を有しない内部的な問題にとどまる限り、裁判所の審判は及ばない。
4 衆議院の解散がいかなる場合に許されるかは、裁判所の判断すべき法的問題であるのに対して、これを行うために憲法上必要とされる助言と承認の手続に瑕疵があったか否かは、国家統治の基本に関する政治的な問題であるため、裁判所の審査権は及ばない。
5 具体的な権利義務ないし法律関係に関する紛争であっても、宗教上の教義に関する判断などが必要で、事柄の性質上法令の適用により解決するのに適しないものは、裁判所の審判の対象となりえない。

問題6 外国人の憲法上の権利に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に照らして妥当でないものはどれか。

1 国家機関が国民に対して正当な理由なく指紋の押なつを強制することは、憲法13条の趣旨に反して許されず、また、この自由の保障は我が国に在留する外国人にも等しく及ぶと解される。
2 日本に在留する外国人のうちでも、永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特に緊密な関係を持っている者に、法律によって地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与することは、憲法上禁止されない。
3 普通地方公共団体は、条例等の定めるところによりその職員に在留外国人を採用することを認められているが、この際に、その処遇について合理的な理由に基づいて日本国民と異なる取扱いをすることは許される。
4 社会保障上の施策において在留外国人をどのように処遇するかについては、国はその政治的判断によって決定することができ、限られた財源の下で福祉的給付を行うに当たって、自国民を在留外国人より優先的に扱うことも許される。
5 外国人は、憲法上日本に入国する自由を保障されてはいないが、憲法22条1項は、居住・移転の自由の一部として海外渡航の自由も保障していると解されるため、日本に在留する外国人が一時的に海外旅行のため出国し再入国する自由も認められる。

問題7 次の憲法の条文について一般に行われている説明として、妥当なものはどれか。
第31条 何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

1 「法律の定める手続」とあるので、条例によって刑罰その他についての手続を定めることは、許されていない。
2 日本国憲法は別に罪刑法定主義の条文をもっているので、本条においては、戦前にないがしろにされた刑事手続について、これを法律で定めることが要請されている。
3 この条文は刑事手続を念頭においており、行政手続などの非刑事手続については、その趣旨が適用されることはない。
4 刑事手続については、ただ単にこれを法律で定めればよいと規定しているのではなく、その手続が適正なものであることを要求している。
5 この条文は、ニューディール期のアメリカ連邦最高裁判所で猛威を振るった、手続的デュープロセス論を否定したものである。

問題8 次のア〜オに挙げる行政行為のうち、私人の法律行為の法的効果を完成させる効果を有するもので、行政行為の分類上、「認可」とされるものはいくつあるか。

ア 電気事業法に基づいて経済産業大臣が行う電気事業の「許可」
イ ガス事業法に基づいて経済産業大臣が一般ガス事業者に対して行う供給約款の「認可」
ウ 銀行法に基づいて内閣総理大臣が行う銀行どうしの合併の「認可」
エ 建築基準法に基づいて建築主事が行う建築「確認」
オ 農地法に基づいて農業委員会が行う農地の所有権移転の「許可」

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ

問題9 行政上の義務履行確保に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 不作為義務、非代替的作為義務の履行にかかる直接強制、執行罰の仕組みについては、一般法の根拠はないので、法律もしくは条例による個別の根拠が必要である。
2 市水道局による水道サービスの料金を滞納している私人に対し、市は地方自治法に基づき、行政上の強制徴収の仕組みを用いて徴収することができる。
3 即時強制は法令により個別に根拠づけられている場合にのみ認められるが、いわゆる成田新法(成田国際空港の安全確保に関する緊急措置法)による建物の実力封鎖、警察官職務執行法による武器の行使がその例である。
4 路上駐車禁止は、それ自体は不作為義務であるが、警察官等は、過失なくして移動を命じる相手方を知ることができない時には、移動命令を発することなく、当該駐車車両を移動することができる。
5 執行罰は行政上の義務履行確保の手法であるが、処罰としての実質を有するため、二重処罰禁止の法理から、刑事罰との併用ができないことが、その活用の障害となっている。

問題10 自動車の運転免許制度に関連した次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 自動車の運転免許は、免許を受けた者に対し、公道上で自動車を運転することができるという新たな法律上の地位を付与するものであるから、行政行為の分類理論でいうところの「特許」に該当する。
2 自動車の運転免許を交付する事務は、都道府県公安委員会が処理しているが、これは本来国の事務であり、国家公安委員会から都道府県公安委員会に対して機関委任されているところの「国の機関委任事務」に該当する。
3 自動車の運転免許の期限として、免許証に記載されている「○年○月○日まで有効」という条件は、行政行為の付款理論でいうところの「期限」に該当する。
4 自動車を運転する者は、運転中は必ず免許証を携帯しなければならないものとされているため、免許証を携帯せずに運転し、警察官の求めに対して直ちに免許証を提示できなかった場合は、無免許運転として扱われることになる。
5 道路交通法違反行為をしたことを理由として、公安委員会から運転免許停止処分を受けた者が、その取消しを求めて出訴している間に免許停止期間が終了した場合は、その行為による違反点数が残っていたとしても訴えの利益は消滅する。

問題11 行政手続法の定める聴聞に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 聴聞の主宰者の決定は、不利益処分の名あて人となるべき者(当事者)が聴聞の通知を受けた後、当事者と行政庁との合議によってなされる。
2 不利益処分の名あて人となるべき者の所在が判明しない場合には、行政庁は聴聞の通知や掲示を省略することができる。
3 文書閲覧請求権に基づき、当事者が行政庁に資料の閲覧を求めた場合であっても、正当な理由が認められる場合には、行政庁はその閲覧を拒むことができる。
4 聴聞の主宰者が聴聞の結果作成される報告書に当事者等の主張に理由があるとの意見を記載した場合には、行政庁が報告書の記載に反して不利益処分をすることは許されない。
5 聴聞を経て行政庁が行った不利益処分について、聴聞に参加した当事者は、当該処分について行政不服審査法による異議申立てをすることができる。

問題12 行政手続法による審査基準に関する次のア〜オの記述のうち、妥当なものはいくつあるか。

ア 審査基準の設定は、行政手続法の委任に基づくものであり、申請者の権利にかかわるものであるから、審査基準も法規命令の一種である。
イ 不利益処分についての処分基準の設定が努力義務にとどまるのに対して、申請に対する処分についての審査基準の設定は、法的な義務であるとされている。
ウ 審査基準に違反して申請を拒否する処分をしても、その理由だけで処分が違法となることはないが、他の申請者と異なる取扱いをすることとなるため、比例原則違反として、違法となることがある。
エ 審査基準の設定には、意見公募手続の実施が義務付けられており、それに対しては、所定の期間内であれば、何人も意見を提出することができる。
オ 国の法律に基づいて地方公共団体の行政庁がする処分については、その法律を所管する主務大臣が審査基準を設定することとなる。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ

問題13 地方公共団体の活動への行政手続法の適用に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 地方公共団体の職員がする行政指導であっても、法律に基づくものについては、行政手続法の行政指導に関する規定が適用される。
2 地方公共団体の制定する命令等であっても、法律の委任によって制定されるものについては、行政手続法の意見公募手続に関する規定が適用される。
3 地方公共団体の機関がする不利益処分については、それが自治事務に該当する場合には、行政手続法の不利益処分に関する規定は適用されない。
4 地方公共団体の条例にその根拠となる規定が置かれている届出の処理については、行政手続法の届出に関する規定は適用されない。
5 地方公共団体の機関がする「申請に対する処分」については、それが国の法定受託事務に該当する場合に限り、行政手続法の「申請に対する処分」の規定が適用される。

問題14 行政不服審査法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 処分についての審査請求は、処分庁以外の行政庁に対して行うものであるが、審査請求書を処分庁に提出して、処分庁を経由する形で行うこともできる。
2 行政不服審査法は、不服申立ての対象となる「行政庁の処分」につき、いわゆる一般概括主義をとっており、不服申立てをすることができない処分を、同法は列挙していない。
3 再審査請求は、処分についての審査請求の裁決により権利を害された第三者で、自己の責めに帰することができない理由により手続に参加できなかった者が行うものであるから、再審査請求期間についての規定はない。
4 行政不服審査法は、行政の適正な運営の確保も目的としているので、裁決で処分を変更する場合、審査庁は、審査請求人の不利益に当該処分を変更することを命じることもできる。
5 審査請求人の地位は、一身専属的な法的地位であるので、審査請求人が死亡した場合には、相続人等に承継されることはなく、当該審査請求は、却下裁決をもって終結する。

問題15 次の文章の空欄[ア]〜[キ]のうち空欄[A]と同じ言葉が入るものはいくつあるか。

 行政不服審査法に基づき審査請求がなされたとき、処分の効力、処分の執行、手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置を行うか行わないかに関して、行政不服審査法34条1項は、行政事件訴訟法と同様、[A]原則を選択している。私人の権利利益救済の観点からは[ア]原則が望ましく、公益を重視する観点からは[イ]原則が望ましいといえる。
  行政不服審査法の下においては、処分庁の上級行政庁である審査庁は職権により[ウ]をすることができる。これに対して、処分庁の上級行政庁以外の審査庁は、審査請求人の申立てにより[エ]とすることができるのみであり、裁判所と同様、職権により[オ]とすることはできない。これは、処分庁の上級行政庁である審査庁は、処分庁に対して一般的指揮監督権を有するから、職権に基づく[カ]も一般的指揮権の発動として正当化されるという認識による。
  なお、国税通則法105条1項のように、個別法において[キ]原則に修正が加えられている場合もある。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ

(参考)国税通則法105条1項「国税に関する法律に基づく処分に対する不服申立ては、その目的となった処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。ただし、その国税の徴収のため差し押えた財産の滞納処分(その例による処分を含む。以下この条において同じ。)による換価は、その財産の価額が著しく減少するおそれがあるとき、又は不服申立人(不服申立人が処分の相手方でないときは、不服申立人及び処分の相手方)から別段の申出があるときを除き、その不服申立てについての決定又は裁決があるまで、することができない。」

問題16 行政不服審査法における審査請求と異議申立てに関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 大臣または外局の長がした処分については、審査請求はできるが、異議申立てはできないのが原則である。
2 審査請求と異議申立ての両方が認められている処分については、そのいずれかを自由に選択できるのが原則である。
3 申請に対する不作為については、審査請求のみが認められ、異議申立てはできないのが原則である。
4 審査請求においては、口頭審理が原則であるが、異議申立てにおいては、書面審理が原則である。
5 処分について、審査請求が認められている場合には、異議申立てはできないのが原則である。

問題17 行政事件訴訟法上の訴訟類型の選択に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 Xの家の隣地にある逮築物が建築基準法に違反した危険なものであるにもかかわらず、建築基準法上の規制権限の発動がなされない場合、Xは、当該規制権限の不行使につき、不作為違法確認訴訟を提起することができる。
2 Xらの近隣に地方公共団体がごみ焼却場の建設工事を行っている場合、建設工事は処分であるから、Xらは、その取消訴訟と併合して、差止め訴訟を提起し、当該地方公共団体に対して建設工事の中止を求めることができる。
3 Xが市立保育園に長女Aの入園を申込んだところ拒否された場合において、Xが入園承諾の義務付け訴訟を提起する場合には、同時に拒否処分の取消訴訟または無効確認訴訟も併合して提起しなければならない。
4 Xが行った営業許可可申請に対してなされた不許可処分について、同処分に対する取消訴訟の出訴期間が過ぎた後においてなお救済を求めようとする場合には、Xは、公法上の当事者訴訟として、当該処分の無効の確認訴訟を提起することができる。
5 X所有の土地について違法な農地買収処分がなされ、それによって損害が生じた場合、Xが国家賠償請求訴訟を提起して勝訴するためには、あらかじめ、当該買収処分の取消訴訟または無効確認訴訟を提起して請求認容判決を得なければならない。

問題18 行政事件訴訟法における処分無効確認訴訟に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 無効確認訴訟は、処分の無効確認を求める法律上の利益を有する者に限って提起することができる。
2 処分が無効であることは、無効確認訴訟によってのみ主張でき、民事訴訟などにおいて、これを主張することはできない。
3 無効な処分の違法性は重大かつ明白であるから、無効確認訴訟が提起されると、原則として、処分の執行は停止される。
4 無効確認訴訟については、出訴期間の制限の規定はないが、取消訴訟の出訴期間の規定が準用される。
5 取消訴訟について不服申立ての前置が要件とされている処分については、無効確認訴訟についても、それが要件となる。

問題19 次のア〜オの記述のうち、行政事件訴訟法4条の当事者訴訟に当たるものの組合せとして、正しいものはどれか。

ア 土地収用法に基づいて、土地所有者が起業者を被告として提起する損失補償に関する訴え
イ 公職選挙法に基づいて、選挙人または候補者が中央選挙管理会を被告として提起する衆議院議員選挙の効力に関する訴え
ウ 食品衛生法に基づいて、都道府県知事に対して行った飲食店営業許可の申請に対して、相当の期間内に何らの処分も行われない場合に、その不作為の違法確認を求める訴え
エ 地方自治法に基づいて、市町村の境界に係る都道府県知事の裁定に対して関係市町村が提起する訴え
オ 日本国籍を有することの確認の訴え

1 ア・エ
2 ア・オ
3 イ・ウ
4 イ・エ
5 ウ・オ

問題20 国家賠償法2条の定める営造物管理責任に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 国家賠償法2条に定める営造物は、道路・河川などの不動産を指し、公共団体が管理する動産の瑕疵については、それを管理する公務員の同法1条に基づく責任が問題となるほかは、同法2条の適用を受けることはない。
2 営造物の管理責任は、公物として正規に管理されている行政財産についてのみ及び、事実上私人によって道路として利用されているに過ぎない公有地の管理責任については、国家賠償法2条の適用を受けることはない。
3 営造物の管理責任は、営造物の物理的瑕疵を問うものであり、営造物を管理する公務員の管理義務違反は国家賠償法1条の責任であって、同法2条の責任が問われることはない。
4 営造物の瑕疵は、営造物そのものに物理的瑕疵がある場合を元来指すが、第三者の行為により営造物が瑕疵ある状態になった場合にも、その状態を速やかに改善して瑕疵のない状態に回復させる責任が営造物管理者にはある。
5 営造物の管理責任は、その営造物を設置し、管理する責任を有する公共団体が負い、営造物の設置、管理の費用を負担するに過ぎない公共団体が負うことはない。

問題21 条例に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 自治体の処理する事務のうち、自治事務に関しては法律で内容的な定めを設けることはできず、このような定めは法定受託事務に限定される。
2 自治事務に関する条例は法律の個別授権を受けることなく定めることができるが、私人の権利義務に直接かかわる規定は、必ず法律の個別授権を受けなければならない。
3 地方自治法14条に基づく地方議会の条例制定権限は、当該事務が自治事務である場合のみならず、法定受託事務である場合にも及ぶ。
4 法律の規定を具体化するのは、地方公共団体の機関が定める規則等であり、具体化の規定が条例に置かれることはない。
5 法律により規制の対象とされている事項について、法律の明示の授権がなくとも、規制の適用を除外する特例措置を条例により設けることは可能である。

問題22 条例の制定改廃請求権に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 地方自治法上、条例の制定改廃請求権は、普通地方公共団体の議会の議員および長の選挙権を有する住民に限られず、選挙権を有さない外国人に対しても認められている。
2 住民は、その属する普通地方公共団体のあらゆる条例について、条例制定改廃請求権を行使することができる。
3 条例の制定改廃の請求を行う場合については、住民は一人でも請求をなすことができる。
4 条例の制定改廃の請求は、普通地方公共団体の長に対して行われ、長から議会に対して付議される。
5 条例の制定改廃請求が行われた後、その内容について住民投票が行われ、賛成が多数であれば当該条例の制定改廃が行われる。

問題23 普通地方公共団体の議会に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 予算を定めることは議会の議決事件とされているが、議会は、予算について増額して議決することはできない。
2 議会の議決がその権限を超え、または法令もしくは会議規則に違反すると認めるとき、長は、高等裁判所に当該議決の取消しを求めて出訴しなければならない。
3 議会の解散は、議会が長の不信任の議決を行ったとき、または住民から解散請求がなされたときにありうるが、議会が自らの議決に基づき自主解散することはできない。
4 私法上の一契約の締結は、非権力的行為であるので、普通地方公共団体の契約締結は議会の議決事件には属さない。
5 議会の議長および議員は、自己の一身上に関する事件または自己の従事する業務に直接関係のある事件については、原則として、その議事に参与することができない。

問題24 地方自治法の定める地方公共団体の契約に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 指名競争入札とは、資産、信用その他についてあらかじめ適切と認める特定多数の者を通知によって指名し、入札により競争させる方法であり、政令に特段の定めのない場合にはこの方法によるものとされる。
2 随意契約とは、競争の方法によらないで、特定の相手方を任意に選択して締結する方法であり、政令で定められる場合に該当するときに限り、この方法によることができる。
3 予算の執行としての契約締結行為の効力は、原則として当該予算の会計年度内にとどまるが、電気の供給や水道の供給のように、年度を超えて長期の契約を締結することも許される場合がある。
4 せり売りとは、入札の方法によらないで、不特定多数の者を口頭または挙手によって競争させる方法であり、遺失物等の売り払いのような場合にこの方法がとられることもある。
5 一般競争入札とは、不特定多数の者を入札に参加させ契約の相手方とするために競争させる方法であり、地方公共団体にとって有利な相手方を広く募ることができるという長所があるとされる。

問題25 地方自治法の定める住民監査請求、住民訴訟に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア 住民監査請求は事務監査請求とは異なり、当該地方公共団体の住民に限らず、何人であっても一人で提起することができる。
イ 住民訴訟を提起するには、原則として住民監査請求を経ている必要があり、これを住民監査請求前置(主義)という。
ウ 住民訴訟においては、当該地方公共団体の執行機関または職員に対して行為の全部または一部の差止めの請求をすることは認められていない。
エ 住民訴訟の対象は、当該地方公共団体の長等の違法な財務会計上の行為または怠る事実であるが、不当な行為または怠る事実は対象とできない。
オ 住民監査請求にも住民訴訟にも期間の制限があり、これを徒過すると提起することはできなくなる。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ

問題26 次の文章は、開発指導要綱に基づく金銭負担を要求した市の行為の違法性に関する、最高裁判所判決の一節である。この判決の考え方から導かれる内容として、妥当なものはどれか。なお、文章中のXは上告人(住民)、Yは被上告人(市)を指す。

 「指導要綱の文言及び運用の実態からすると、本件当時、Yは、事業主に対し、法が認めておらずしかもそれが実施された場合にはマンション建築の目的の達成が事実上不可能となる水道の給水契約の締結の拒否等の制裁措置を背景として、指導要綱を遵守させようとしていたというべきである。YがXに対し指導要綱に基づいて教育施設負担金の納付を求めた行為も、Yの担当者が教育施設負担金の減免等の懇請に対し前例がないとして拒絶した態度とあいまって、Xに対し、指導要綱所定の教育施設負担金を納付しなければ、水道の給水契約の締結及び下水道の使用を拒絶されると考えさせるに十分なものであって‥(中略)‥Xに教育施設負担金の納付を事実上強制しようとしたものということができる。‥(中略)‥右行為は、本来任意に寄付金の納付を求めるべき行政指導の限度を超えるものであり、違法な公権力の行使であるといわざるを得ない。」
(最一小判平成5年2月18日民集47巻2号574頁以下)

1 事業主に対して教育施設負担金の納付を求める行政指導の内容を指導要綱によって定めることは、行政指導の限度を超える違法な公権力の行使である。
2 Yは、Xが行政指導に従わない場合には、水道の給水契約の締結の拒否等の制裁措置を背景として行政指導に従うことを強制することが許される。
3 事業主に対して教育施設負担金の納付を求めること自体は、事業主による納付の任意性を損なうことがない限り、違法ということはできない。
4 教育施設の充実にあてるために事業主に対して寄付金の納付を求める場合には、行政指導によるのではなく条例を制定して行わなければならない。
5 教育施設負担金の減免の前例がない場合には、Yは他の事例との平等を期すため、Xの懇請を拒絶しなければならない。

問題27 AがB所有の土地をCに売却した場合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 AがBから土地の所有権を取得してCに移転できない場合、Cは、契約時にAに土地の所有権がないことを知っていたとしても、契約の解除ができる。
2 Cは、悪意または有過失であっても、20年間、所有の意思をもって平穏かつ公然とBの土地を占有継続すれば、Cは土地の所有権を時効取得する。
3 AがBの代理人と称して売却した場合、代理権のないことを知らなかったCがこの売買契約を取り消せば、BはもはやAの代理行為を追認することはできない。
4 AがBの代理人と称して売却した場合、Cは、Aに代理権のないことを過失によって知らなかったとしても、無権代理を行ったAに対して責任を追及できる。
5 所有権者Bが自らA名義で登記をして虚偽の外形を積極的に作出し、そのまま放置していた場合には、Bは、Aを所有者だと信頼して買ったCに対抗できない。

問題28 時効制度の存在理由については、次のような考え方の対立がある。
A説「時効とは、取得時効が成立した場合には無権利者であった者に権利を取得させ、消滅時効が成立した場合には真の権利者の権利を消滅させる制度である。」
B説「時効とは、真に権利を有する者または真に義務を負わない者が、長期間の経過によってそのことを証明できないことにより不利益を被ることのないよう救済するための制度である。」
  時効の援用(民法145条)に関する次の説明のうち、最も妥当なものはどれか。

1 時効の援用は、時効の効果が道徳に反する面があるため、それによる利益を受けるかどうかを当事者の良心にゆだねたものであるとの説明は、A説と矛盾する。
2 時効の援用は、民事訴訟法上の弁論主義から求められるものであるとの説明は、B説と矛盾する。
3 時効の援用は、はじめに遡って権利の得喪の効果を生じさせるものであるとの説明は、A説と矛盾する。
4 時効の援用は、権利関係を証明するための法定証拠を提出する行為であるとの説明は、B説と矛盾しない。
5 時効の援用は、法定の停止条件であるとの説明は、A説と矛盾する。

問題29 美術商Aは、画廊に保管しておいた自己所有の絵画が盗難に遭い、悔しい思いをしていたが、ある日、Bが運営する個人美術館を訪ねた際、そこに盗まれた絵画が掲げられているのを発見した。Aは、その絵画を回収するため次のような行動をとることを考えている。Bに即時取得が成立しているとして、Aの行動に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、Cは商人ではないものとする。

1 Aは、Bから事情を聴いたところ、その絵画は、ある日それまで面識のなかったCがBのもとに持ち込み買取りを求めたものであることがわかった。Aは、買取りの日から2年以内であれば、Bに対して、その絵画の買取請求権を行使することができる。
2 Aは、Bから事情を聴いたところ、その絵画は、ある日それまで面識のなかったCがBのもとに持ち込み買取りを求めたものであることがわかった。Aは、買取りの日から2年以内であれば、Bに対して、保管に要した費用を支払って、その絵画の引渡しを求めることができる。
3 Aは、Bから事情を聴いたところ、その絵画は、ある日それまで面識のなかったCがBのもとに持ち込み買取りを求めたものであることがわかった。Aは、盗難の日から2年以内であれば、Bに対してまったく無償で、その絵画の引渡しを求めることができる。
4 Aは、Bから事情を聴いたところ、その絵画はBがオークションで落札したものであることがわかった。Aは、盗難の日から2年以内であれば、Bに対して保管に要した費用を支払って、その絵画の引渡しを求めることができる。
5 Aは、Bから事情を聴いたところ、その絵画はBがオークションで落札したものであることがわかった。Aは、オークションの日から2年を超えても、Bに対してオークションで落札した金額と保管に要した費用を支払えば、その絵画の引渡しを求めることができる。

問題30 Aは、Bから建物(以下、本件建物という)を賃借し、Aは、その建物内に電気製品(以下、本件動産という)等を備え付けている。Bの先取特権に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア 本件動産がCの所有物である場合に、本件動産について、Bは、先取特権を即時取得することはできない。
イ Aが本件動産をCから買ったが、まだCに対して代金の支払いがない場合において、本件動産についてCの先取特権がBの先取特権よりも優先する。
ウ Aがその所有物である本件動産をDに売って引き渡した場合に、本件動産について、Bは、先取特権を行使することはできない。
エ Aがその所有物である本件動産をDに売った場合に、Aの取得する売買代金について、Bは、Dの支払い前に差押えをすれば、先取特権を行使することができる。
オ Aが、Bの承諾を得て、本件建物をEに転貸した場合に、Bの先取特権は、Eの備え付けた動産には及ばない。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ

問題31 Aが「もち米」を50キロ買う契約をB米店との間で行い、Bによる引渡しの準備がまだ終わっていない場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 引渡し場所についてA・B間で決めていなかった場合に、BはAが取りに来るまで待っていればよい。
2 Bは、目的物が特定されるまでの間は、B米店にある「もち米」の保管について善管注意義務を負うことはない。
3 目的物が特定される前に、隣家の火災によりB米店の「もち米」がすべて焼失してしまった場合、その焼失はBの責任ではないので、Bは他から「もち米」を再調達して引き渡す義務はない。
4 A・B間で取り決めがなければ、Bは上等な「もち米」を50キロ引き渡さなければならない。
5 「もち米」50キロの所有権は、目的物が特定される前でも、特約がなければ、A・B間の売買契約をした時に移転する。

問題32 次のア〜オの事例のうち、直接強制の方法によって債務者の債務の強制的実現を図ることができるものは、いくつあるか。

ア 銀行から500万円を借り入れた企業が、返済の期限が到来したにもかかわらず、返済をしない事例
イ 画家が、顧客との間で顧客の似顔絵を描く契約を結んだにもかかわらず、似顔絵を描こうとしない事例
ウ カラオケボックスの経営者と周辺住民との間で騒音をめぐって紛争が起こり、夜12時から朝10時まではカラオケボックスの営業をしないとの合意が両者の間で成立したにもかかわらず、夜12時を過ぎてもカラオケボックスが営業を続けている事例
エ ある者の名誉を毀損する記事を雑誌に掲載した出版社が、名誉毀損を理由として謝罪広告の掲載を命じる確定判決を受けたにもかかわらず、謝罪広告の掲載をしない事例
オ 建物の賃貸借契約が終了し、賃借人が建物を明け渡さなければならないにもかかわらず、賃惜人が建物を占有し続けている事例

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ

問題33 AはBから中古車を購入する交渉を進めていたが、購入条件についてほぼ折り合いがついたので、Bに対して書面を郵送して購入の申込みの意思表示を行った。Aは、その際、承諾の意思表示について「8月末日まで」と期間を定めて申し入れていたが、その後、契約の成否について疑問が生じ、知り合いの法律家Cに相談を持ちかけた。次のア〜オのAの質問のうち、Cが「はい、そのとおりです。」と答えるべきものの組合せは、1〜5のどれか。

ア 「私は、申込みの書面を発送した直後に気が変わり、今は別の車を買いたいと思っています。Bが承諾の意思表示をする前に申込みを撤回すれば、契約は成立しなかったということになるでしょうか。」
イ 「Bには、『8月末日までにご返事をいただきたい』と申し入れていたのですが、Bの承諾の意思表示が私に到着したのは9月2日でした。消印を見るとBはそれを9月1日に発送したことがわかりました。そこで私は、これをBから新たな申込みがなされたものとみなして承諾したのですが、契約は成立したと考えてよいでしょうか。」
ウ 「Bからは8月末を過ぎても何の通知もありませんでしたが、期間を過ぎた以上、契約は成立したと考えるべきでしょうか。実は最近もっとよい車を見つけたので、そちらを買いたいと思っているのですが。」
エ 「Bは、『売ってもよいが、代金は車の引渡しと同時に一括して支払ってほしい』といってきました。Bが売るといった以上、契約は成立したのでしょうが、代金一括払いの契約が成立したということになるのでしょうか。実は私は分割払いを申し入れていたのですが。」
オ 「Bの承諾の通知は8月28日に郵送されてきました。私の不在中に配偶者がそれを受け取り私のひきだしにしまい込みましたが、そのことを私に告げるのをうっかり忘れていましたので、私がその通知に気がついたのは9月20日になってからでした。私は、Bが車を売ってくれないものと思って落胆し、すでに別の車を購入してしまいました。もう、Bの車は要らないのですが、それでもBとの売買契約は成立したのでしょうか。」

1 ア・ウ
2 イ・エ
3 イ・オ
4 ウ・エ
5 エ・オ

問題34 次の文章は、民法715条1項の適用が争点となった最高裁判所判決の一節である。空欄[ア]〜[エ]に当てはまる語句として、正しいものの組合せはどれか。なお、文章中のYは上告人(被告)を指す。

「@甲組は、その威力をその暴力団員に利用させ、又はその威力をその暴力団員が利用することを容認することを実質上の目的とし、下部組織の構成員に対しても、甲組の名称、代紋を使用するなど、その威力を利用して資金獲得活動をすることを容認していたこと、AYは、甲組の1次組織の構成員から、また、甲組の2次組織以下の組長は、それぞれその所属組員から、毎月上納金を受け取り、上記資金獲得活動による収益がYに取り込まれる体制が採られていたこと、BYは、ピラミッド型の階層的組織を形成する甲組の項点に立ち、構成員を擬制的血縁関係に基づく服従統制下に置き、Yの意向が末端組織の構成員に至るまで伝達徹底される体制が採られていたことが明らかである。以上の諸点に照らすと、Yは、甲組の下部組織の構成員を、その直接間接の[ア]の下、甲組の威力を利用しての資金獲得活動に係る事業に従事させていたということができるから、Yと甲組の下部組織の構成員との間には、同事業につき、民法715条1項所定の[イ]と[ウ]の関係が成立していたと解するのが相当である。
  また、上記の諸点及び@暴力団にとって、縄張や威力、威信の維持は、その資金獲得活動に不可欠のものであるから、他の暴力団との間に緊張対立が生じたときには、これに対する組織的対応として暴力行為を伴った対立抗争が生ずることが不可避であること、A甲組においては、下部組織を含む甲組の構成員全体を対象とする慶弔規定を設け、他の暴力団との対立抗争に参加して服役した者のうち功績のあった者を表彰するなど、その資金獲得活動に伴い発生する対立抗争における暴力行為を賞揚していたことに照らすと、甲組の下部組織における対立抗争においてその構成員がした殺傷行為は、甲組の威力を利用しての資金獲得活動に係る[エ]と密接に関連する行為というべきであり、甲組の下部組織の構成員がした殺傷行為について、Yは、民法715条1項による[イ]責任を負うものと解するのが相当である。」
(最二小判平成16年11月12日民集58巻8号2078頁以下)

    ア     イ    ウ      エ
1 指揮監督 使用者 被用者   代理権の範囲
2 代理関係 本人  履行補助者 事業の執行
3 代理関係 本人  代理人   代理権の範囲
4 指揮監督 使用者 被用者   事業の執行
5 代理関係 使用者 履行補助者 代理権の範囲

問題35 Aが死亡した場合の法定相続に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。なお、Aの死亡時には、配偶者B、Bとの間の子CおよびAの母Dがいるものとする。

ア Aの死亡と近接した時にCも死亡したが、CがAの死亡後もなお生存していたことが明らかでない場合には、反対の証明がなされない限り、Aを相続するのはBおよびDである。
イ Aが死亡した時点でCがまだ胎児であった場合には、Aを相続するのはBおよびDであるが、その後にCが生まれてきたならば、CもBおよびDとともにAを相続する。
ウ Aにさらに養子Eがいる場合には、Aを相続するのはB、CおよびEであり、Eの相続分はCの相続分に等しい。
エ Aが自己に対する虐待を理由に家庭裁判所にCの廃除を請求して、家庭裁判所がこれを認めた場合には、たとえCに子Fがいたとしても、FはCを代襲してAの相続人となることはできず、Aを相続するのはBおよびDである。
オ Cが相続の放棄をした場合において、Cに子Fがいるときには、Aを相続するのはBだけでなく、FもCを代襲してAの相続人となる。

1 ア・ウ
2 ア・エ
3 イ・エ
4 イ・オ
5 ウ・オ

問題36 株式会社の設立に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ア 会社の設立に際しては、発起設立または募集設立のいずれの方法による場合も、創立総会を開催しなければならない。
イ 会社の設立に際して現物出資を行うことができるのは発起人のみであるが、財産引受については、発起人以外の者もその相手方となることができる。
ウ 設立時募集株式の引受人が払込みをせず、当該引受人が失権した場合には、発起人は、自らその株式を引き受けなければならない。
エ 設立時取締役は、その選任の日から会社の設立の登記がなされるまでの期間において、発起人に代わって設立中の会社のすべての業務を行う権限を有する。
オ 会社の設立手続が行われたにもかかわらず会社が成立しなかったときは、発起人は、連帯して、会社の設立に関してした行為についてその責任を負い、会社の設立に関して支出した費用を負担する。

1 ア・工
2 ア・オ
3 イ・ウ
4 イ・オ
5 ウ・工

問題37 株式買取請求権に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。

ア 単元未満株式を有する者は、投下資本の回収を保証するため、いつでも会社に対して単元未満株式の買取りを請求できる。
イ 議決権制限株式を発行する旨の定款変更決議に反対する株主は、株式買取請求権を行使することができる。
ウ 株主総会決議に反対する株主が買取請求権を行使するには、原則として、その決議に先立ち反対の旨を会社に通知し、かつ、その総会において反対しなければならない。
エ 株式の買取りを会社に対して請求した株主であっても、会社の承諾があれば、買取請求を撤回することができる。
オ 合併承認決議に反対する株主からの買取請求により支払った金額が分配可能額を超えた場合には、取締役はその超過額について責任を負う。

1 ア・ウ
2 ア・オ
3 イ・エ
4 イ・オ
5 ウ・工

問題38 株式会社の機関等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 株主総会の招集手続および決議方法を調査するため、総会検査役が選任されることがある。
2 取締役が6名以上で、1名以上の社外取締役がいる会社は、特別取締役を取締役会決議で選定することができる。
3 委員会設置会社の業務を執行し代表権を有する執行役は、指名委員会が指名する候補者の中から株主総会で選任される。
4 会計参与は、会計監査人とは異なる会社役員であり、取締役と共同して計算書類等を作成する。
5 取締役会または監査役を設置していない株式会社も設立することができる。

問題39 取締役会設置会社の代表取締役Aが、取締役会の承認を得て、会社から金銭の貸付を受けた場合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 取締役会の承認を得て金銭の貸付を受けた場合であっても、Aは、事後にその貸付に関する重要な事実を取締役会に報告しなければならない。
2 Aが自ら会社を代表してA自身を借主とする契約を締結することは、自己契約に当たるため、他の取締役が会社を代表しなければならない。
3 Aが金銭の返済を怠った場合には、取締役会で金銭の貸付を承認した他の取締役は、Aと連帯して会社に対する弁済責任を負う。
4 Aへの金銭貸付に関する承認決議に参加した他の取締役は、取締役会の議事録に当該貸付について異議をとどめなければ、決議に賛成したものと推定される。
5 金銭の貸付を受けたAの損害賠償責任は、株主総会の特別決議によっても一部免除することができない。

問題40 場屋営業等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 商人がその営業の範囲内において物品の寄託を受けた場合には、報酬を受けないときであっても、善良な管理者の注意をもってその物品を保管する義務を負う。
2 場屋の主人は、客より寄託を受けた物品が滅失または毀損した場合には、それが不可抗力によることを証明しない限り、損害賠償の責任を免れることができない。
3 場屋の主人は、客から高価品の寄託を受けた場合には、客がその種類および価額を明告して寄託したときでなければ、その物品の滅失または毀損によって生じた損害を賠償する責任を負わない。
4 客が物品を特に寄託することなく場屋中に携帯した場合において、場屋の主人または使用人の不注意によってその物品が滅失または毀損したときは、場屋の主人は、損害賠償の責任を負う。
5 客が携帯する物品について責任を負わない旨を告示した場合には、場屋の主人は、損害賠償の責任を負うことはない。

[問題41〜問題43は択一式(多肢選択式)]

問題41 次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。空欄[ア]〜[エ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1〜20)から選びなさい。

 「公職選挙法の制定又はその改正により具体的に決定された選挙区割と議員定数の配分の下における選挙人の投票の有する[ア]に不平等が存し、あるいはその後の[イ]の異動により右のような不平等が生じ、それが国会において通常考慮し得る諸般の要素をしんしやくしてもなお、一般に[ウ]性を有するものとは考えられない程度に達しているときは、右のような不平等は、もはや国会の[ウ]的裁量の限界を超えているものと推定され、これを正当化すべき特別の理由が示されない限り、憲法違反と判断されざるを得ないものというべきである。
  もつとも、制定又は改正の当時合憲であつた議員定数配分規定の下における選挙区間の議員一人当たりの選挙人数又は[イ](この両者はおおむね比例するものとみて妨げない。)の較差がその後の[イ]の異動によつて拡大し、憲法の選挙権の平等の要求に反する程度に至つた場合には、そのことによつて直ちに当該議員定数配分規定が憲法に違反するとすべきものではなく、憲法上要求される[ウ]的[エ]内の是正が行われないとき初めて右規定が憲法に違反するものというべきである。」
(最大判昭和60年7月17日民集39巻5号1100頁以下)

1 羈束 2 数量 3 地域 4 人事 5 権力 6 価値 7 人工 8 結果 9 票決 10 厳格 11 期間 12 効果 13 機関 14 囲繞 15 合理 16 関連 17 人口 18 明確 19 要件 20 秩序

問題42 行政立法に関する次の文章の空欄[ア]〜[エ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1〜20)から選びなさい。

 行政立法は、学説上、法規命令と[ア]の二つに分類される。[ア]にはさまざまな内容のものがある。例えば、地方公務員に対する懲戒処分について、「正当な理由なく10日以内の間勤務を欠いた職員は、減給又は戒告とする。」といった形の基準が定められることがあるが、これもその一例である。
  このような基準は、処分を行う際の[イ]としての性格を有するものであるが、それ自体は[ウ]としての性格を有するものではなく、仮に7日間無断欠勤した公務員に対して上掲の基準より重い内容の懲戒処分が行われたとしても、当該処分が直ちに違法とされるわけではない。しかし、もし特定の事例についてこの基準より重い処分が行われたとき、場合によっては、[エ]などに違反するものとして違法とされる余地がある。

1 執行命令 2 罪刑法定主義 3 条例 4 権利濫用 5 裁判規範 6 公定力 7 自力執行力 8 平等原則 9 指導要綱 10 行政規則 11 組織規範 12 適正手統 13 所掌事務 14 営造物規則 15 委任命令 16 特別権力関係 17 裁量基準 18 告示 19 施行規則 20 法令遵守義務

問題43 処分取消訴訟に関する次の文章の空欄[ア]〜[エ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1〜20)から選びなさい。

 処分取消訴訟を提起しても、そもそも、訴えそれ自体が訴訟要件を満たす適法なものでなければならないことはいうまでもない。しかし、訴えが仮に適法なものであったとしても、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由に取消しを求めることはできないから、そのような違法事由しか主張していない訴えについては、[ア]が下されることになり、結局、原告敗訴ということになる。さらに、処分が違法であっても、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合においては、一定の条件の下、[ア]がなされることがある。このような判決のことを、[イ]というが、この場合、当該判決の主文において、当該処分が違法であることを宣言しなければならない。このような違法の宣言は、判決主文において行われることから、その判断には[ウ]が生ずる。
  取消判決がなされると、当該処分の効果は、当然否定されることになるが、その他にも取消判決の効力はいくつか挙げられる。例えば、申請の拒否処分が取り消された場合、当該拒否処分を行った行政庁は、判決の趣旨に従い、改めて申請に対する処分をしなければならない。このような効力を[エ]という。

1 棄却判決 2 公定力 3 拘束力 4 却下判決 5 義務付け判決 6 自力執行力 7 事情判決 8 差止判決 9 遡及効 10 無効確認判決 11 既判力 12 確認判決 13 中間判決 14 不可変更力 15 規律力 16 違法確認判決 17 認容判決 18 不可争力 19 対世効 20 将来効

[問題44〜問題46は記述式](解答は、必ず答案用紙裏面の解答欄(マス目)に記述すること。なお、字数には、句読点も含む。)

問題44 Xは、A県内においてパチンコ屋の営業を計画し、A県公安委員会に風俗営業適正化法に基づく許可を申請した。しかし、この申請書には、内閣府令に定める必要な記載事項の一部が記載されていなかった。この場合、行政手続法7条によれば、A県公安委員会には、その申請への対応として、どのような選択が認められているか。40字程度で記述しなさい。

問題45 Aは、飼っている大型のドーベルマンを、鎖を外したまま連れて散歩に出ていたが、この犬が歩行者Bを見かけて走って行き、襲いかかってしまった。そこで、あわててBは近くのC宅敷地に飛び込み、自転車や植木鉢を壊してしまった。この場合、Cに対する損害賠償責任をBが負わないためには、どのような要件を満たす必要があるか。40字程度で記述しなさい。

問題46 金銭債務の不履行については、履行不能や不完全履行の観念を入れる余地はなく履行遅滞のみが問題となると考えられているところ、民法は、「金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。」と規定している。(419条1項)。それでは、この点のほか、金銭債務の特則二つを、「金銭債務の不履行の損害賠償については、」に続けて、40字程度で記述しなさい。
なお、「金銭債務の不履行の損害賠償については、」は、字数に算入しない。

一般知識等[問題47〜問題60は択一式(5肢択一式)]

問題47 議院内閣制に関する次のア〜エの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア 議院内閣制を採用している国では議会が内閣創出の基盤となるので、一般に、内閣の活動を支持する与党と内閣に反対の立場をとる野党との区別が重要になり、各政党議員の国会活動は議院内で形成される会派を中心として行われる。
イ 議院内閣制の母国とされるイギリスには成文の憲法典が存在せず、議院内閣制も憲法習律といわれる一種の慣行として成止しており、内閣を構成する閣僚についても全員が議員でなければならないという習律が確立している。
ウ イギリスの議院内閣制における議会は「政府対野党」の論戦の場であるから、議事を主宰する議長の中立性が重んじられ、議院運営委員会による議事運営と各派交渉会の協議が重要な役割を果たしている。
エ 日本の国会では、国会審議の活性化を図るために、イギリス議会にならって首相と野党の党首が論戦を展開する党首討論の制度を導入することとし、衆参両院合同の特別委員会である国家基本政策委員会で行う方式をとっている。

1 ア・イ
2 ア・ウ
3 ア・エ
4 イ・ウ
5 ウ・工

問題48 選挙制度に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア 小選挙区制の特徴は、一般に大きな政党に有利に、また小さな政党に不利に作用して、二大政党制を促進することにあるが、死票が多くなり、政党の得票率と議席率の間に大きな差がでることが多いという問題点がある。
イ 比例代表制の特徴は、各政党の得票率と議席率との一致率(比例度)が最も高く、民意を政治に反映しやすいところにあるが、議会制民主主義を支持しない小さな政党が議席を獲得した場合には政治的緊張を引き起こす可能性もある。
ウ 日本の衆議院議員選挙では、小選挙区比例代表並立制がとられ、重複立候補制が認められているが、小選挙区での得票順位と当落が逆転するなどの事例がでてきたために、重複立候補の場合に、小選挙区で供託金没収点未満の得票だった候補者が比例代表で当選となる「復活当選」は認められなくなった。
エ 日本の参議院議員選挙では、都道府県を単位とする選挙区選挙と比例代表制選挙がとられており、比例代表制選挙においては、政党名の得票数に従って各政党の議席数を配分したあとで、選挙前に各政党があらかじめ届け出た名簿の順番に基づいて当選者を決定していく方式となっている。
オ 日本の最高裁判所は、選挙区間の議員1人当たりの有権者数に3倍を超える格差があった1990年衆議院議員選挙について、憲法に定める「法の下の平等」に反して憲法違反であるとし、一部選挙区の選挙を無効であるとした。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ

問題49 現代日本の経済財政こ関する次の文章について、空欄[ア]〜[エ]に当てはまる数値の組合せとして、妥当なものはどれか。

 今日、日本の国内総生産(GDP)は[ア]兆円に達しており、この水準は世界第[イ]位となっている。しかしながら、日本政府は大きな債務を抱えており、この債務をどのように償還していくかが大きな課題となっている。政府が発行する普通国債残高は2007年3月末には[ウ]兆円を超える水準にあり、利払費だけでも、年間でおよそ[エ]兆円の支出をもたらしている。少子高齢化の進展により、今後社会保障をはじめとする支出がますます増大すると考えられており、財政再建に向けた課題は多い。これに対する対応策として、経済財政諮問全議による「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」(骨太の方針2006)では「歳出・歳入一体の改革」が打ち出された。

   ア イ ウ エ
1 300 5 230 3
2 500 2 530 8
3 300 2 230 3
4 500 2 230 8
5 300 5 530 8

問題50 日本の地方交付税制度に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア 地方交付税は国税5税の一定割合を原資としており、その税目は所得税・法人税・消費税・酒税・たばこ税の五つである。
イ 地方交付税総額のうち、特別な事情に応じて交付される特別交付税の占める割合は、その年の自然災害や景気動向によって決定されることとなっている。
ウ 少子高齢化を背景とした自治体の役割の増大により、国から地方へ交付される地方交付税の総額は、近年増加する傾向にある。
エ 普通交付税はその総額を人口と面積によって国から自治体に配分する仕組みとなっており、都道府県では、人口の多い東京都や面積の広い北海道で、交付額が多くなっている。
オ 三位一体の改革を通じて、国が自治体に支出する義務教育費国庫負担金の制度は廃止され、自治体は地方税や地方交付税などの一般財源によって、義務教育経費を賄うこととなった。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ

問題51 次の表は、わが国の公害・環境に関する法制度の発展における主要な出来事を時代順に記したものであるが、この表の空欄[ア]〜[エ]に当てはまる語句の組合せとして、最も妥当なものはどれか。

1967(昭和42)年 「公害対策基本法」の制定
1971(昭和46)年 環境行政を所管する「環境庁」の設置
1972(昭和47)年 公害対策と並ぶ環境行政のもう一つの柱として「[ア]法」の制定
1973(昭和48)年 熊本水俣病第一次訴訟で、原告勝訴
1978(昭和53)年 二酸化窒素に係る[イ]が緩和され、環境行政の後退と批判される
1981(昭和56)年 大阪国際空港訴訟で、最高裁は下級審が認めてきた夜間飛行差止め請求を斥ける
1988(昭和63)年 公害健康被害補償制度の第一種指定地域が全面解除され、新規の患者認定が打ち切られた
1992(平成4)年 リオデジャネイロで地球サミット開催
1993(平成5)年 「環境基本法」の制定
1997(平成9)年 80年代以降何度も法制化が試みられながら、その都度挫折してきた「[ウ]法」が漸く制定された
1998(平成10)年 「地球温暖化対策の推進に関する法律」の制定
2000(平成12)年 「[エ]社会形成推進基本法」の制定

     ア       イ       ウ       エ
1 自然公園   審査基準 環境情報公開 持続可能型
2 生態系保全  環境指針 環境行政手続 循環型
3 自然環境保全 環境基準 環境情報公開 持続可能型
4 自然公園   審査基準 環境影響評価 循環型
5 自然環境保全 環境基準 環境影響評価 循環型

問題52 危機管理に関する次のア〜エの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア 阪神・淡路大震災を機に国の危機管理体制の整備が急がれ、国の行政システムの再編を課題とした行政改革会議の提言をうけて、危機管理の問題を統理する内閣危機管理監が内閣官房に設置された。
イ 緊急事態に対処するための危機管理と、緊急事態の発生を防止するリスク管理とは明確に区分されており、危機管理のための行政機構が担当するのは、緊急事態が現実に発生したときの例外的な緊急措置に限定される。
ウ 国民の生命・身体・財産に重大な被害が生じるような緊急事態に対処することは国の責務であるが、都道府県や市町村でも危機管理指針、危機管理マニュアル等を策定し、組織体制の整備を行っている。
エ 国民保護法(武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律)をはじめとする有事法制の整備に伴い、国の危機管理は、内閣官房に置かれた内閣危機管理センターを中核とする組織体制に改められ、関係機関との連絡調整を緊密化することになった。

1 ア・イ
2 ア・ウ
3 ア・工
4 イ・ウ
5 イ・工

問題53 「個人情報の保護に関する法律」に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1 この法律は、個人情報データベースという言葉を用いていることからも明かなように、電子計算機処理された個人情報のみを規律の対象としている。
2 この法律は、中小規模の事業者に配慮して、一定の数を超える従業者を有する事業者のみを規律の対象としている。
3 この法律は、情報通信、金融などの分野に適用されることはなく、これらの分野では従来どおりガイドラインによる規制が行われている。
4 この法律は、個人情報取扱事業者の従業者が保有個人データを自己もしくは第三者の不正な利益を図る目的で盗用した場合について、懲役刑または罰金刑で臨んでいる。
5 この法律は、認定個人情報保護団体という制度を用意して、苦情処理などを事業者団体が処理することを期待している。

問題54 次に掲げる情報のうち、原則として「個人情報の保護に関する法律」による規律の対象とならないものはどれか。

1 死者の固人情報
2 法人の有する顧客情報や従業者情報
3 6歳未満の者の個人情報
4 外国人の個人情報
5 民間の病院のカルテに記載されている個人情報

問題55 「行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律」(いわゆる行政手続オンライン化法)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 この法律は、行政手続のオンライン化を認める基本法ではあるが、個別の手続ごとに法改正を行うことが必要とされている。
2 この法律は、個別法および主務省令の改正を必要とすることなく、従来の書面による行政手続を電子化またはオンライン化することを認めた。
3 この法律は、行政処分の申請についてのオンライン化は認めているが、行政機関側からの処分通知などの重要書類は文書によることとしている。
4 この法律では、オンラインの行政手続のうち申請については発信主義をとっており、申請者の利用する電子計算機から申請が発せられた日時を申請日時とみなしている。
5 この法律は、行政機関が他の法令により書面での作成を義務づけられた文書等の作成も、主務省令の定めるところにより電子化することを認めている。

問題56 「電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律」(いわゆる公的個人認証法)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 この法律は、地方公共団体の住民である外国人に対しても認証業務を提供することを定めている。
2 この法律は、地方公共団体で公的な機関として署名をする職員をも公的個人として認証することを定めている。
3 この法律により発行される電子証明書には、氏名、生年月日、性別、本籍地が記載される。
4 この法律により発行される電子証明書は、民間での取引にも使えるように、一般の民間企業等でもその検証(失効情報の問い合わせ)が認められている。
5 この法律により発行される電子証明書は、その発行の日から起算して3年の有効期間が定められている。

問題57 インターネットに関する最近の用語についての次のア〜エの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ア ユーザがWebブラウザを利用してWebサーバ上の文書を書き換えるシステムである。ネットワーク上のどこからでも、いつでも、誰でも、文書を書き換えて保存することができる特徴を有する。
イ コミュニティ型の会員制サービスを提供するWebサイトを指す。既存の参加者からの招待がないと参加できないというルールになっているサービスが多いが、誰でも登録できるサービスも近年では増えている。
ウ 電話サービスや映像通信サービスなどを、統合的に実現するIPネットワークであり、従来のインターネットでは困難であった通信サービス品質やセキュリティー等を自由に制御できるという特長を有している。
エ IP電話を実現する中心的な技術の一つである。IP電語はIPネットワークを用いて通信を行うため、一般に既存の電話網と比較して、安価であるが、音声品質はベストエフォート・レベルにとどまっており、また、停電等の災害にも強くない。

   ア    イ    ウ    エ
1 NGN  SNS  Wiki MVNO
2 Wiki NGN  SNS  ADSL
3 Wiki SNS  NGN  VoIP
4 SNS  NGN  Wiki VoIP
5 SNS  Wiki NGN  ADSL

問題58 省略

問題59 省略

問題60 省略


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